コーヒーツアー 

ポロチクの話はちょっと置いておいて、
昨日行ってきたフィラデルフィア農場のコーヒーツアーが面白かったので、
忘れないうちに書いておこうと思います。


そんなわけで備忘録な今日のブログ。


フィラデルフィア農場はアンティグアの隣町、
サン・フェリペ・デ・ヘススにあるコーヒー農場です。
現在のオーナー、ロベルト・ダルトンの曽祖父が1866年にこの農場を購入した時は
ノパールサボテンを栽培している農場でした。


Nopal

ノパールに寄生するコチニールというカイガラムシから抽出される染料が
その頃は良い値で売れたのだそうですが、
1869年にドイツで化学染料が売り出されるようになって、
コチニールを使った染料の値段は暴落、
その後コーヒー農場へと転換を図ったのだそうです。


1874年にフスト・ルフィーノ・バリオスが大統領となり、
この時代にコーヒーの生産が国策として進められていきます。
ダルトンのひいおじいさんは既にコーヒーを実験的に栽培していたそうですが、
政府から周辺の小さな農家に配るためのコーヒーの苗を栽培するよう依頼され、
いつの間にかコーヒー栽培のパイオニア的存在となっていったのでした。


さてそうして始まったコーヒー農場でしたが、
現在フィラデルフィア農場の敷地は約300ヘクタールで、
大きくもなければ小さくもない、中規模のコーヒー農場だとか。


アンティグア付近(まあグアテマラ全体と言ってもいいかも)は
肥沃な火山灰性の土壌で、コーヒー栽培には適しています。
しかし、この肥沃な火山灰性土壌を好む線虫が、
アラビカ種のコーヒーが大好きで、根っこに住みついては枯らすんだとか。


ここらで栽培されるコーヒーの品種にはアラビカ種とロブスター種がありますが、
ロブスター種は丈夫なものの、味ではアラビカ種に及ばず、
アラビカ種は良質なものの、数年経つと枯れてしまう。
だからと言って、農薬を使うわけにもいかないし・・・、
と結構困った問題になっていたのだそうですが。


それを解決したのがエフライン・ウンベルト・レイナさん。
「ロブスターとアラビカを繋げればいいじゃないか!」
というわけで、根っこはロブスター、上はアラビカの2つの種を接ぎ木したところ
これが見事に成功。
というわけで、ここフィラデルフィア農場では今でも
コーヒーの苗木は「下ロブスター、上アラビカ」を繋ぎあわせているのであります。


Retoño

これ、実物をよーく見るとわかるのですが、
茎のところをテープで留めてあるんです。
この作業は専ら女性が担当するそうですが、1時間に150本できちゃうとか。
すごいスピード・・・。
もっとも、支払いが1件いくら、なんだそうで、早くやらないとお金にならないわけですけれどもね・・・。


Retoños de café

この辺はもう少し大きくなった苗木たち。
ずらーっと並んで、出番を待っているわけであります。
4年でやっと収穫できるようになるのだそうで、
モモクリ3年コーヒー4年。気の長い話だわ・・・。


この農場の収穫期は11~3月がメインで、
5月ともなればご覧の通り、もう実はほとんどついてない状態。


Tallos

この、実がついていた部分をちゃんと残しておかないと木が枯れてしまうのだそうです。
実をひとつひとつピッキングしないといけないので、収穫は手摘み。


収穫期には150人が働くといいます。
メインの収穫期は終わったとは言え、まだ若干実が残っており、
収穫作業はまだ続いていました。
大型バスが2台止まっていたのですが、
あれはきっと作業員の通勤用に手配しているんじゃないかな。


途中、子供の姿も見えたのですが、すかさずガイドさんが一言。
「子供の姿が見えますが、子供は働いているわけではなく、
 親と一緒に来ているだけです。
 親が働いている傍で遊んでいてくれる方が、親も安心ですからね。
 子供の方は親の仕事を見て、自然に覚えていきますよ」。


ええ、ええ、もちろん児童労働じゃありません、って皆言いますってば(爆)
ま、今回はその話ではないので置いておいて。


コーヒーのプランテーションは、結構密に木が生えていまして、
木と木の間を歩くの、思ったより大変でした。
そんなところでコーヒー摘みをして、収穫量に応じた賃金をもらうのだそうで、
収穫作業をする人たちがズルしないよう監督するカポラルがいるといいますが、
こんな見通しの悪いところでちゃんと見えているのかな?とか思ったり。
詰んだカゴの中身を見れば、ある程度はわかるのかな?


