ローセンベルグ事件(追記あります) 

昨日から国中を騒がせているローセンベルグ事件。
その後の動きなどを簡単にまとめておきたいと思います。


  1. テレビメッセージ

    グアテマラには政府がテレビを乗っ取って
    政府のメッセージを流すという悪い習慣があるのですが、
    昨夜、これをやったそうです。私は見逃しましたが。
    それがこれ。



    回りにいるのはボディーガード・・・なわけはなくて、
    ローセンベルグの死を覚悟したメッセージとは無縁なのに
    夜間に呼び出されて相手をさせられている閣僚の皆さん。
    まあ、泥舟に乗ってる仲間だと言えば言えるわな・・・。
    でも本来は糾弾されてる妻と私設秘書を連れて出てくるべきでしょう。
    「アタシがそんなものに出るわけないでしょ!!!」
    とサンドラに軽くあしらわれて閣僚を呼び出した、ってことかな。


    で、コロンは「私は告発の内容には無縁だ」と言ってるわけですが、
    なぜに一人称複数形で語るんだ・・・。
    一人でテレビに出るのがそんなに怖かったのかしらん。


    ご覧になっていただければわかると思うのですが、
    この人、ゼスチャーも下手なら、話すのもヘタクソ。
    なんでこれで政治家やってるんだか・・・。
    伯父さんの七光りだから仕方ないのか。


  2. 外交団懐柔作戦

    昨日、このビデオがばーーーーっとばら撒かれた辺りで
    大統領が真っ先にやったことは、
    グアテマラにいる各国大使を呼びつけることだったらしい。
    そこでインフルエンザの話もあったという噂ですが、
    この事件のことについて、真っ先に申し開きをしたのが外交団。


    そして昨日に続いて本日もやっぱり外交団が呼ばれたんだそうで、
    まあその席でアメリカ大使からはFBIの捜査参加の約束を取り付けたらしい。
    カリル・ムサとマージョリー・ムサ(4月に殺された父娘)が
    アメリカとグアテマラの二重国籍だったんだそうで、
    この2人の殺人事件についてはFBIが乗り出すこともできるんだそうだ。


  3. 国内的にはCICIGが捜査

    もちろん検察も捜査をするんですが。
    大統領が直にCicigに要請したのだそうです。
    ここまで話が大きくなってきたら、そうせざるを得ないでしょう。


  4. 大統領は検事総長と内密に会談

    さて、検察(とCicig)に捜査を命じた、と意気軒昂な大統領。
    今日は早朝から自宅に検事総長を呼び出して、作戦会議・・・?
    って、えーーーっと、大統領が捜査の対象なんじゃありませんでしたっけ。


    それなのに、自宅に検事総長を呼びつけて、
    何やらヒソヒソヒソヒソと話すのはマズイ、って考えないんでしょうか。


    検事総長の方は「いや、前から予定されていたんだよ、この会合」
    と軽く流しておりますが(って、それでもアカンでしょうが)、
    大統領の方は
    「昨日の午後呼んだんだ、都合がつかないか、って。
     検事総長はケツァルテナンゴにいて、昨夜はもう会えなかったから
     今日早い時間にしたんだ」って、そりゃもっとダメでしょう。やれやれ・・・。


  5. 非常災害宣言は取りやめ

    新型インフルエンザの感染者が発見されたのに伴い
    非常災害宣言が出たことは前述の通りですが、
    患者が3人から増えないこともあったんでしょうけれど
    「政府の善意を示すために」撤回されました。
    うーーーん、このロジックわかる方、誰か教えて。


    もともとこの宣言で「発言の自由」なんてのも制限されてたらしく、
    非常に評判悪かったんですけれどもね・・・、
    それにしても一体、何だったんだろう、あの騒ぎは。


  6. Banruralは違法行為はしていないとか

    今朝8時くらいですかね。Banruralの本店に
    警官だけではなく兵士らも寄せ集められて、
    ものものしい雰囲気のなか、金融監督庁が捜査に入りました。


    そしてその8時間後には
    「ビデオで指摘されていたような事実、
     マネーロンダリングや麻薬取引に関与していたという事実はない」
    との発表。


    8時間で一体何をお調べになったんでしょうね、この方たち。
    そっちの方を知りたいわ。


  7. 大統領は市長に緊急招集

    これも何だか、いかにも泡を食った、という感じの行動ですが、
    今日の午後、国内の各自治体、合計331だったか332だったかの市長に
    首都に来るようにという突然の命令が下り、集まった数は250数名。
    そこで市長協議会(ANAM)からの指示を取り付け、ご満悦だったそうです。


    って、選挙やってるんじゃないんだからさぁ・・・。


    【追記】
    よくこれだけ集まったよなぁ、と思ってたんですが、
    小型飛行機がチャーターされていて、
    遠隔地の市長さんたち、これに乗ってやって来たんだそうです。
    この費用、ANAMが出しているんだそうですが、
    1時間当たり何とQ100万だとか。


