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ローセンベルグの遺言 

うーむ、何だかNHKでも取り上げられたという話ですが。
どうしてこれがこんなに大騒ぎになるのか、
どうしてこんなに多くの人がこのビデオに共感しているのか、
どうして大統領がしどろもどろになりながらCNNのインタに答えているのか、とかとか、
その話をしようと思えば、どんなに長くてもローセンベルグが残したビデオ、
この内容に触れないわけにはいかないのでありまして、
うーーーむむむ、と唸りながら、とりあえず日本語訳してみました。


時に間違ってあるところもあると思いますが、
その点はご容赦。時間のある時に見直して直します・・・。
以下、ビデオでローセンベルグが話していることのほぼ訳です。


原文は
El Video revelador (Prensa Libre)から取っています。





こんにちは。
私の名前はロドリゴ・ローセンベルグ・マルサノです。
もしあなたが今このビデオをご覧になっているとすれば、
それは私が殺されているからです。
私はグスタボ・アレホスの手を借りたアルバロ・コロン大統領に殺されたのです。


私が殺された理由というのは、
私がカリル・ムサと彼の娘マージョリー・ムサの弁護士であったからです。
卑怯なことにこの2人も、妻サンドラ・デ・コロンの了承の下、
グレゴリオ・バルデスとグスタボ・アレホスの手を借りて
アルバロ・コロン大統領が殺したのです。


この物語は結局、グアテマラでは何度も繰り返されてきたことに過ぎません。
この数年、何度も繰り返し耳にしてきたことと同じなのです。
そしてグアテマラ人は何もしないままでした、
なぜならもう何もすることもなかったし、できることももうなかったからです。


では、私には何ができるのでしょう?
何かしなければならない、唯一の理由と唯一の方法は
既に誰もが知っていることを公に話すことなのです。


この機会に私は既に皆さんが知っていることを話しましょう、
誰かが殺される時に起こること、
例えばそれがビスタ・エルモーサ通りのご夫人であったり
大学を出てきた若者であったりするわけですが、
私の場合は実際にそれが誰であるのかを知っています。
私は書類を持っています。
それをご覧になればコロン夫妻も承知した上で
卑怯な殺人者グスタボ・アレホスが
グレゴリオ・バルデスの助けを得て
正直に働き、グアテマラに投資し、
娘たちにこの国のために働き投資することを教えてきた
正しきグアテマラ人に近づいていったのです。


カリル・ムサの姻戚関係にある人にアレホスの友人がおりました。
この人物を通じてアレホスはカリルに近づき、
「ANACAFE(全国コーヒー協会)にトラブルがある。
 あなたはコーヒーを生産しているわけだし、手を貸してもらえないだろうか?」
と持ちかけたのでした。
カリルさんはこれに「喜んで」と応じたのでした。


アレホスは「手を貸して頂けるということであれば、
 ANACAFEとBanrural(地域開発銀行)の
 2つの役職を引き受けてもらわないといけないんだが」と言いました。


カリルさんはその時点で私に相談してきました。
これは2008年12月のことです。


私は彼に「カリルさん、実際のところ、いい考えだとは思えない。
 この政府に関係することは、何一つとして良かった例がないんだ。
 いつも何か隠していることがあるんだよ」と忠告しました。


しかし彼は「いや、でも、BANRURALのことはどうでもいいが、
 ANACAFEのことは私には大切なんだ、手を貸してやりたい」
と言ったのでした。


1月、カリル・ムサはグスタボ・アレホスに手紙を送りました。
この手紙のコピーは私のところにあります。
そこには「私のセドゥラ(身分証明書)のコピーを送るので
 依頼のあった任命手続きをお願いする。
 もしできなかったとしても、問題はないから」と書かれていました。
これは2009年1月のことです。


