犯罪と幸福度 

グアテマラに住んでいる以上、
多少の犯罪や殺人事件は日常茶飯事。
銃弾を受けてボコボコになった車が道端に止まっているとか
死体がゴロリと転がっているくらいで、驚いてはいけません。


しかし、そんな私でももういい加減にして!
と言いたくなったのが今日の一日。
今朝だけでバスが3台襲われ、
乗客1人、バスに乗っていた警官1人、犯罪者1人が死亡、
負傷者が6名とか。


毎日のように被害者を出しているバスの運転手さんたち、
さすがにキレて、市内の通りにバスを並べて封鎖。
そこへ警察のデモ隊がやってきてそれに対抗したんだとか。


警察の仕事は市民を守ることですよね。
警察が市民を守れないから実力行使に及んでいるわけで、
それなのにそっちの方だけはちゃんと取り締まるってのは、
理にかなっているのかかなっていないのか。
複雑な気分です。


そんなこんなで、バスはほとんど走らず、
一方市内の道路はあちらもこちらも事件のために封鎖され
ついでに運転手さんたちにも封鎖され、一日中交通渋滞。
私も帰宅に苦労しましたが、無事だったのだから良しとしよう。


今年に入ってから殺されたバスの運転手さんは昨日までで既に31人、
車掌さんも加えるならば41人。
昨年1年で殺された運転手が85人だったことを思えば
(それでも十分に多いわけですが)
この増え方は異常です。


運転手さんたちは
「これ以上はもう耐えられない、
 政府がちゃんと対策を取ってくれないのなら
 明日からは全面的にストだ!」
そりゃごもっとも。
こんな危険な仕事に誰がした。


そして今晩8時から大統領がテレビで演説する、
っていう話が夕方頃から伝わってきまして、
「すわ、非常事態宣言かっ!」と皆一瞬緊張したのですが。


「現在の状況は嘆かわしいことだ。
 しかし、この状況を利用して
 政権を不安定にしようと企んでいる民主主義の敵がいる」
って・・・・・・。


建設的な内容がまったくないのはともかく、
どうしてこいういう風に話を持っていくのかなあ、この人。
今こそ、国民皆が一致団結して犯罪撲滅するぞーーー!
っていう風になぜできないんだろう。
とまたしても軽く落胆。


ちなみに非常事態宣言が出なかったのは
「イースターなのに、行事が出来なくなる」
というカトリック教会の反対によるものだったとか。
夜間の外出が禁止になるから差し障りがある、ってことなんでしょうけれど
大体、事件は白昼起こっているわけで、
夜間の外出を禁止することに何の意味があるのか不明。
にしても教会も、宗教行事(=天国?)と命と、
どっちを選べっていうんだろう。


さらに。
治安担当の内務省、今年の同省の予算の内、
275百万ケツァルを「不要だから」と財務省に返納したとかで
これもまた一般市民を絶句させてくれました。


「それだけのお金があったら、
 警察署のボロ施設だって改修できるし、警官だって増やせるし、
 警官の給料だって上げられるでしょ!
 刑務所だって、定員オーバーだっていうんだから
 新しいの建てればいいじゃん!!」(一市民)


返納したお金はファーストレディのサンドラがイニシアチブを取る
「前進する私の家族」というバラ撒き人気取り政策(かつ超不透明)に
回るのはほぼ確実で、
本当に治安対策やる気あるんでしょうか・・・。


コロン政権が続くと、地方の貧しい人たちは豊かになるかもしれないけれど
都市部の人が全滅して生き残るのは犯罪者だけとなり
税金を支払う人がいなくなりそうな気がしますけどね・・・。


一方、そういうアブナイ国でありながら
でも実はグアテマラ人というのは、結構幸せに生きてるらしい?
という統計があります。
地球幸福度指数(Happy Planet Index)てのがあるそうなんですが
この指数で評価されるのは
  1. 現在の消費や技術の発展、資源効率の予測、
  2. 生活満足度指標によってその国の住民の福利を評価、
  3. 国連開発計画が人間開発指数を算出する歳に採用しているのと同じ体系の平均寿命

なんだとか。
計算式は: 地球幸福度指数 = 生活満足度 × 推定寿命 / 生態系維持予測指標


チンプカンプンなんですけれど、とにかくその指標で
グアテマラは178カ国中第8位にある、というこの恐るべき事実。


ちなみに中米はベリーズ以外は大体皆幸せで
ベリーズ 49位
エルサルバドル 9位
ホンジュラス 7位
ニカラグア 28位
コスタリカ 3位
パナマ 5位
なんだとか。


何やら眉唾な気がするけれど、
1位がバヌアツってのには何気に納得。
日本は95位につけております。


地球幸福度指数についてはこちらを。英語のサイトです。
各国ランキングについてはこちらの地図
表をダウンロードするためのリンクがありますので、そちらから。


ま、とにかく。どんな時でも
前向きに、明るく幸せに生活できる、ってのはいいですね。
ってか、そうじゃないとやって行けないだけなのかも?




[ 2009/03/24 22:43 ] ニュース | TB(0) | CM(2)

日本も運転手さんの事件が増えていますが、何と言っても数の単位が違います。なんと多い数字でしょう。 なぜ? これだけ見てガテマラって恐ろしいと思ってはいけないでしょうが。それに反して幸福度がまた面白い。 一般市民はこんな都会の出来事は人ごとで本当はノンビリと幸福なのかもしれませんね・
[ 2009/03/25 00:11 ] [ 編集 ]

運転手が狙われるのは

>新山礼子さん

グアテマラのバスシステムが未だに現金払いのみ、
ということもあったりします。

というのも、運転手さんって月給制じゃなくって
完全歩合制。
毎日の売上げの中から一定金額だけオーナーに納め、
残りは全て自分のもの、
もっともその中から燃料やオイルは負担、
そしてパンディーヤが徴収する「税金」も運転手の負担。

この税金、以前は数十ケッツァルだったのですが、
最近は「殺されたくなかったら払え」とばかりに
数千から数万ケッツァルに値上がりしていて、
そんなこと言われても払えないよ・・・、
というわけで殺される運転手さんが増加してきた、と。

なので、一部ではプリペイド式のカードを導入しよう、と検討しているところ。
いや、この話そのものは以前からあったんですけれど、
今まで実現に至らなかったのは
上記のようなシステムに加えて、
オーナーが今までちゃんと所得の申告をしてこなかったからだと私は推測します。

だってプリペイドだったら、きちんと申告しないといけなくなっちゃいますもんね。

でも、こういう国だからこそ、
「ああ、今日も一日無事に過ごせた」
という生活満足度?は高いのかも??
この幸福度、実は2位だったのがコロンビアで
これもまた意外と言えば意外なんですが、
全体として、ラテンアメリカ諸国はこの幸福度が高く、
やっぱり気質によるところが大きいのかも、という気がします。
[ 2009/03/27 06:23 ] [ 編集 ]

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