アブラヤシとサトウキビの間-ポロチク地方のこと 

ポロチク地域の土地紛争が最近始まった問題ではないのは事実です。


しかし、2005年にインヘニオ・チャビル・ウツァフがこの地にやって来て以来、
地元の農民との諍いが増えていたようで。


また、チャビル・ウツァフだけではなく、
スイス系のメグリ(またはマエグリ)一族が経営する
アブラヤシ農場の方も、同様の問題を起こしています。


メグリさんはスイス系移民の一族で、
コスタスールのコーヒー農場経営から始め、
やがて農業や建設用機械・重機の輸入販売を行うテクンという会社を持つようになり
現在ではアフリカ椰子、カルダモン、ゴマ、コーヒー等の輸出も扱えば
小売りもするし、宝石だって売っちゃうと
まあとにかく、非常に手広くやっている一族なのであります。


余談ながら、グアテマラにはヨットでオリンピックに出場した
フアン・イグナシオ・メグリという選手がいるのですが、
この一族のご出身っぽいですね。


さて、メグリさん一族は1960年にポロチク地方に進出、
70年代初頭に政府が畜産推進政策を取っていた時期に
エル・エストールの農場5つ、約4500ヘクタールを購入、
その後もエル・エストールやパンソスの農場を次々に購入し
付近に住んでいたケクチ族の農民は家を追われて農場労働者となっていったのでした。


メグリさん経営のINDESAがアブラヤシの栽培を始めるのは90年代半ばで
これから取れるパームオイルは、
カプーヨという商品名の食用油として販売されている他、
バイオディーゼルにもなっているのであります。
グループ内で機械や重機を扱っている会社があるわけですから一石二鳥系ですよね。


という事情で、このポロチク地方、
アブラヤシとサトウキビという商品作物を生産する大規模農場が同居する、
伝統的マヤな生活とはまったく趣の異なった、
「コスタスール風味」な地域に変貌してしまったらしいです。


インヘニオ・チャビル・ウツァフ、Chabil Utzajは「良いサトウキビ」という意味らしいですが、
こちらの方は土地紛争やら思ったよりも生産量が上がらないやらで、
中米経済統合銀行(BCIE)からの融資を返済できなくなり、2008年に操業停止。
しばらくはさりげなくサトウキビが生産されていたようですが、
昨年初めにニカラグアのグルーポ・ページャスがチャビル・ウツァフの救済に乗り出すと発表。


でこのグルーポ・ページャスてのがまたタダモノではない会社なのであります。
何と言っても中米最大規模のサトウキビ由来のエタノール生産・輸出企業であり、
ニカラグアにはNicaragua Sugar Estate Ltd.という大それた名前の会社の他、
車のディーラーやら病院やら銀行やらいろいろ持っていて、
ホンジュラスにはサトウキビ農場と製糖工場を
グアテマラにはIBMの代理店を持つなどなどしているわけですが、
多分一番有名なのはニカラグアのフロール・デ・カーニャっていうラム酒ではないかな。


そんな超巨大企業を味方につけてというか身売りをして、
(背景には上流階級の姻戚関係やらお仕事関係やらがぞろっと並んでるようですが)
チャビル・ウツァフの再生を図ろうというのが会社側の意図。
こうして昨年から土地紛争が更に激しくなって来たのでありました。


ポロチクの人たちの様子を映したビデオがあったのでここに貼って今日はおしまい。
どうもモルモン教の宣教師さんたちのビデオみたいだけれど・・・。
好奇心丸出しの子供達が可愛いけれど、しかし皆裸足ですね・・・。





[ 2012/04/24 23:10 ] ニュース | TB(1) | CM(0)

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ポロチク地域の土地紛争が最近始まった問題ではないのは事実です。しかし、2005年にインヘニオ・チャビル・ウツァフがこの地にやって来て以来、地元の農民との諍いが増えていたようで。また、チャビル・ウツァフだけではなく、スイス系のメグリ(またはマエグリ)一族が経...
[2012/04/25 14:26] URL まとめwoネタ速suru