暗殺計画と大統領報道官 

先日ちらりと触れたような気がするのですが、
野党第一党の党首オットー・ペレス・モリナと
同党の国会議員であるロクサナ・バルデッティの2人が
殺人予告を受けていることを明らかにしたのは先週、5月26日のことでした。


オットーさんは先の大統領選挙で決選投票でコロンに敗れており
次期大統領の有力候補。
ロクサナさんは女性ながらも(むしろ女性だから?)
歯に衣着せぬ物言いで同党のリーダーの一人。


彼らが所属する愛国党(以下PP)の発表したところによれば
2人を殺すようにと命令を受けたグループの1人が
ケツァルテナンゴの人権擁護局に出向き、
暗殺計画があることを明らかにしたのだとか。
これが5月12日の出来事です。


5月12日と言えば、例のローセンベルグのビデオが世に出た日。
それだけに、偶然にしては出来すぎている感がありありですが、
いくらなんでも野党の大物を2人まとめて消すというのも
そらまたいかにも出来すぎた話であって。


何かの容疑で逮捕されそうになった人物が
9回2アウト2ストライクからの逆転満塁ホームランを狙って
ぶち上げた「殺人計画」なのかも、と疑えばいくらでも疑えるわけですが
(実際この人物は重要証人として保護されているわけでして)
そうは言っても、殺人計画となってくれば事は深刻ですから、
もちろん検察も警察も動いているはず、ですよね・・・・・・?


と思ったら大間違いでして検察は人権擁護局から書類を受け取ったことは認めたものの
警察の方は「そんな事実は知らない」んだそうで、いやもうまったく、なんなんでしょ。


もっともこれはオットーさんが仕立てた茶番だという声ももちろんあり。
一番その声がでかかったのが、大統領のスポークスマン、フェルナンド・バリーヤス。
このバリーヤス、コロンの周囲にいる人の中でも
飛びぬけて滑舌と話の内容と話し方がなっていない人で、
こんなのが大統領のスポークスマンって恥ずかしすぎる、と私的には思うような人物ですが
コイツがまた「殺人計画なんてPPが仕立てた政治ショーだ」とマスコミに向って言い放ったのであります。
そっか、毎日何人もが殺されているのはPPの政治ショーだったのか。な~んだ。


・・・・・・いや、そんなわけないだろーーーー!!
てか、こんなに毎日何人もが殺されているこの国で、
この話を(少なくとも上辺だけでも)真剣に取り上げてみせる振りもできない
大統領側近って・・・・・・。
いやそら、いつまで経っても殺人事件はなくならないし、
犯人だって捕まらないわけだわ。


大統領選挙の時、コロンは「犯罪には知性で対処する」と言っていたわけですが
蓋を開けてみたら大統領を初めとして、知性のカケラもない人たちばかり。
こんなだからこの国は良くならないのだなぁ、と暗澹たる気持ちになるわけです。


さて、さすがに怒ったPPの皆さん、
フェルナンド君を国会に証人として喚問したのでありました。
それが下のビデオ。じっくり見るほどの価値はありませんが、
マイクを右手に握り締めて答えているのがフェルナンド君。なんだ、コイツのこの態度。
ちなみに、最初に質問をしている女性がロクサナさんです。





このフェルナンド坊やは以前から
「ペレスはクーデター計画に失敗したから、今度は殺されるなんて騒いでいるんだ」
と発言しておりましてですね、でこの喚問でもその線に沿って発言。
で、最後にはPPの皆さんに「明日証拠を提出しやがれ」と期限を切られたのでありました。


まあ大体、「クーデター」なんて騒いでいたのはコロンとその周辺だけだったわけで、
ペレスも確かに政治利用しようとする動きはあったけれど
クーデターって話じゃないでしょうが。


PPはこの大統領のスポークスマンだけれど公職にいるわけではないフェルナンド坊やに対して
(どうやら大統領の報道局との契約らしいですよ、この仕事)
デマゴーグ、偽証などの罪で告訴することを検討してるようです。
ついでに「クーデターが計画されてると知ってたんなら、なんで告発しないんだ!?」
ごもっとも。


坊やの方は「こんなのは嫌がらせだ、発言の自由に反する」って言ったとか。
スポークスマンなんだからさぁ、自分の発言にくらい責任もってくれや・・・。
虎の衣を借りる狐、てか、虎の衣を借りる狸とはコイツのことだよ。まったくもう。


こんなレベルの人がスポークスマンじゃあ、大統領のレベルも推して知るべし。
なんだか暗いぞ、グアテマラの明日。



[ 2009/06/02 23:55 ] ローセンベルグ事件 | TB(0) | CM(2)

驚きももの木です。一体このスポークスマン 最悪な態度。どうみても人を馬鹿にした態度ですね。せめて背筋だけでもピーンと張って座って!!と云いたくなりますね。
[ 2009/06/03 05:19 ] [ 編集 ]

でしょ~、

>新山礼子さん

でもテレビカメラの前でやってるのだから、ワザとなんだと思います。
実力のない小心者が権威に近づいて、勘違いした時にどうなるか、っていう典型的な例じゃないでしょうか。

このバリーヤス、翌日「証拠」として提出したのが「新聞記事」だったんだそうです。
新聞記事が証拠って、どこの世界で通用するんでしょうか、そんな話。
アタマ悪すぎですよね、ちょっと。
ほんと、こんなのが大統領側近かと思うと、情けなくて、もう。
[ 2009/06/04 08:23 ] [ 編集 ]

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