サトウキビ畑の子供達 3 

3. 国内の農産業の基準


グアテマラは砂糖の輸出量では世界第4位であり、
関連産業-Asazguaに加盟する13の製糖所-は国内でも最も収益の高いものである。
それだけではない。
ラテンアメリカ地域で最も安価な砂糖を供給しているにも係わらず、
国連のラテンアメリカ経済委員会(CEPAL)のデータによれば、
グアテマラの砂糖産業は
ラテンアメリカ及びカリブのあらゆる国の中でも最も収益の高い産業なのである。


早い話が止まることを知らない成長産業なのだ。
グアテマラ・サトウキビに関する調査及び能力開発センターは、
生産量はこの20年間で238%増、
昨年の収益は9.9%増とのデータを出している。
加えて、砂糖の国際価格が上昇しているため、
この業界の外貨収入は国全体の14%を占めており、
前年比で倍増となっていることもこの業界自身のデータが示している。


例えば1キンタル当たりの価格が2008年1月の$11から2010年には$28となり、
2008年には$378百万であった輸出額が$726百万となっている。
このような状況下でも国内の砂糖の価格は1年で2倍に上がっている。
この輸出額の中から砂糖財団に割かれているのはわずかに$4.5百万に過ぎないと
プラサ・プーブリカのコラムの中でパブロ・フランキーが書いている。


砂糖業界の成長や利益は、様々な生産過程に携わった人たちには還元されない。
農業システムの土台の部分での労使関係は
-誰がそれを発展させているのかという点において代表的なケースでは-
過去に止まったままである。
Asazguaは、13の製糖所に直接雇用されているサトウキビの収穫を行う労働者33,000人については、
最低賃金プラス生産量に応じた手当が支払われていると言っている。
月額にすれば3,500ケツァルである。
加えて寝起きする部屋も食事もあるという。
Asazguaによれば、製糖業者とサトウキビ生産農家は違うのだそうである。
サトウキビ生産農家はサトウキビを生産し、製糖業者はサトウキビを精製する。
製糖所の外で起きていることはサトウキビ生産農家の話であり、
そこでは手当がないのみならず、賃金も半分程度かもしれないという。


砂糖の輸出業者は付加価値税(IVA)を免除されており、
控除が可能な所得税(ISR)のみが課される。
サトウキビの収穫の期間、収穫をする労働者には6ヶ月間IGSS(社会保障庁)の保険料も負担している。
国内の13の製糖所からなる組織であるAsazguaの責任者は、
児童労働に関する法規や社会保障への加入義務が守られていないケースがあることを認識しており、
それを否定はしない。
「それはサトウキビ生産農家の話であって、製糖業者のことではありません。
 農家はAsazguaのメンバーではなくて、納入業者です」。
かくしてボールは蹴りだされ、話題は溝にはまった。


マリア・シルビア・ピネダは製糖業者の企業社会責任部のディレクターである。
「システマチックになってしまった部分もあると認識しています。
 言い訳するわけではありませんが、グアテマラのみではなく、
 世界の多くの場所で行われていることでもあります。
 良いことではありませんが、存在しているというのは事実です。
 そしてグアテマラの砂糖産業は児童労働とは「一切関係ない」としているが、
クシエクの農場での出来事のようなケースについてはコメントを控えた。
「Asazguaでは、書かれたような事実について児童労働とか判断することはしません。(略)
 このリポートにあるようなケースを告発するのは私達の役目ではありません。
 私達は告発を行う立場にはありませんが、
 そのようなことが起きないよう、啓蒙活動を進めることはお約束します」。


農業会議所会頭からのサトウキビの購入はやめないのかという質問については
「しない」との回答であった。
「Asazguaは製糖所と農家の間の関係を尊重します。
 原材料を納入する生産農家に対する製糖業界のポリシーは、
 インセンティブを与えることであって、罰則ではありません。
 良い点に対し与えられる利益を生産農家に示し、
 知識、行動、実戦において姿勢を変えるよう促しています」。
なお、ピネダによればクシエクのような生産農家から納入されている量は
全体の5%に過ぎないということである。
ピネダの定義にも係わらず、
Asazguaとサトウキビ生産農家はまったく別の存在というわけではない。
どちらも農業会議所のメンバーである。
サトウキビを製糖所に納入しているオットー・クシエクその人こそが農業会議所の会頭なのである。


グローバル・コンパクトは、国連主導で進められている企業社会責任についての提案である。
世界基準では、生産業者と納入業者は区別されることがない。
「特定の産業に必要な原材料を提供する業者が、
 守るべき基準を長い期間にわたって遵守していない可能性が出てきた場合、
 その産業は市民としての義務及び法務面において、深刻なダメージを被ったものと見なされる」。



[ 2012/02/17 00:23 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

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