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クーデターの隣 

以前にも書いたことがあると思いますが、
私は民主主義というものをあまり信用していません。
特に、教育レベルがあまり高くない人たち、
字の読み書きができない人たち、
そういう人たちに自分達の為政者を決めさせるなんて、
そりゃあまるでデパートのレストランの前に並ぶサンプルを見せて
どれがいいかって選ばせるのと大して変わらないのではないかという気が。


そういう人だって一票なわけで、どんなに小国でも国は国だからと
政治的・経済的な影響力は持たなくても
援助や何かと引き換えに支持を約束し、
外交の舞台で一票とカウントされる小国に同じ。


それが民主主義だって言われても、どうしても納得いかないです。


ホンジュラスで起こったことは、決して他人事ではないこの国に住んでいる私にとって
とても残念な出来事でした。
まず書いておくべきなのは、私はセラヤがやった行為は違憲だと思っていることですか。
セラヤを支持する立場の方にとっては別の見方になるだろうということを
あらかじめお断りしておきます。


それにしても、普通に国会でセラヤの罷免決議をしていたら何の問題もなかったのに
どうして、よりによってまずセラヤを逮捕・国外追放してしまったのか。
それが故に国際世論の介入を招き、
その後に行われた国会での決議でさえ疑問を投げかけられるものになってしまいました。


今となってはミチェレッティ政権が国際社会と折り合いをつけるのは不可能でしょう。


米州機構でもホンジュラスに対する非難決議が採択され、
大使を召還する国もあり(これは現地の情報が得られなくなるのでマイナスだと思いますが)、
ついでに近隣諸国は48時間の国境封鎖を決定したのであります。
もっとも、空港は通常通りで、封鎖されているのは陸路だけのようですが。


一方ミチェレッティ政権は夜間外出禁止令を出したことは既報の通りですが、
インターネットをブロックして、国内と国外の情報を遮断しようとしている模様。
加えて、今日は戦車に向って突っ込んで行った人が殺されたという話もあって(事実かどうかは?ですが)
どうにもいや~な雰囲気が漂い始めています。
こんなやり方では、支持者さえ離れていきそう。


私が思いますに、新政権派は展開を読み誤っていたのでしょう。
セラヤを追い出したのは厄介払いをするためであって、
国際社会が「クーデターだ」と騒ぎだすとは思わなかったのではないかと。


一方で、国会で大統領を罷免、暫定大統領を決定する手続きそのものは
憲法に従って行ったわけです。
これで新政権が認知されるはずと思っていたのでしょう。読みが甘すぎ。
その後の対応も感心しないです。


私的な希望としては、セラヤが一旦ホンジュラスに帰り復職、
そこであらためて国会で罷免決議をしてほしい。できないことなんでしょうかねぇ~。


それにしても。
セラヤが明らかな憲法違反をしていても何も言わないのに
このクーデターには「憲法違反」と声を揃えて非難する国際社会にもがっかり。


世の中、それほど単純じゃないと思うけどな。
な~んて、単純な私が言っても仕方がないのだけれど、
とにかく、ホンジュラスにとって一番いい形で解決しますように。
それだけを願います。



[ 2009/06/29 22:10 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(3)

ホンジュラスのクーデター 

今朝からTwitterで時々書き流していたのですが、
ホンジュラスのクーデターは、どう収拾させることができるのか、
難しい事態になってきたように思います。


最初に書いておきたいのは、これは確かにクーデターではあるけれど
どうやら「軍事」クーデターではないようだ、ということ。
国軍は確かに命令を受けて大統領を拘束し、国外追放したものと思われます。
まあ実際、その後権力についているわけではないですからね。
(チャベスは当初、軍事クーデターだと思ったようで、
「ウチの大使が拉致されたりするようであれば、軍を派遣することも厭わない」
と言っていましたが、大使に対する暴力行為の有無は未確認ですが
とりあえずそういう事態にならないだろう・・・、と思います。)


話を元に戻します。
以前書きました通り、ホンジュラスではマヌエル・セラヤが
再選を目指して憲法改正を行おうとしており、
これに対して国会は反対する規定を作った上、
こちらは私は失念していましたが、最高裁は国民投票について違憲だとの判断を下していました。