    ANAMにそんなお金があったこともびっくりですが、
    そんな大金を急にほいほいと出せることにももっとびっくり。


    よっぽど追い詰められているんだなぁ、大統領。(追記ここまで)



  8. 大統領官邸前では抗議集会

    大統領官邸前には、ローセンベルグの友人を中心として
    多くの人が自主的に集まりました。


    「人殺し」「泥棒」「辞任しろ」などなどなどなどの声が上がった模様。
    この抗議活動、どうやら明日もまた行われる模様。
    明日は今日よりも人が集まるのではないかと言われております。


  9. ビデオはどこで撒かれたか

    このビデオ、昨日のローセンベルグの葬儀の席で配られたのでした。
    そのため、今朝はビデオを配っていた人物(ローセンベルグの友人)が
    検察に呼び出され、いろいろと訊かれています。
    ビデオのオリジナルその他の証拠はこの場で検察に提出されたとか。
    証拠が紛失しなければ良いけれど・・・・・・。


    この人物、ルイス・メンディサバルといいまして、
    ローセンベルグとは元より、コロン大統領とも親しい仲なのだそうです。
    ローセンベルグから
    「自分の身に何かあったら、皆に渡してくれ」と依頼された
    コピー(多分CDでしょうね)の数は150枚。
    配布済みの数は120枚くらい、とかいう話だったように記憶しています。


    それでも
    「まだ配ってないコピーがあるんだ。
     友人、それも真実と正義を求めていた兄弟のような友人との約束を
     反故にするわけにはいかない」
    との言葉に思わず涙。


  10. ビデオは本物か偽物か

    このメッセージについて、政府は
    「ローセンベルグがどうしてそんな糾弾をするのかわからない。
    誰かに脅されてやったんじゃないのか」
    というような話をしておりましたが、
    本日、マリオ・ダビッド・ガルシアという政治評論家が
    自身のラジオ番組の中で
    「ローセンベルグに頼まれて、自分の家であのビデオを撮った」
    と告白したのでした。


    実は私、この番組が好きで時々仕事をしながら聞いているのですが
    その番組での思いがけない告白に、しばし聞き入ってしまいました。


    ガルシアによれば
    先週の木曜日、ローセンベルグが自宅にやってきて
    自分が怪しいと思っている点を書いた文書をガルシアに渡し、
    「このせいで、自分は殺されるかもしれない。
     もしそうなったら、自分を殺した奴には罪を償わせてやる」
    と言い、彼の事務所でビデオを撮ることを決めたのだそうです。


    ローセンベルグはしばらく前から脅迫を受けていた、と言っていました。
    それはビデオでも語られていますが、ラジオでは
    帰宅すると、電気をつけるよりも前に電話が鳴り、
    受話器をとると無言で切れるとか。
    そんなことも続いていたのだと、そういう話も語られていました。


    またローセンベルグは11日にワシントンへ飛び、
    米州人権法廷に告発を行う準備をしていたのだそうです。
    10日は母の日ですからね。その日を家族と過ごし、
    アメリカ入りするつもりだったのでしょうが、
    その前日、10日に殺害され、告発はならず・・・・・・。


    だからこそなお、ローセンベルグが命を懸けてなおやり遂げようとした
    この告発には真剣に向き合わなければと思うのです。


  11. 大統領、CNNに生出演する

    ラテンアメリカ向けのスペイン語版CNNですが、
    これに生で登場し、インタビューを受けていました。
    これも見損ねましたが、要約すれば
    「身に覚えはない、だからFBIにも捜査を依頼した、
     ボクは無実だ、大統領を辞める気はない」
    という内容だったようです。


    いやしかし、何だか頑張ってるね、ウチの大統領。
    今日友人と話をしていたのですが、
    「コロンは悪人じゃないよね、取り巻きが悪いだけで」
    という点はお互い納得。


    この事件も、実際にコロンは何も知らなくって(あるいは知らせてもらえなくって)
    回りだけでやっていたのかもしれないなぁ~、
    で、この機会に頑張っているのは、うまくサンドラが係わっていることが解明されれば
    やっとサンドラから解放されるから・・・、
    なんてつい思っちゃうのは邪推のしすぎですかねぇ?


    それにしても、何かちょっとしたことが起こるたびに
    「これは政権を不安定にしようとしている輩の仕業だ」
    と大騒ぎする大統領、今回も例外ではありません。
    そうやって自分は被害者だと言っていれば皆が同情してくれると思ってるんだろうか。


    「政権を不安定にするなんて、一体いつ安定していたんだ?」
    とどこかに書き込みしてらっしゃった方に同感。




[ 2009/05/12 22:58 ] ローセンベルグ事件 | TB(0) | CM(0)

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