ちなみに、私のツアーは南米のあちこちから来ている人たちのグループだったのですが、
このカポラル(caporal)という言葉が少し話題になっていました。
曰く、カポラルは家畜を農作業に使う人のことを指すのであって、
人間を使う人のことはカパタス(capataz)って言うんじゃないの、だそうで。


確かにレアル・アカデミア・エスパニョーラで引いてみてもそうなっていて、
つまり、グアテマラではこういう作業をする人たちは動物扱いなのか・・・(涙)


Fruto de café

コーヒーチェリー。
濃い色の実が完熟で、ちょっと明るい色のはまだ早いのだそうです。
ブドウのような色ですよね。


この外の皮、ちょうどブドウのように押し出して中身を出すことができます。
中の硬い種(コーヒー豆)の周りに、甘みのある果肉があって、これ、おいしい!
でもコーヒーの実のカフェインの90%はこの部分にあるんだそうで、
いくつもしゃぶるのは止めた方が良さそうな・・・。


摘まれた実はこの後倉庫へ持って行って
洗ったり乾かしたり更に薄皮を剥がしたり
大きさや色で選別したりという作業が行われます。
品質はほぼ色で決まるのだそうで、
ちょうどグアテマラで取れる翡翠のような、濃い緑色をした物が最高級品。


Cosecha

パッキングされていたのは日本向けの豆でした。
このツアーの後で、コーヒーの試飲もあったのですが、美味しかった!
実は、過去にここでコーヒー飲んで美味しいと思ったことなかったのですが、
この日はツアーの前にも試飲でも飲ませてもらって、美味しいと思いました。
何が違うのか、ま、多分私の舌が変だというのが一番可能性高そうですが・・・。


ここはスターバックスにも豆を卸していまして、
グアテマラ・アンティグアという名前で販売されています。


この農場、今ではコーヒー栽培だけではなく、
こうして観光農場としてコーヒーツアーの他、
バードウォッチングなどもできるようになっていますし、
ホテルやレストランもあるので、
グアテマラシティやアンティグア辺りから行く人も多いですし、
最近はイベントも受けているようで、結婚披露宴なんかも可能ですよ、皆さん!


Fumarola

晴れてればこんな感じで気持ち良し。


コーヒーツアーは$18と、少しお高めな感じはしますが
(この農場内、大体なんでもお高めかも)
ガイドさんは知識豊富かつユーモアのある方で、
2時間があっという間でした。
もっとゆっくり見たかったかも~。


そんなフィラデルフィア農場のコーヒーツアーの感想でした。



[ 2012/05/06 23:43 ] 雑談 | TB(0) | CM(4)

通りすがり

コーヒーのピッキングは、摘み取った量で換金されるので、カポが見ているのは、青い実を摘み取らない様に気をつけているのと、こちらの方がメインですが、実を盗まれない様に見張っている、と聞きました。ピッキングは女性が大部分なので、盗もうと思うと色々の所に隠して持ち出しますので。大分、昔ですが、前の女房の母親が小生の為にやはり持って来てくれ、それをローストしたものをアメリカまで持って行きましたが、国内用の屑と違い、誰に飲ませても美味しいと言って貰えました。
でも、ピッキングはしんどいです。2日位、遊びがてらに行きましたが、結構な重労働だったのを覚えています。
[ 2012/05/07 02:09 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます。

青い実は摘みとってもお金にしてもらえないかもですね。
枝をしごいて実をこそげ落としたりされると木が死んでしまうので、そういうのとか、
重量換算なので、他のものを混ぜたりしないようにとか、そういうことも監視していると言ってました。

カポと書くと麻薬組織の親分みたくって、急に迫力出てきますが(笑)、
あんなコーヒー林の中で働く雑多な人を監視するのも楽じゃないよなーとは思いました。
もちろんピッキングの方が大変でしょうけれどね・・・。
ベランダの鉢植えを1時間もいじっているとクタクタになってしまう私には、とても勤まらないです。
農業される方は本当にすごいなーと尊敬してしまいます。
[ 2012/05/08 09:08 ] [ 編集 ]

スタバコーヒーのルーツを垣間見る事のできる記事で面白いです。
[ 2012/05/08 21:39 ] [ 編集 ]

てへ。
あれはんどろさんにそう言ってもらえるなんて光栄です^^
[ 2012/05/12 22:24 ] [ 編集 ]

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