しかしセラヤは「やると言ったらやる」と言って
保管されていた投票用紙を自分達の手で取り出し、
27日に投票となるはず、でした。


しかしその27日の未明、セラヤは寝ていたところを拘束され、
軍用機に乗せられて国外追放。
ホンジュラス国内では電気もなければテレビやラジオの放送もない、
という状況になったと伝わっていますが、
そんな中で臨時国会が開かれ、セラヤは「憲法違反を行った」として更迭され
暫定大統領として国会議長のロベルト・ミチェレッティが選出されたのであります。
11月には大統領選挙が行われるホンジュラス、任期は1月までの6ヶ月間。
また、同国内には48時間の夜間外出禁止令(21時から6時まで)が出されています。


さて、最大の謎は誰がセラヤの逮捕と国外追放を命令したのか、ということ。
ここがクリアーにならないわけですが、普通に考えるなら
暫定大統領となったミチェレッティかそれに近い人でしょう。
今日の朝には最高裁のステートメントが出たと伝わっていましたが、
何だかどうもそれも臭い。
午後にはセラヤが辞表を出したという話も伝わってきましたが
セラヤ自身はそれを否定していて、そりゃあニセモノだと。
うーむむむむむ、そんなヘタクソな芝居を仕組むのは一体誰なんだ。


大体、セラヤが法に反したというのなら尚更、
逮捕して国内に留め置いてシロクロつけるべきで
それをやらずに放り出したのは、別の思惑があるってことですよね。
軍を動かす力のある人って言えば、相当な権力を持っている人ですが
セラヤはこの前軍の人事でミソをつけているから、
その点では味方につけるのは簡単だったのかもしれないですけれど。


一方国際社会はホンジュラスのクーデターを非難、
セラヤの復職を要求しており、
確かにこんなやり方じゃあ、新政権を認めろと言われても無理だわな。
そんなわけで、ミチェレッティ政権の最初の課題は
国際社会に認知してもらうことができるかどうか・・・ですが、
かなり難しいものと思われ。


そうなった時のオプションはどれくらいあるんでしょうね?
私に考えついたのはこれくらい。
その1:セラヤ復帰
国際社会から縁を切られちゃ、やっぱりやって行けないよ。
てなわけで、セラヤに大統領職を戻す。


セラヤが独裁者街道まっしぐらになる危険性がかなり高いような気がする。
(明日は我が身・・・怖ろしや~)


その一方で国会はもうセラヤから離れているから
憲法に則った手順でセラヤを更迭することもできるかもしれないけれど
セラヤが戻ってきた時点でこの話はチャラになりそうな気がする。


そういうのは織り込み済みでこのクーデターを起こし、
ホンジュラスに世界の注目を集めたというのなら、そりゃそれですごいですけどね。
だって、セラヤのやってたこと、かなりメチャクチャだったもん。
その滅茶苦茶加減を訴えて、何とか国際社会の支援も得て
セラヤの更迭に漕ぎ着ける。うーむ、かなり厳しいように思われる。


その2:あくまでミチェレットが大統領だと言い張る
そうすると国際社会から総スカンになると思われ。
支持しそうな国ってありますか?ないですよね??


一番大きいには各国からの援助を受けられないこと、
アメリカとの経済関係がアテにできなくなること、ですかね。
アメリカがホンジュラス向けの送金を禁止するようになれば
ホンジュラスは干上がってしまう。


アメリカがどれだけ本気になるかによるわけですが
アメリカを翻意させることはできなくとも
制裁を緩和させることができるような切り札を
ミチェレッティが持っているかどうか。
今日のホンジュラスを見ている限りでは、そんな風には見えないけれど。


ジリ貧になることを覚悟でこの6ヶ月を耐え忍ぶ覚悟があるのか。
それだけの犠牲を国民に要求し、しかも支持を得られるのか。
大統領選挙があるだけに、どちらにしても下手なことはできないわけです。


この先どうなっていくのか、
これからしばらく追いかけてみようかと思います。



[ 2009/06/28 23:19 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(2)