3月、任命が行われたものの証書はカリルさんの元には届きませんでした。
任命書には操り人形大統領のサインがありました。
ホセ・アンヘル・ロペスとフェルナンド・ペーニャ、
卑怯者のヘラルド・デ・レオンがカリルさんを第10区のレストランに呼び出し、
こう言ったのです。
「カリルさん、この任命は受けない方がいい。
 あそこには首をつっこまない方がいい、
 あなたのような方がそんなことをする価値はない」。


正しい人であったカリルさんは
「私は自分が頼んだわけでもない任命について
 大統領に取り消して欲しいなんて頼まないよ。
 政府にいるのはあなた方の方だ。
 それがあなた方の気持ちなら、
 大統領に私の任命を取り消してくれと伝えてくれないか。
 私はまだ役職についたわけでもないし、そうするつもりもないよ」
と応えたのでした。


カリルさんはグスタボ・アレホスと直接話し、
アレホスは、問題ない、
ただグアテマラのためにしばらく待ってくれないか、
私は今までと違うことをやろうとしているんだ、
グアテマラが変わって、彼のような人がもっと協力できるようにしたいんだ、
と応えました。


こうして善意の人は人殺しの罠に落ちたのです。
最終的には盗人どもの権力闘争に巻き込まれることになりました。
就任式で彼がサインした書類はアレホスが持っていきました。
そしてアレホス、バルデス、アルバロ・コロン、サンドラ・デ・コロンは
Banruralの幹部との会合を持ったのです。
仕事の分担に関する話し合いがうまくまとまらない場合、
Banruralの役員についたばかりの善良な人物を使うことにしていたのです。
Banruralは現在もなお、この銀行の幹部のいいようにされているのです。


大統領、その妻、アレホス、バルデスの戦略はこうでした。
ペーニャ、あるいはホセ・アンヘル・ロペスのところへ行き、
「さて、このテーマについては我々が責任を負うこととするが、
 ここで話をつけておかないといけない。
 私は問題を担当するつもりもないし、
 何らかの利益がないならば、これを解決するつもりもない」。


こうしてBanruralという盗人の巣窟で話がまとまったということは
グアテマラ人なら誰もが知るところです。


大統領夫人のプロジェクトに資金を提供しているのはあの銀行です。
そのプロジェクトというのは架空のものであって
実は政治キャンペーンに当てられているというのは周知の事実です。
架空の企業に資金が流れ、
アレホスとバルデスの資金が洗浄されているというのもまた
周知の事実です。


アレホス、大統領、その妻が共同で行ういくつものプロジェクトにも
そこから資金が流れているのもまた周知の事実です。


私達が麻痺状態に陥っている間に
いつの間にかもう私達のものではなくなっってしまったグアテマラ、
麻薬組織の、人殺しの、盗人のものとなってしまったグアテマラに
私達は背を向けているのです。


この国にはまともな銀行家など存在しません。
この国にはBanruralの腐敗を知らない銀行家などいないのです。


Banruralはグアテマラ最大の銀行で、誰も何もしないのです。
何をすることができると言うのでしょう。
そして、何もしないということが
カリル・ムサとマージョリー・ムサの殺害につながったのです。
盗人どもの取引の結果、カリルはもう必要がなくなったからです。


カリル・ムサは毎朝6時45分に運転手の運転する車に乗って
経営する工場に着いていました。
そしてこの10年、昼食時にはマージョリーが迎えに来て
毎日彼女の家への送迎を行っていました。


この事件がカリル・ムサに対する個人的なものではないと見せかけるためには
彼女も一緒に殺せばよいという考えが彼らの中に閃いたのです。
彼が一人の時ではなく、12時50分に殺せばよい、
そうすれば事件当時からアレホスが言い続けているように言えるから。


何度も聞くセリフに政府に対する陰謀だ、空想だ、というのがあります。
しかしこれは空想ではなく事実です。
手紙があり、書類があり、証言があります。
カリル・ムサの娘婿は、アレホスに娘達の母親が殺されたと告げた時、
「お前のせいで殺されたのだ」と言われたそうです。
しかしながら、元々カリルさんにグアテマラのために協力してほしいと言ったのは
アレホスなのです。


