ポロチクの鍵-ポロチク地方のこと 

最近、夜あまり時間が取れなかったりして、ちょいと日があいてしまいましたが、
今日はポロチクの話の続きです。


2011年3月15日に立ち退き命令が執行されたわけですが、
その数日後、3月21日にエル・ペリオディコ紙に掲載された
フアン・ルイス・フォントの「ポロチクの鍵」と題されたコラムを取り上げてみます。


全文は次の通り。



大統領夫人はカルロス・ウィドマンを執務室に迎えた。


その目的は、砂糖の生産やエタノールによらないバイオマス発電のため、
2005年にアルタ・ベラパス県ポロチク川流域に引っ越してきたインヘニオ・グアダルーペの土地の不法占拠の背後に、
彼女がいないことをはっきりとさせておくことである。
ウィドマンが経営するグループ会社がその地に所有する37の農場の内、17カ所が占拠されていた。


侵入者らはサトウキビ畑や小規模の森林保護区合わせて1500ヘクタールを破壊した。
農民グループの間には、大統領夫人サンドラ・トーレスが不法占拠を支持していると書かれたビラが出回っていた。
指導者らは政府が土地購入のための代金を支払ってくれると信じていた。
大統領夫人は内相に同席を求めた。
内相は立ち退き命令を出せるのは裁判所だけであることを説明した。
この命令は2月5日に出され、当局には45日の執行期間が与えられた。


政府は警察の特殊部隊を準備させるのに時間を必要とした。
一方で、農民統一委員会(CUC)、Conic、Uvocといった農民組織に
農民たちが自主的に立ち退くよう説得してほしいと伝えた。
当局が行ったと言っているこの呼びかけは、無視された。


その日が来た。
コロン大統領自らが指示を出した。
現在のところ、12の農場が明け渡され、農民1人が亡くなった。
政府全体が-検察も含めて-立ち退き執行に加わっていた。
人権擁護官すら、遅ればせながらではあったが、これに賛成の立場を示していたのである。


指摘しておくべきは次の2点であろう。
1つは選挙前のどさくさに紛れて、トーレス-コロンも-が制度への忠誠を示したという点。
私有地は当局によって保護される。
トーレスを批判する人達は、トーレスがウーゴ・チャベスの支持者であり、
その流れに乗ろうとしていると批判するが、
農民を立ち退かせる兵士や警官の長い列の映像はどんな言葉よりも雄弁である。


もう1つは現代に限った話ではないが、より喫緊といえる。
何世紀にもわたってそこにありながら、政治の世界では重要視されてこなかったからである。
農村には土地や仕事をもたず、飢餓状態にある人が何千人もいる。
アブラヤシ、サトウキビ、麻薬組織の畜産業といったものが繁栄する一方で
土地の寡占と低賃金はここ10年ばかり息を吹き返してきているにも係わらず、
政府がこれについて一言でもメンションしたことはない。
土地問題を解決しようとする試みはすべて失敗に終わっている。
最近では土地基金(Fontierra)によるプロジェクトが
ほとんど実りのないまま大規模詐欺に変貌しようとしている。
農村から都市への人口流入は著しく、貧困の環は日毎に大きくなっている。
土地を持たない農民から占拠代金を徴収する詐欺師もいる。


それ以外は大したことではない。
すべて、ペドロ・デ・アルバラードが文明化のためにやってきた時と、ほぼ同じままである。


今日は私のコメントははさみませんが、
フォントのコラムにあったコメント欄からエドガル・モラレスのコメントを紹介しておきます。



3年ほど前のこと、自分が働いている商店の前でインディヘナの一家が座って
トルティーヤとアボカド1個を分け合っていました。
私は市場でチチャロンを買ってきたところでしたが、
その一家が5人で、トルティーヤ10枚とアボカド1個を分け合っているのを見て
職場の皆で分け合おうと思っていたチチャロン2ポンドとトルティーヤ20枚を分けてあげました。
彼らはありがとう、と言いました。
驚いたのは次の日です。
彼らは同じ場所に座っていましたが、今度は食べているのではなく、
野菜の箱やら何やらをそこで売るために並べているところでした。
申し訳ないけれど、そこは店の駐車場だから物を売ることはできない、
と言ったらこう言われました。
あんたは他人のものを横取りする金持ちで、
わしらが自分の作物を売って生計を稼ぐのがイヤなんだろう、と。
私は作物を売ることに反対しているわけではない、
ここは店の駐車場だから他の場所でやってくれと言いました。
彼はこう言いました。
わしらは貧乏だから、どこでも好きなところで物を売る権利がある。
私は考え込みました。
そこにあった野菜や果物は-まだ作物を積んでいたトラックは含まないで-
10,000から12,000ケツァル程で、これだけの野菜や果物を持つ貧乏人とは、と。
インディヘナは警察を呼んでも構わない、でも血が流れずにすむとは思うな、と言いました。




[ 2012/05/13 18:44 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

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