ホンジュラスの国民投票騒動 

マイケル・ジャクソンが亡くなったというニュースにも相当びっくりしましたが、
それに劣らないくらいびっくりしたのがこの話。
何しろ最初に聞いた時は「ホンジュラスでクーデター!?」という話でしたからねぇ。


来年1月で任期切れとなるマヌエル・セラヤ大統領が、
再選を目指して憲法改正をしようとしている、という話は
おぼろげながら私も知ってはおりました。
そのための国民投票は6月28日、
すなわち今週の日曜日に予定されております。


しかし今月の23日ですか、国会で
「この種の国民投票は総選挙の前後180日以内は行わないものとする」
という法律?が通ったんだそうです。
選挙がいつかははっきり知りませんが、ここ数ヶ月の話なのは間違いなく、
そんなわけで、セラヤのチャベス化も頓挫するかと思われたのですが、とんでもない。


セラヤはこんな決定は無視して国民投票をやるのだと言って
国軍に日曜日の投票所の警備など、全面的な協力を要請。
しかし、軍がこれを断ったため、怒ったセラヤは国軍の参謀総長ロメオ・バスケス将軍を更迭、
バスケスを支持する国防相のアンヘル・オレヤナら軍高官らが辞任。
これが24日の夜の出来事です。


そして25日、緊張した空気の中で、なぜか国軍兵士らが
大統領官邸やら空港やらの警備に配置され、
「クーデター」という話は多分ここから来たのではないかと思うわけですが
実際テグシガルパでは一時緊張が高まったようで、
「ベネズエラからセラヤを亡命させるための飛行機が飛んできた」という話まで飛び出す始末。
兵士の出動は「暴動を避けるため」だったようですが(誰が命令したのか知りたいところですが)、
わざわざそんな紛らわしいことせんでもええがな・・・・・・。


で、25日には最高裁が「参謀総長の更迭は不当」という判断を下しておりまして、
バスケス将軍は復職しているんだそうです。
一方セラヤは「最高裁は金持ちや銀行家のために判決を下す。
最高裁は何をも代表することなく、今度は大統領ではなく、軍がこの国を統治していると言う。
こうしてホンジュラスは時代の流れに逆らい、軍の権力は国民を脅かすこととなる」
とのたまわれたそうな。ウチの大統領も心配だが、
この人もかなりワケがわかっていないのと違うだろうか。やばいぞ、ホンジュラス。


セラヤは元々保守派だったのだけれど左に転向して大統領になり
(どこかの国の大統領もこんな感じだったよな)
支持者は先住民とか貧困層(ホント、どこかの国の大統領と一緒だよな・・・)。
いやしかし、国会で国民投票を妨げる規定が通ったのは
与党政党の中からも国民投票に反対する人が出たから、という話なんだそうで
それを棚に上げて「軍の横暴だ、クーデターだ」と騒いだところで
そういうのを世間では「オオカミ少年」ならぬ「オオカミおじさん」と言うわけで・・・。


ま、そんなわけで支持者を引き連れたセラヤさん、
バスで空港の空軍基地に向ったんだそうです。
なぜかと言いますと、
実は国民投票に使う用紙とかが、そこに保管されていたのですね。
こうして用紙はそこから持ち出されて行ったのだとか。
ここで既に、この国民投票がどう出たところで
信憑性に疑問符がつくことは免れないですけれどもね・・・。


「参謀総長の更迭は憲法違反、大統領が参謀総長を復職させないならば
刑事訴追を受けることになる」という最高裁を前に、さすがにマズイと思ったのか、
最初は「更迭と言ったら更迭だ」と強気だったセラヤも
復職を認めざるを得なくなってしまったのでありました。


「憲法違反」な国民投票は、結局行われるのでしょうね。
行われる、ってことはセラヤは勝ち目があると思っているということで
つまりまた死人が生き返って投票しに来たり、
外国人がなぜかホンジュラス国籍を持って投票しに来たり、
同姓同名のクローン人間があちらにもこちらにも出没するという
ラテンアメリカらしい光景が繰り広げられるのでありましょう。


いやでも、これ他人事じゃなくて、明日は我が身。おそろしや・・・。



[ 2009/06/25 22:30 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(0)