9歳と13歳の娘を持つ母親と、
政治的野心を持たず、人生を工場に捧げ、
グアテマラすべてを沈めている盗人どもと取引するつもりなどない人物、
この2人のグアテマラ人をを犬畜生のように殺したのです。


人としての羞恥心を持たない盗人で人殺しのグスタボ・アレホスは
人前でこう言ったのです。
「工場の問題だ、労働者の問題だ。
 労働者を解雇したから、それで殺されたんだ。
 ビデオがあるが、犯人は工場のバイクに乗っている」。
経済界や産業界や、一般に向けてこう言ったのです。


彼はその時には知らなかったのです。
私にはヒーローとなる要素もなければ
死にたいという願望も持っていません。
素晴らしい4人の子供に恵まれ、
この世で得られる最高の兄弟を持ち、
素晴らしい友人にも恵まれてグアテマラで生活しています。
私は生涯ずっとここで働いてきました、
なぜならここは私の国だからです。
私は死にたいと思ったことなど、まったくありません。


しかし、グアテマラ人が今までと同じように続けていくわけには
いかない時が来たのです。
現在の大統領やその一味のような、
この国から盗み、
グアテマラ人の誰一人として経験しなかったことがないという暴力犯罪の波で
この国を終わりにしている盗人や人殺し、卑怯者を前にして
立ち止まらなければならない時が来たのです。


誰もが、誰かが何かをしてくれることを待っています。


皆さん、その時が来たのです。
私は人生の最後にこのメッセージを送れたら、と思いました。
このメッセージが見られているということは
私は死んでいるということだとわかってはいます、
子供達にとってはそれは決して良いことではないのですが、
それでも、おわかりになるでしょう、
私はグアテマラにとってはそうであって欲しいのです、
私の死が、人々が立ち上がり新しい道を歩んでゆくために
役立つものであって欲しいと願っています。


ラファエル・エスパーダ副大統領は
盗人でもなければ人殺しでもありません。
彼はそんな行動を取っていません。
彼こそが行動を起こすべきです。
辞任を要求し、これらの犯罪者を刑務所に送るのです。
報復ではなく正義を求めます、
報復には報復が返ってくるからです。


ここに文書があります。
既に私に向って直接言っているように、
私を殺すという素晴らしいアイディアを彼らが実行した時に
様々なマスコミに渡すためのものです。


一体何が起こったのか?
アレホスと大統領はカリルさんとマージョリーは何故殺されたかと
嘘八百を並べ始めることでしょう。
私は自分で名前の挙がった人たちのところへ行き
工場から出て行くところのビデオを見せました。
そこにはバイクのナンバープレートは出てこないのです。
カリルさんがこの人でなしにセドゥラを送った時の手紙には
アレホスが彼に依頼したことを実行するために送る、
手助けが必要ならば喜んでやる、と書かれています。


その後、カリルさんは脅迫を受け始めます。
彼らのような人でなしの悪事をなし得ない人物であったカリルさんは
彼らが何を企んでいるのか理解できませんでした。
それ故に彼とその娘は殺されたのです。


アレホス、大統領、サンドラはその事実に直面した時、
工場のせいにするという考えを捨てざるをえなくなりました。
彼らの弁護士は書類を持っているし、
何が言われているかもわかっている。
そこで内容を変える以外に方法がないと思ったのです。


彼らには人間味が欠けているとしか言いようがありません。
二人の素晴らしいグアテマラ人を殺しただけでは飽き足らず、
家族のもとに行ってこう言ったのです。
「残念ながら、Banruralの役員に任命されたせいで殺されたのだと思う。
 しかし、あの銀行の中で何が起こっているのかはわからない」。


Banruralの最大株主はグアテマラ政府です。
一般のグアテマラ人と同様に、
大統領は告発する義務を負うのです。


大統領の私設秘書であるピエロ(アレホス)と
麻薬業者のグレゴリオ・バルデスが唯一したことは
家族の元に行って
「お気の毒ですが2人は殺されました。
 何とかできないか、見てみましょう」言ったことでした。
彼らはまるでカリルさんが役職を欲しがったというような、
事実とは異なることを言ったのです。


