民主化時代のクーデター 

まだ首が回らないmonjablancaです。
頭と体が同じ方向を向く、ロボットのような動作で凌いでいますが、
車を運転していて左右を確認するのが辛っ・・・。


さて、今日書くのはほとんどすべて私の妄想であります。
ホンジュラス情勢を見ながら思ったことなので、
事実ではないところもあるでしょうが、その点はご容赦。


このホンジュラス危機、セラヤがコスタリカに追放されて
「クーデターだっ!」と世間が騒ぎ始めた時、
先陣を切るようにセラヤ支持と新政権への攻撃的な姿勢を示したのは
ベネズエラのウーゴ・チャベスでした。


チャベスとしては、包囲網を固め、
石油もストップして脅してやれば相手は腰砕けになる・・・と読んでいたのか。
米州機構も国連も、こぞってホンジュラスの暫定政権を非難、
米州機構の臨時総会ではホンジュラスの加盟資格停止が採択され、
ここまでは思惑通り。


セラヤはベネズエラが出した政府専用機でワシントン入りしたものらしく、
南米からはクリスティーナ・フェルナンデス大統領(アルゼンチン)、
フェルナンド・ルーゴ大統領(パラグアイ)、
ラファエル・コレア大統領(エクアドル)といった
チャベスの子分たちが同じ飛行機で出席しています。
ちなみに元首で出席したのはこの人たちだけのような気が。
チャベスはもちろん影で糸を引く役割なので
こんな総会になんぞ出席してられるかぁ!という次第です。


ここでセラヤは国際社会の支持を得られ、意気揚々と帰国することを宣言。
もちろんベネズエラの飛行機で行くわけですが、
同乗のフェルナンデス&ルーゴ&コレアに加えて
米州機構のインスルサまでサンサルバドルで途中下車。いや、途中降機。
テグシガルパに向ったのはセラヤと
国連の第63回総会議長を務めるニカラグア人のミゲル・デスコトだったとか。
デスコトは前回のオルテガ政権で閣僚入りしており
やはりチャベスのシンパと見なされる人。


こうして意気軒昂とテグシに向ったものの、
滑走路を塞がれて着陸できなかったわけですが、
この後飛行機はニカラグアに向かい、
オルテガ大統領夫妻とセラヤが会った後、
再度サンサルバドルへ向かったのでありました。
まあサンサルバドルでピックアップしないといけない人もいましたからね。


ホンジュラスの政変が起こるまでがこの物語のプロローグとすれば
事件発生後ここまでが第一幕。
第一幕には常にベネズエラの影が見え隠れしており、
一番の存在感と力を見せているのがチャベスです。





さて第二幕。ここからは妄想の世界になりますのでご注意。
サンサルバドルでしょんぼりしているセラヤの元に1本の電話がかかってくるのであります。

「メル?ちょっといいかしら」

「ちょっとって、失礼だな。誰だね君は」

「あたし、ヒラリーだけれど」

「ヒラリーって、初恋の人はマリリンだったけれど、どのヒラリーかな」

「クリントンのヒラリーだってば」

などというつまらない会話から始まるこの電話で、
ヒラリーはセラヤにワシントンに来るよう言うのであります。
「ワシだって捨てた者じゃないわい♪」
と嬉しくなったセラヤはヒゲを磨いて大喜びで翌日ワシントン入り。


でも実はここにあったのがアメリカの深謀遠慮。
表面的にはセラヤを支持するとしていたアメリカですが、
セラヤと言えば「親ベネズエラ=反米」、という公式に当てはまるわけで
アメリカ的には本当は嬉しくない。


表面的にはセラヤを立てながらセラヤの毒を抜く。
この役割を担ったのがヒラリーさん、てなわけで。


「会いたかったわ、メルぅ~」
「俺もだ。ほら、俺のトレードマークのカウボーイハットを土産に持ってきた」
「やっと二人っきりで話ができるわね」
「そこの通訳を追い出すわけにはいかんのかな」
「そんなことしたら話が出来なくなっちゃうわ」
というシュールな会話の中でいきなりヒラリーが切り出すのです。


