ビクトル・リベラのこと - インタビュー(1) 

もうしばらくリベラの話にお付き合いください。
2007年3月、例の中米議会議員殺人事件があった後、
リベラの存在が明るみに出ます。


そしてエルサルバドルで起こったように
「警察とは別の陰の警察組織がある」との非難が出たのもこの時期です。


実際問題としては、以前から内務省顧問として活動しており、
2006年にアウロラ国際空港で大金が盗まれた事件では、
警察の取材にも応じていたりするんですが。
http://www.prensalibre.com/pl/2006/octubre/05/153199.html


2007年3月にPrensa Libre紙がリベラにインタビューをしています。
今日はその記事を。
http://www.prensalibre.com/pl/2007/marzo/18/166088.html





現在の警察は10年前と比べて、
以前よりも犯罪組織の関係者が内部に入り込んでいると思われますか?


現在の警察は間違いなく以前よりもいい人材を抱えている。
もちろん、中にはものすごく良い人材もあれば、あまりよくない人材もいるものだ。
最近のケース(エルサルバドル中米議会議員殺人事件)では、
この犯罪に加担したとされる4人は、
警察の中では非常に優れた人材だったとされている。
憂慮すべきことだ。


犯罪組織は警察官を取り込むことで自分達の目標を遂げているが、
これは一方通行ではなく、両方のサイドから行われるものだ。
インテリジェンス組織も、
自分のところの人物を犯罪組織に送り込んでダブルエージェントとするからね。
世界中のいたるところで、
日々、犯罪組織いついての新たな情報が得られる、というわけだ。


世界的にとおっしゃいましたが、グアテマラでもそれが行われているということですか?

その通り、グアテマラでも行われている。
犯罪組織がある人物を抱えているからと言って、
警官皆が彼らの配下にあるというわけではないさ。


一般に影響を与えると知りながら、
警察官4人を司法に引渡したのはどうしてですか?


私達のスローガンは「悪魔とは手を組まない」ってことだ。
4人は自首する前に、取引をしようとした。


悪魔とは手を組まない、という哲学を貫く上で、
私は2度ばかり厳しい立場に追い込まれたことがある。
1986年、エルサルバドルで誘拐犯グループに軍人が数人おり、
今回と似たような状況になった時のことだ。
私は当時の国防相に証拠を提示し、
犯人を逮捕して司法の手にゆだねるべきだと言った。
しばらくの間、これは国防省を激しく脅かすこととなるかもしれないが、
中長期的に見れば、同省を強化することとなる。
警察組織の人物だったということにしておこう、という話もあったが、
結局、真実を隠すことはできなかった。


逮捕された警察官は何を要求したのでしょう?

彼らは殺人を指示した人物についての情報を提供すると言ってきたが、
証人保護プログラムを採用できるかどうかは
検察庁が決めることだ、と答えるしかなかった。
私個人として、何を提供することができるというんだい?


でも今では、あなた方が彼らを刑務所で殺害するよう命令したと言われていますが?

警察官として、私は常に目的を最大限果たせるよう訓練を受けてきた。
最初の内はセンセーショナルな感情が沸き起こるものだけれど、
あまりいいとは言えないね。
警官4人が死んだということは、
もちろん、真実を追究するためにもっと仕事をしなければならないということだ。
そのためにもっと集中して仕事をしているよ。


この4人が、警察内部の誰かに影響を及ぼすような情報を持っていて、
そのために殺されたのだと思われますか?


私には何も言わなかったよ。
現在のところ機密情報はないし、そういう情報を彼らが提供したという話も聞かない。
この事件の主犯や他の実行犯についての
情報を提供する用意があったということを知っているだけだ。


あなたは、内務省に属する陰の組織に属していらっしゃるのでしょうか。

歴史を遡ってみよう。
ベネズエラの諜報機関から退いた後、
1982年の終わりから83年の初めにかけて、
私は公安機関に協力するプログラムに携わった。
その後エルサルバドルに行き、顧問として仕事をした。


その当時、エルサルバドルの警察機関は全て国防省に属しており、
一方、同国は困難な局面にあった。


正にエルサルバドルが困難な局面にあったからこそ、
超法規的処刑を行うグループが誕生したわけだ。


エルサルバドルにいた間、
逮捕された人物が良い側にいるかそうでないかに係わらず、
私のチームは不適切な取引をとしたことはないよ。


状況をよりよく把握できるよう、分析班を強化するために努力した。
私達のタスクフォースは警察組織に並行して存在するものではなかったし、
ここと同じように、仕事は大統領によるものだった。
そのチームのことはあちらでもこちらでも、何百もの家族に知られているよ。
覆面して、武装して仕事しているわけじゃあないんだから。


問題は逮捕された4人が殺害されたってことだ。


エルサルバドルにいた頃は、
私達のタスクフォースが誰かの失踪を引き起こしたことは決してない。
現在のFMLNの議員の中にも、以前私達が話を聞いた人物がいる。
まだ生きているよ。
私達が誰に従っているのかは明らかじゃないかい?
長官と大統領さ。ここでは、秘密にしているものは何もないよ。


アメリカのCIAに協力されたことがありますか?