私が自分の役目を始める時、
繰り返しますがヒーローになるつもりなど全くないし、
ヒーローになるために生まれてきたわけではありませんが、
確実なのは、
アルバロ・コロンとその妻に始まる麻薬業者と盗人と人殺しが
私のグアテマラを滅ぼして行く、
それを見るためにグアテマラ人として生まれてきたわけではないということです。


私たちグアテマラ人は皆正しいのです。
私たちは彼らよりも多いのです。
悪事の始まりである盗人に私たちは沈黙を守っていましたが、
それが盗人と人殺しと麻薬業者になっても沈黙を守り続け
同じ状況にいるのです。


もし私の子供の1人が殺されたとして、
何もせずにいるということができるでしょうか?


そう考えた時、大統領、グスタボ・アレホス、
グレゴリオ・バルデス、Banrural幹部らに
立ち向かわざるを得なくなりました。


もし私が死んで、あなたがこのメッセージを見て、
あるいは聞いているなら、それは私が殺されたからです。
グスタボ・アレホスは私に向って直接、
カリル・ムサとマージョリーの殺人事件に関わり続けるなら
どうなるかわかっているな、と脅しました。
彼は私がこれに関わり続けられなくなるようにすると言い、
グレゴリオ・バルデスも全く同じ事を私に言いました。
そして、そうなったのです。


さて、では私たちグアテマラ人は何をしたらよいのでしょうか?
そして、私はどうなるのでしょう?
私はカリル・ムサやマージョリーのように
単なる統計の中の数字となってしまうのでしょうか。


皆さん、それではいけないのです。
私たちはラファエル・エスパーダ副大統領のような人に向って、
褌を締めなおして、
グアテマラを滅ぼすだけの盗人や人殺しに辞任を求めるよう
要求しなければなりません。
グアテマラ人、
誠実な方々である商業会議所会頭、工業会議所会頭、その他会議所会頭も
協力しなければなりません。
このような行為をこれ以上見過ごさないために、
これらの人でなしを全員刑務所に送り込むために。
そしてその次の人は
盗まず、殺さず、もう資金もないグアテマラを滅ぼさない、
何よりもそれを理解していて欲しい。
他のグアテマラ人が何もしなくても
私たちはグアテマラを救わなければなりません。


そして、もし、残念ながら、この戦いの結果として
私が子供達と一緒にいることが叶わなくなれば、
私の後に続いてきてください、だけど殺されてはいけません。
彼らは私たちの何人かを殺すことはできるでしょう、
10人、それとも20人でしょうか、
しかし、やがて彼らの番となります。
彼らを殺すというわけではありません、
それはあまりにも簡単である上、
それよりももっと良いことが彼らに起こるではありませんか、
牢にいなくてはならないのです。
誰が次期大統領となったとしても、
模範となるような人でなければなりません。


グアテマラがこれ以上このような人々の手中に落ちていくことを
認めるわけにはゆきません。
これは私たちの国であり、私たちに属する国なのです、
盗人や人殺しや麻薬業者ではないのです、
これ以上彼らの手中にグアテマラを委ね続けるわけにはゆきません。


私の遺言を文書にしておきます。
私がここで述べていることを記した原本を残します。
他のことのように、口止めをするのは共犯者です、
私がここで話したことは、空想ではないのです、
情報操作ではないのです。
そうではなく、単純明瞭でとてつもなく簡単ではっきりしているのです。
まるで人殺しと盗人、つまり
アルバロ・コロン大統領、その妻、
グスタボ・アレホス、グレゴリオ・バルデスとその他クズどものように。
クズども、なぜならホセ・アンヘル・ロペスは隅に隠れて
「私には何もできない、
 私にはフェルナンド・ペーニャを止める力なんかないのだから」
と言うこともできるでしょうから。
しかし、彼は取引に関与していたのだから、責任を負うのです。


