運の良かった国立中学の話 

グアテマラの義務教育は6年間。
公立の小学校はほぼすべてが国立小学校で
教育省が校舎や設備や教科書といったものをすべて負担します。


そういうシステムだから隅々まで手が行き届くわけがなく
小学校の校舎といっても、教室が足りずに屋外で授業したり、
トタン屋根で雨が降ればうるさくて授業ができなかったり、
雨が降ったら泥の床がぬかるみになったり、
そういう状況は少しずつ改善されてはいるようですが
まだまだ足りていない状況。


前政権が小学校の無料化と
子供を学校に通わせれば現金を支給するという政策は
小学校に通う子供を増やした、という意味ではすばらしいものなのですが
一方、設備面での不備は改善どころか悪化した感があります。


小学校でそうなら、義務教育ではない国立中学校はどうなるんだろう?
学校の数そのものは小学校よりぐっと少なくなりますし、
比較的都市部に建設されることが多いので、
校舎そのものは小学校よりはずっとまともであるようです。
でも一校辺りの生徒数が多いので
午前・午後・夜間の3部制をとるところも多く
(おもしろいのは時間によって校名が変わるところで、
 一つの校舎に2つとか3つの校名の看板があったりする)
また設備そのものは生徒数に対しては不十分という学校もあるようです。


教育省に言ってもお金がないから無理。
となると次に探すのは寄付や資金援助で、
校舎を増築したり、設備を改善するために日本の援助を受けた学校もあったりします。


そして今日の本題はこちら。
ウエウエテナンゴ市にある生徒数876名の国立アレハンドロ・コルドバ中学校では
生徒の保護者が資金を拠出して、
1教室の増築、2教室の改築、PCラボの建設と設備の購入をやってしまったという話。


資金集めを実施したのはどうやら父母会。
昨年と今年、通常の授業料とは別に拠出金の提供を受け、
そのお金で改築とか増築とかやっちゃいました、って言うと
なんだかものすごく簡単なことのようですが、
これを実現しちゃうというのは相当に大変なことだったのではないかと想像します。


まず第一に。
申し訳ないけれど、グアテマラ人、お金に汚い(笑)。
多分学校側が呼びかけ、父母会で資金を管理したんだと思うのですが、
ちゃんと資金を管理してくれるのかどうか、信頼できないと思う人がいてもおかしくないわけで、
それなのにこれだけの金額が集まったということは
子供の将来のためなら多少の出費は惜しくないという親心に加えて、
学校の状況が悲惨すぎてみてられないとか、
校長先生が信頼できる人物であるとか、
父母会の会長が信頼に足る人物であり、実行力もある、
などと言った好条件がすべて揃って初めて実施できたのではないかしら。
そういう意味では運が良かったというか、恵まれているというか。


「この校舎ではこの中学校の他、教員養成校の生徒も学んでいるが
 PCラボは中学校の生徒専用である」と明記されているところも目を引くのですが
ラボは使えなくても校舎の改修の恩恵には与っているわけで、
言ってみれば棚からぼた餅だから文句は言わないだろうな。
喧嘩はするかもしれないけれど(笑)。


政府から個人に至るまで、
他人の金で何とかしてもらおうとする傾向が強いグアテマラで
こういうイニシアチブが実現したというのはかなりすごいことだなぁと
素直に感心してしまったのでありました。


ま、こういう学校が増えてくれれば、教育省はシメシメって感じになっちゃいそうで、
それはそれでいかんのじゃないかとは思いますけれどもね(笑)。


[ 2012/08/07 23:44 ] 中学校 | TB(0) | CM(0)

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