大統領のメンチュさん評 

最近Wikileaks関連の話題はかなり沈静化した感がありますが、
先週、グアテマラではWikileaksがすっぱ抜いた電報で一騒動がありました。


2008年7月に当時の駐グアテマラ米大使のサヨナラパーティーで
当時も今も大統領なコロンさんが
1992年のノーベル平和賞受賞者であるリゴベルタ・メンチュさんについて
失礼なことを言ったとか何とか・・・・・・。


2008年といえばコロンさんが大統領に就任した年。
就任して半年を過ぎ、そろそろ調子に乗ってきた・・・・・・じゃなくて
陰の大統領はやっぱり大統領夫人だったってことがばれてきた・・・・・・でもなくて
そろそろ自分らしさが出てきた頃ではなかったか・・・・・・と思います。


調子が出てくると舌も滑らかになる!
しかも相手は何といってもアメリカ大使だし!!
ワシ、アメリカは好かんけれど、どうせもうおらんくなる奴相手やし、
最後にはワシの格好いいところ見せておいて、
本国にもちょっと印象つけておいてもらわんとな!!!
という事情でつい舌が滑りすぎてしまった・・・のかは知りません。


そりゃもちろん、噂の当人にはナイショ、相手はアメリカ大使で
二人の会話は漏れないはず・・・。
あれでもその会話がアメリカ本国に報告されるってことは考えなかった?
それとも自分を大きく見せたかった?
それでもかなり失礼な内容ではあるな・・・という風には見えるのも事実です。


その当国にあるアメリカ大使館が打った公電の全文はこちら(英語)
リゴベルタさんに関して書かれているのは最後の方、
7及び8と記されている段落です。


話題は2008年の6月21日、
グアテマラシティの西郊外にあるサン・フアン・サカテペケス市で、
セメント工場建設反対派の先住民が
セメント工場建設に関わっていた人物を殺害したという事件から入っています。
で、コロン氏は得々とこう語るわけです。
「あの事件はメンチュも悪いよ、
 反対派の先住民に自分達の土地を守るようけしかけていたんだから」。


こうしてメンチュさんが話題になったところでこう続くのです。
「彼女はエリザベス・ブルゴスの創作にすぎん。
 (注:ブルゴスはメンチュが広く知られるきっかけになった「私はリゴベルタ・メンチュウ」の作者)
 グアテマラの先住民はメンチュのことを嫌っとるんよ、
 その証拠に2007年の大統領選挙では全然ダメやったろ?」


そして仕上げに余計なネタまで披露。
「メンチュがどこでスペイン語を覚えたか、ワシは真実を知っとる。
 姉のヨランダがゲリラだった頃、山の上で教えたんや」。


まあ米大使の目的はメンチュさんネタよりは
当時話題になっていたベネズエラからの石油の買付けが中心だった模様。
メンチュさんの話題はおまけだったわけですが
大統領が陰でこんなことを言っていたということを知ったリゴベルタさんは大激怒。


もっとも、激怒すればするほど、
「確かにこれについてはコロンの言ってることが一理あるわい」
って風に見えてしまうのは皮肉なんですけれども。


Wikileaksの文面を読むとわかるのですが
コロンの批判はインディヘナ全体に向っているのではなくて
メンチュさん個人に向けられたもの。
言い換えれば「自分は非先住民なのに先住民の支持を受けた、
彼女は先住民なのに同族から反感を持たれている」
という優越感がそこはかとなく漂ってくるという・・・・・・。


もちろん大統領は
「いや、あれは誤解だよ、メンチュさんには電話で謝った」
と言っていましたが、どうやらリゴベルタさんの気持ちは治まらなかったようで
先住民のリーダー達にも呼びかけて抗議をしたのではなかったかな。


リゴベルタさんが先住民、非先住民を問わず
一般のグアテマラ人から支持を得られないでいるのも事実なら
コロン大統領の口は災いすぎるのもまた事実。


一国の大統領が、他の国の大使を相手に語るような内容としては低レベルで
またしてもやりきれない気分にさせて頂いてしまったのでありました。


個人的にはこの「コロン大統領によるメンチュ評」よりも
「アメリカの外交官が見たコロン大統領及び大統領夫人評」という方が
とっても見てみたい気はするんですけれど(笑)。



[ 2011/01/24 23:48 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

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