グレゴリオ・バルデスがマイアミにやって来て、
アルバロ・コロンの息子にCDを製作するようにと
100万ドルを手渡すなんて、どうしたらそんなことができるのでしょう。
どうしたらグスタボ・アレホスが旅行先で10万の時計を買ったり、
農場を7つも購入したりすることができるのでしょう。
グレゴリオ・バルデス、今日の最大の道路建設業者は麻薬業者であり、
彼は麻薬で得た金を洗浄しているのに、
周知のごとく、何も起こらないのです。


皆さん、私の死の責任が誰にあるのかはわかっています。
彼らはデタラメをでっち上げて
カリル・ムサやマージョリー・ムサの名前を汚すことはできるでしょう。


しかし、唯一の事実は
もしあなたがこのメッセージを見て、あるいは聞いているなら
それはアルバロ・コロン、サンドラ・デ・コロンが
グスタボ・アレホス、グレゴリオ・バルデス、
フェルナンド・ペーニャ、卑怯者のフェルナンド・デ・レオンの手を借りて
私を殺したからなのです。


グアテマラ人よ、私たちはその時にいるのです。
どうか、まだ間に合いますように。さようなら。



[ 2009/05/13 23:56 ] ローセンベルグ事件 | TB(0) | CM(0)

ローセンベルグ事件(追記あります) 

昨日から国中を騒がせているローセンベルグ事件。
その後の動きなどを簡単にまとめておきたいと思います。


  1. テレビメッセージ

    グアテマラには政府がテレビを乗っ取って
    政府のメッセージを流すという悪い習慣があるのですが、
    昨夜、これをやったそうです。私は見逃しましたが。
    それがこれ。



    回りにいるのはボディーガード・・・なわけはなくて、
    ローセンベルグの死を覚悟したメッセージとは無縁なのに
    夜間に呼び出されて相手をさせられている閣僚の皆さん。
    まあ、泥舟に乗ってる仲間だと言えば言えるわな・・・。
    でも本来は糾弾されてる妻と私設秘書を連れて出てくるべきでしょう。
    「アタシがそんなものに出るわけないでしょ!!!」
    とサンドラに軽くあしらわれて閣僚を呼び出した、ってことかな。


    で、コロンは「私は告発の内容には無縁だ」と言ってるわけですが、
    なぜに一人称複数形で語るんだ・・・。
    一人でテレビに出るのがそんなに怖かったのかしらん。


    ご覧になっていただければわかると思うのですが、
    この人、ゼスチャーも下手なら、話すのもヘタクソ。
    なんでこれで政治家やってるんだか・・・。
    伯父さんの七光りだから仕方ないのか。


  2. 外交団懐柔作戦

    昨日、このビデオがばーーーーっとばら撒かれた辺りで
    大統領が真っ先にやったことは、
    グアテマラにいる各国大使を呼びつけることだったらしい。
    そこでインフルエンザの話もあったという噂ですが、
    この事件のことについて、真っ先に申し開きをしたのが外交団。


    そして昨日に続いて本日もやっぱり外交団が呼ばれたんだそうで、
    まあその席でアメリカ大使からはFBIの捜査参加の約束を取り付けたらしい。
    カリル・ムサとマージョリー・ムサ(4月に殺された父娘)が
    アメリカとグアテマラの二重国籍だったんだそうで、
    この2人の殺人事件についてはFBIが乗り出すこともできるんだそうだ。


  3. 国内的にはCICIGが捜査

    もちろん検察も捜査をするんですが。
    大統領が直にCicigに要請したのだそうです。
    ここまで話が大きくなってきたら、そうせざるを得ないでしょう。


  4. 大統領は検事総長と内密に会談

    さて、検察(とCicig)に捜査を命じた、と意気軒昂な大統領。
    今日は早朝から自宅に検事総長を呼び出して、作戦会議・・・?
    って、えーーーっと、大統領が捜査の対象なんじゃありませんでしたっけ。


