正当防衛か、過剰防衛か 

グアテマラの治安が悪いのは今に始まったことではないのですが、
今年に入って目立って増えているのが、
乗り合いバスの運転手がマラに殺される事件。


大抵の場合、マラが要求する税金を運転手が支払わなかったのが原因、と見られています。
お陰で、安全を求める運転手がストを行ったり。
黙々とそれに耐えて通勤する利用者もエライと思いますが、
それもこれも余りにも危険すぎ、というのが根底にあるからなんでしょう。


こんな事件がありました。


昨年9月のこと。
グアテマラシティーの郊外にあるサン・ミゲル・ペタパで
バスの運転手が強盗を撃ち、3人組の強盗のうち1人が死亡した、のです。


その付近を縄張りとするマラのメンバーであったと見られるこの強盗グループ、
運転手に定額の「税金」と売上金を渡すよう要求したのですが、
そこで運転手がピストルを所持していることに気づきます。


たまたまそのバスには運転手の妻子が乗り合わせていたこともあり、
運転手は自分と家族の身の危険を感じて発砲。
それが強盗にあたり、死亡。


そして運転手は殺人容疑で逮捕されたのでした。


実はこの運転手さん、以前にも強盗の被害に遭ったことが何度かあり、
2005年にピストルを購入しておりました。もちろん、銃の携帯許可も所得して。


問題はそれが正当防衛か、殺人(過剰防衛)か、ということ。


でもってこの事件の判決が先日言い渡されたのですが、
運転手の主張を100%認め、正当防衛で即時釈放されたのでした。


判決理由ってのが
「検察は被害者が殺害されたことを検証したのみで、
 2人がどのような位置関係にあったのか、
 どの程度の距離にいたのか、といったことを明らかにしておらず、
 被告に犯意があったことを証明していない」
というもの。


・・・・・・マジか。これじゃあ、どんな事件の犯人だって無罪放免されてしまうじゃん。
大丈夫か、検察・・・・・・。


でもってその検察はこの判決にご不満の模様。
「世間一般の風潮に流された判決で、遺憾。
 検察としては運転手が自らの手で正義を行うのを認めるわけにはいかない」
だって。


ごもっともなんですが、お願いだから、もっと捜査能力鍛えてちょうだい。


それを聞いた運転手さん。
「口で言うだけじゃなくって、検事さんには是非一緒にバスに乗ってほしいね~。
 1日も経たないうちに、俺ら運転手が
 どんな恐怖を味わってるかを理解できると思うよ」。



バス代は、もちろん運転手さん持ち、ですね!?


最後になぜか大統領までおコメント。
「自分の身を守ろうとした場合には、犯罪なんて存在しないんだよ。
 運転手さんにはおめでとう、って言いたいね。
 前科10犯の犯罪者から身を守り、相手を殺害したんだから」。



んんん~、この発言はマズクないんですか?
相手が犯罪者なら勝手に殺してもいい、っていう風に取られてもおかしくない・・・。


それよりも、この運転手さん、警察学校に招待して、
正当防衛の仕方とか教わった方がいいんでないですかねえ?
じゃなければ、大統領のボディーガードにいかがでしょ?



[ 2007/06/15 14:26 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://guatebuena.blog108.fc2.com/tb.php/5-faed8817