サトウキビ畑の子供達 2 

2. オットー・クシエクの話

当紙(プラサ・プーブリカ)はサトウキビ畑の労働者達の芸術的写真を撮らせてもらうため、
クシエクの私有地に許可なく入った。
農場のオーナーが誰なのか、その時は知らなかった。
中に入って子供達が働いているのを見つけたのであった。
この記事を書いているリポーターの1人と
カメラマンのロドリゴ・アブドの2人が農場主がその場で話し合い、
首都のオフィスで改めて正式なインタビューを行うことになった。


農場の共同経営者であるクシエクは、
首都の10区にあるビルの農業会議所のオフィスにプラサ・プーブリカを迎えてくれた。
私達のために時間を空けてくれており、
農場で見た労働の実態に関するあまり愉快でない話題にも最低限の回答をしてくれる用意はあった。
会議所のディレクターであるカルラ・カバエーロスが同席した。


農業会議所会頭は自分は法を遵守しようとする人間だと定義した。
「農場で見たとおっしゃる子供達の年齢は知りません。
いずれにしても、今は学校は休みですしね。
子供達のいた場所の向かいに学校があったでしょう。
あの子達は労働者ではなくて、両親と一緒にいる子供達です。
子供達は両親を手伝っているわけです(略)。
私は悪人ではありませんし、年少者の労働に賛成しているわけでもありません。
ですが仕事の機会が限られている場所では、社会的・人類学的文脈に左右されるものです」。


農場主はまた
「マラソンのごとく過酷な労働時間ですとか
能力以上の要求とか言われる習慣は止めるべきでしょう。
作業員は自分が決めた時間に仕事を終えることができるわけですから。
あなたが見たのは11時でしたよね、4時間で仕事を終えてたわけじゃないですか」とも言った。
しかし午後5時になっても、働いている人達がいた。
収穫してトラックに運んだ量に応じて支払うという出来高払いだからである。
しかし収穫量が増えれば増えるほど仕事は増え、
一方で寝る場所さえ保証されていないのである。
1トンあたり20ケツァルという賃金で最低賃金を稼ごうと思えば、
1日当たり3トン以上を収穫しなければならない。
農場主にとって作業員が6トンの収穫をするのは半ば常識である。
作業員は2トンや3トン以上は非人間的であると言う。


そこから少し離れたところにあるサン・ルイス農場では、
収穫に当たる作業員は1トン当たり35ケツァル稼ぐという。
Asazgua(*グアテマラ製糖業協会)の基準では、
製糖工場では最低賃金を基本とし、
生産量に応じて手当を支給することになっている。


労働者への最低賃金、社会保障、手当といったものの不備については、
クシエクは「請負いの責任」だと一蹴した。
つまり、農場に作業員を連れてくる手配師に責任があるというのだ。


フラメンコ農場に話を戻そう。
人生に疑問を抱きながらサトウキビの収穫作業をするホセ・アントニオ・デ・レオンは、
言葉数少ないながらも、
手配師の下で仕事をしている仲間達について悲観的な見解を示してくれた。
「ずっとそうだったわけじゃないか。
 誰かが手配師にマージンを取るなと言うだろう。
 すると、もう仕事が来なくなるんだ」。
デ・レオンは69歳である。
もう仕事を辞めたいが、辞めることができないと言う。
彼には手続きのための書類があまりにも難しいからだ。
「子供の頃から父とここで働いてきた。
 もう休んでもいい年になるのを待ってるところだ。
 60歳を過ぎると、もうくたびれて働き続けられないからね」。


サトウキビの収穫をする作業員者達には定年が守られていないというだけではない。
5本のマチェテを背中に担いだルイス・アロルド・バリオス(28)によれば、
保健面でも不備があるという。
「オーナーは医療費を払ってくれたりなんかしない。
 誰かがケガした時に、保健所に連れていってもらえれば運がいい方。
 ケンカなんかしている暇もないね、仕事しなきゃ食べられないんだから」。


定年を過ぎた人が農場で働いている可能性についてクシエクに尋ねてみたところ、
「IGSSからも(年金を)もらいながら、
 同時に働き続けることにしたんじゃないですか」との返答であった。
社会保障についてプラサ・プーブリカが農場で調べた労働者のリストをめくりながら
当社が算出した見積もりを示してクシエクに尋ねたところ、
クシエクは逆にしようとの提案をしてきた。


レポートに出てくる人たちのリストと
IGSSに登録されている労働者のリストが同じかどうか比較するとどうなるのですか?と尋ねてみた。


「いいですか、ウチの雇用者はIGSSに入ってますよ、
 でもこの仕事は請負いにやってもらっているんで、
 (IGSSに入っていない人がいる)可能性はありますね」。


「農業会議所がしょっちゅう自分達の権利を侵害するなと要求している一方で、
 その会頭が自分の農場で子供を働かせ、
 労働者をIGSSに加入させていないというのはどういうことなのでしょう?」と更に質問を続けてみた。


ここでカルラ・カバエーロスが話に割って入った。
「私達は個人やそれぞれの企業に強制することはできません。
 もし会議所の誰かが法を守っていないというのであれば、
 私達は法を尊重する立場にあるとお答えします。
 誰もが守るようにする義務を負うのは国です。
 私達は会議所のメンバーに法を遵守するようにと告知する、
 そのために必要なプログラムを推進しないといけませんね」。


(続く)


[ 2012/02/13 23:36 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

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