    それなのに、自宅に検事総長を呼びつけて、
    何やらヒソヒソヒソヒソと話すのはマズイ、って考えないんでしょうか。


    検事総長の方は「いや、前から予定されていたんだよ、この会合」
    と軽く流しておりますが(って、それでもアカンでしょうが)、
    大統領の方は
    「昨日の午後呼んだんだ、都合がつかないか、って。
     検事総長はケツァルテナンゴにいて、昨夜はもう会えなかったから
     今日早い時間にしたんだ」って、そりゃもっとダメでしょう。やれやれ・・・。


  5. 非常災害宣言は取りやめ

    新型インフルエンザの感染者が発見されたのに伴い
    非常災害宣言が出たことは前述の通りですが、
    患者が3人から増えないこともあったんでしょうけれど
    「政府の善意を示すために」撤回されました。
    うーーーん、このロジックわかる方、誰か教えて。


    もともとこの宣言で「発言の自由」なんてのも制限されてたらしく、
    非常に評判悪かったんですけれどもね・・・、
    それにしても一体、何だったんだろう、あの騒ぎは。


  6. Banruralは違法行為はしていないとか

    今朝8時くらいですかね。Banruralの本店に
    警官だけではなく兵士らも寄せ集められて、
    ものものしい雰囲気のなか、金融監督庁が捜査に入りました。


    そしてその8時間後には
    「ビデオで指摘されていたような事実、
     マネーロンダリングや麻薬取引に関与していたという事実はない」
    との発表。


    8時間で一体何をお調べになったんでしょうね、この方たち。
    そっちの方を知りたいわ。


  7. 大統領は市長に緊急招集

    これも何だか、いかにも泡を食った、という感じの行動ですが、
    今日の午後、国内の各自治体、合計331だったか332だったかの市長に
    首都に来るようにという突然の命令が下り、集まった数は250数名。
    そこで市長協議会(ANAM)からの指示を取り付け、ご満悦だったそうです。


    って、選挙やってるんじゃないんだからさぁ・・・。


    【追記】
    よくこれだけ集まったよなぁ、と思ってたんですが、
    小型飛行機がチャーターされていて、
    遠隔地の市長さんたち、これに乗ってやって来たんだそうです。
    この費用、ANAMが出しているんだそうですが、
    1時間当たり何とQ100万だとか。


    ANAMにそんなお金があったこともびっくりですが、
    そんな大金を急にほいほいと出せることにももっとびっくり。


    よっぽど追い詰められているんだなぁ、大統領。(追記ここまで)



  8. 大統領官邸前では抗議集会

    大統領官邸前には、ローセンベルグの友人を中心として
    多くの人が自主的に集まりました。


    「人殺し」「泥棒」「辞任しろ」などなどなどなどの声が上がった模様。
    この抗議活動、どうやら明日もまた行われる模様。
    明日は今日よりも人が集まるのではないかと言われております。


  9. ビデオはどこで撒かれたか

    このビデオ、昨日のローセンベルグの葬儀の席で配られたのでした。
    そのため、今朝はビデオを配っていた人物(ローセンベルグの友人)が
    検察に呼び出され、いろいろと訊かれています。
    ビデオのオリジナルその他の証拠はこの場で検察に提出されたとか。
    証拠が紛失しなければ良いけれど・・・・・・。


    この人物、ルイス・メンディサバルといいまして、
    ローセンベルグとは元より、コロン大統領とも親しい仲なのだそうです。
    ローセンベルグから
    「自分の身に何かあったら、皆に渡してくれ」と依頼された
    コピー(多分CDでしょうね)の数は150枚。
    配布済みの数は120枚くらい、とかいう話だったように記憶しています。


    それでも
    「まだ配ってないコピーがあるんだ。
     友人、それも真実と正義を求めていた兄弟のような友人との約束を
     反故にするわけにはいかない」
    との言葉に思わず涙。