1983年から89年まで、タスクフォースはアメリカ大使館と連絡を取っていたよ。
つまり、その通り、だ。
情報局のエージェントなら、そんなことは決して口にしないだろう。
そこら辺の誰かが、あいつはCIAだと言ったからって、
必ずしもそうだってわけじゃないだろう。
外国からの協力があったってことは、秘密でもなんでもないよ。


サカリアスと名乗られたのはなぜですか?

コードネームだからね。
聖書の中からちょっと変わった名前を選んだんだが、
選ぶべきじゃなかったね。あまりない名前だからな。


だからこちらではもう少し一般的なフランクと名乗られたんでしょうか?

あまり目立たない名前だしね、年とともにいろいろと覚えていくものさ。
ここグアテマラで、私が武装しているのを見たことがあるのはほんのわずかの人だけだよ。


私が協力した家族達に聞いてごらん。
私が着いた途端に言うのは何か、ってね。
私の最大の武器は鉛筆だし、危機的な状況で使わないといけないのは頭さ。
私は人生で一度も防弾車を使ったことはないし、
運転手を雇ったことも、護衛をつけたこともないよ。警官になって42年さ。


でも、あなたは警察の前捜査局長ハビエル・フィゲロアと仕事をされましたが、
彼のスタイルは違っていましたね?


各人がそれぞれのキャラクターとスタイルを持っているのさ。
私は彼のスタイルについてどうこう言うつもりはないよ、
でも彼のスタイルは私のそれじゃあないさ。


でも、フィゲロアはあなたの配下にあった。

全然。


あなたはアルスーと仕事をされた・・・

ポルティーヨとベルシェともね。


でも、ポルティーヨの政権にはいらっしゃりませんでしたよね?

もちろんいたさ、内務省長官の配下にいたんだから。
だけれど、内務省に事務所を持っていたわけではないよ。


アルスー政権下では、いくつもの誘拐グループを逮捕されました。
現在では、犯人の多くはその場で死んで発見されます。どうしてでしょうか?


1996年以降、誘拐の件数は減っている。
現在は1990年代のクラシカルな誘拐グループはもう誘拐をしなくなっている。
近年の犯罪組織は、麻薬取引の影響を受けている。
誰か他の人物に誘拐の責任をなすりつけたり、
他の種類の犯罪グループに転身するのを見かけるよ。
ここ数年、犯人らの行動はより暴力的になっている。


それはつまり、公安部隊もより暴力的に振舞わざるを得ない、ということですか?

注意してみれば、この数年間、
警察のオペレーションで被害者が救出されるケースが
以前よりも増えていることに気がつくだろう。
このオペレーションは、検察と国防省の支援を得て誘拐対策班が行っているものだ。
この類のオペレーションは、相手に致命的なダメージを与えることができると
危機管理部門が判断した時に行われるものだ。


パンディーヤについては、超法規的処刑が行われていることは明らかです。
様々な社会組織が警察を直接非難していますが、どうなのでしょうか?


警察官として、超法規的処刑にはいかなる状況下にあっても賛成しない。
私は超法規的処刑に従事しているという人物を知らない。
ここに来て12年経つが、ここでもエルサルバドルでも、私の生まれた国でも、
大統領や長官や上司から、法に触れる行動をしろと命令されたことはない。
そんなタイプの仕事は受けられない。
私の哲学は逮捕することだ。


この2つの事件の背後には別の、陰の組織が存在し、
それが明らかになることを恐れる人物によるものであると思われますか?


そう見えるのは議員らの殺人を実行した犯人が警察内部にいたということを
捜査チームが明らかにしたからだろう。
でも実際のところ、危機を解決するにはこの方法しかないよ。
もしこの事件にそれ以上の背後関係があるのなら、やがて公に現れるだろう。



[ 2008/04/25 22:27 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://guatebuena.blog108.fc2.com/tb.php/503-f17bf574