「この前、オスカル(アリアス大統領)がアナタのことをほめていたわ。
 こんな理不尽な目にあっても、ユーモアを忘れない、って」

「あ、あはは、それが俺のトリエやさかい。
 (ワシ、いつもマジメやったんにジョークと思っとったんかいな、あの狸親父!)」

「彼、アナタがこのクーデターをうまく収めて
 ホンジュラスに平和をもたらすことができたら
 アナタをノーベル平和賞に推薦しようと思っている、って言っていたわ」

「え、それって、マジ・・・?(何ワケのわからんことを言うとるんやあの狸ぃ~!!)」

「そう、だから私も思い切ってオスカルにお願いしてみたの。
 メルとあのミチェレッティの間を取り持ってもらえないかしら、って。」

「そ、そんな馬鹿な(あのミチェレッティのクソったれと誰が話なんかするもんかい)」

「そしたら、心良く引き受けてもらえちゃって。
 だから、アタシ、思い切ってミチェレッティにも電話してみたのよね」

「え、ええええ゛~(そんな余計なことを)」

「まさかとは思ったんだけれど、ミチェレッティ、
 アタシからの電話がよっぽど嬉しかったらしくって
 『ヒラリーさんのためなら喜んで出席させて頂きます』だって」

「むあああ゛~~(ミチェレッティ、覚えとれっ!!)」

「だからアナタもきっと良い返事を聞かせて下さるわよね。ねっ(はあと)」


というわけでセラヤも怪談のような会談に応じざるを得なくなったのでした。


アメリカが手を出す目的はもちろん、
ベネズエラに傾いた流れを引き寄せるためであり、
ベネズエラ寄りだったセラヤをチャベスから引き離すためなのであります。


だとすればセラヤとミチェレッティの会談での落としどころは
  • セラヤはホンジュラスに帰国し、大統領に復職する
  • セラヤは憲法改正を断念する。すなわちセラヤの再選はありえない。
  • セラヤの憲法違反、ミチェレッティ側のクーデターについては不問にする。
    てか、最高裁がさっさと恩赦を出す。
というところに設定されているはず。


ミチェレッティ側への根回しはもう済んでいるでしょう。


問題はセラヤをどう説得するか。
アリアスと言えば、今のラテンアメリカの元首の中ではリベラルな人。
ノーベル平和賞受賞者であり、
第42代コスタリカ大統領であり、現在は第47代コスタリカ大統領。
えーーーっと、早い話が再選された大統領であったりします。


実はコスタリカも大統領の再選は憲法で禁じられていたのですが、
アリアスは早い時期から再選を目論んで工作を進め、
これを強引に押し通して再選されています。
メルにとっては尊敬すべき先輩というわけですかね・・・。


それはともかく、アリアスは左寄りではないし、
「ホンジュラス国民のために」ということであれば
アメリカが仕組んだシナリオ通りに動いてくれるでしょう。
中米のことは中米域内で解決させる、南米はちょっと引っ込んでろ。
何しろアリアスと来たら
ノーベル平和賞に加えてシュバイツァー人権賞も持っていて実績は抜群、
調停をうまくまとめたら国連の人権賞だよ、とニンジンをチラつかせておけば準備は万端。
おまけに調停が不調に終わったとしてもアメリカは傷つかない。


アリアス宅で皆缶詰になって会談が行われるという話ですから
いざとなればヒラリーでもビル(オバマじゃなくて)でも、
電話で説得することだって辞さないでしょう。


こうしてアメリカの影がつきまとう第2幕は
セラヤの復職で終わるのであります。





復職した後がエピローグ。
セラヤはなんとか任期を満了し、余生(え?)を過ごすのであります。
一方ワシントンではこんな会話が。

「ヒラリー、ホンジュラスのオペレーションは大成功だったね」

「ええ、まさかこんなにうまくいくとは思ってませんでしたわ」

「軍にセラヤを追放するよう命令した人物の追求はどうなっているのかね」

「もちろん、そこのところはぬかりなく」

「じゃあ刑事告発される心配はないということだな」

「ええ、彼は本当にいい仕事をしてくれましたわ」

「現地政府に潜り込むことに成功した腕利きの工作員だって話だからな」

「お陰で中米の左旋回が防げたわけですからCIAには感謝しないと」


というわけで、これはアメリカの陰謀による民主化時代のクーデターだったのでした。


捻りすぎか、いくらなんでも・・・・・・。
夜更かししてまで書くような内容じゃなかったかもな。寝よ・・・。


[ 2009/07/09 01:39 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(0)

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