  10. ビデオは本物か偽物か

    このメッセージについて、政府は
    「ローセンベルグがどうしてそんな糾弾をするのかわからない。
    誰かに脅されてやったんじゃないのか」
    というような話をしておりましたが、
    本日、マリオ・ダビッド・ガルシアという政治評論家が
    自身のラジオ番組の中で
    「ローセンベルグに頼まれて、自分の家であのビデオを撮った」
    と告白したのでした。


    実は私、この番組が好きで時々仕事をしながら聞いているのですが
    その番組での思いがけない告白に、しばし聞き入ってしまいました。


    ガルシアによれば
    先週の木曜日、ローセンベルグが自宅にやってきて
    自分が怪しいと思っている点を書いた文書をガルシアに渡し、
    「このせいで、自分は殺されるかもしれない。
     もしそうなったら、自分を殺した奴には罪を償わせてやる」
    と言い、彼の事務所でビデオを撮ることを決めたのだそうです。


    ローセンベルグはしばらく前から脅迫を受けていた、と言っていました。
    それはビデオでも語られていますが、ラジオでは
    帰宅すると、電気をつけるよりも前に電話が鳴り、
    受話器をとると無言で切れるとか。
    そんなことも続いていたのだと、そういう話も語られていました。


    またローセンベルグは11日にワシントンへ飛び、
    米州人権法廷に告発を行う準備をしていたのだそうです。
    10日は母の日ですからね。その日を家族と過ごし、
    アメリカ入りするつもりだったのでしょうが、
    その前日、10日に殺害され、告発はならず・・・・・・。


    だからこそなお、ローセンベルグが命を懸けてなおやり遂げようとした
    この告発には真剣に向き合わなければと思うのです。


  11. 大統領、CNNに生出演する

    ラテンアメリカ向けのスペイン語版CNNですが、
    これに生で登場し、インタビューを受けていました。
    これも見損ねましたが、要約すれば
    「身に覚えはない、だからFBIにも捜査を依頼した、
     ボクは無実だ、大統領を辞める気はない」
    という内容だったようです。


    いやしかし、何だか頑張ってるね、ウチの大統領。
    今日友人と話をしていたのですが、
    「コロンは悪人じゃないよね、取り巻きが悪いだけで」
    という点はお互い納得。


    この事件も、実際にコロンは何も知らなくって(あるいは知らせてもらえなくって)
    回りだけでやっていたのかもしれないなぁ~、
    で、この機会に頑張っているのは、うまくサンドラが係わっていることが解明されれば
    やっとサンドラから解放されるから・・・、
    なんてつい思っちゃうのは邪推のしすぎですかねぇ?


    それにしても、何かちょっとしたことが起こるたびに
    「これは政権を不安定にしようとしている輩の仕業だ」
    と大騒ぎする大統領、今回も例外ではありません。
    そうやって自分は被害者だと言っていれば皆が同情してくれると思ってるんだろうか。


    「政権を不安定にするなんて、一体いつ安定していたんだ?」
    とどこかに書き込みしてらっしゃった方に同感。




[ 2009/05/12 22:58 ] ローセンベルグ事件 | TB(0) | CM(0)

スキャンダル 

前編


後編



「こんにちは、私の名前はロドリゴ・ローゼンベルグ・マルサノです。
 残念ながら、あなたが今このメッセージを見ているということは、
 私は殺されたということです。
 グスタボ・アレホスとグレゴリオ・バルデスの手を借りて
 アルバロ・コロン大統領が私を殺害したのです」。


まるで映画のような出だしで始まるこのビデオ、
ネットに登場したのは今日の午後2時半頃という話ですが、
その後、あっという間に広がり、
新型インフルエンザどころじゃない騒ぎとなっています。


というのもこのローゼンベルグ、実際に昨日の朝殺されたからなのです。
ローゼンベルグはグアテマラシティーの弁護士事務所の共同経営者の一人で、
10日、いつもの通りマウンテンバイクで一走りに行ったところ、
つけてきた車にいた人物に頭部を撃たれて亡くなったという話です。
殺害現場は我が家からも近く、小僧のスクールバスの通る道。
怖いなぁ、とは思いながらも、まあ日常茶飯事ですからね。
殺人事件そのものについては、それほど驚くわけではありません。


しかし、このビデオには吃驚仰天。
5月7日に録画されたらしいこのビデオ、長さは18分。
そこに込められたメッセージというのは、
「私が殺されたとしたらその犯人は
 大統領の私設秘書であるグスタボ・アレホスと
 その仲間のグレゴリオ・バルデスであり、
 それを許可したのはアルバロ・コロン大統領と
 妻のサンドラ・デ・コロンである。」


「なぜなら、私は先日殺害された
 カリル・ムサと彼の娘マージョリーの弁護士であり、
 この4人が2人を殺害した犯人であるからである。
 私はこれを彼ら自身に知らしめ、私のメッセージを聞く耳を持つものに知らせる」。


えーーー、話がややこしくなってくるのでかいつまんで申し上げますと、
ムサは4月14日に娘さんと一緒に車に乗っていたところを殺された・・・と記憶しています。


ローゼンベルグによれば、
アレホスとバルデス(建築業者らしい)はムサに
Banrural(バンルラル、銀行)の名誉執行役員にならないかと持ちかけたらしい。
ムサはそれに応じ、書類にサインしたものの、
2人はムサの名前を利用しただけで、実際に役職につける気はなかったとか。
ムサはBanruralの頭取であるフェルナンド・ペーニャが
サンドラ・デ・コロンの言うがままにありもしないプロジェクトをでっちあげて
金を融通していたことに気づき、告発しようと準備していた。
だからコロンらは二人を殺したのだ。


という話のようです。


ローゼンベルグはムサの弁護士として、
実際に問題解決に係わったわけでしょうから
ビデオには出てきていない証拠を持っている可能性もありますが、
このビデオだけでは強力な証拠にはならないですよね・・・。


だけど一方、このダイイングメッセージはものすごく重い。
「死せる孔明、生ける仲達を走らせる」じゃないけれど、
政府というか、大統領もとにかく泡を食らったらしくて
今日は大統領はマスコミの前に姿を現していません。
アレホスはテレビに「証拠なんかどこにもないじゃないか」
と言ってたようですが(ちらりとしか見られなかったのでよくわからない)。
(あ、何だか、大統領がテレビでメッセージ出すみたいです。
 もう10時半なんですけれど、何時に流すつもりなんでしょうね?)


エル・ペリオディコという新聞のWebサイトにも
このビデオとローゼンベルグが残した書面が載せられているのですが、
このサイト、読者のメッセージが寄せられるようになっていますが、
いつになく書き込みが多くて、今現在で早229件。
こんなにたくさんのメッセージが寄せられたの、私は見たことありません。
さすがに全部は読みきれないな・・・。


中には「もうクーデターしかない!」なんて過激な意見もありますが、
マルティン・ニーメラーの説教を引用していらっしゃる方の、
この静かな凛とした佇まいに一番共感を覚えたので、
ニーメラーの詩のような説教を引用して終えたいと思います。
とりあえず今日のところは。


ナチスが共産主義者を連れ去った時
私は沈黙を守った、
私は共産主義者ではなかったから。


社会民主主義者を捕らえていた時
私は沈黙を守った、
私は社会民主主義者ではなかったから。


労働組合員を捜していた時
私は抗議しなかった、
私は労働組合員ではなかったから。


ユダヤ人を捕まえにきた時
私は抗議しなかった、
私はユダヤ人ではなかったから。


私を捕らえに来た時、
私のために抗議してくれる人はもう誰もいなかった。




【追記】
国外メディアにも取り上げられ始めたようなので、BBCをリンクしておきます。
Lawyer accuses Guatemala leader(英語)
"Fui asesinado por el señor Alvaro Colom"(スペイン語)


[ 2009/05/11 22:27 ] ローセンベルグ事件 | TB(0) | CM(0)