ブラック・ジョークの好きなアウグスト・モンテロッソ 

えー、ご好評だった?トイレ物語ですが、続編を書いているヒマがなかったので、書きためてあった記事をアップさせて頂きます。続編は明日。

 

 

グアテマラを代表する作家というと、真っ先に名前があげられるのはノーベル文学賞を受賞したMiguel Angel Asturias(ミゲル・アンヘル・アストゥリアス)でしょう。

 

とはいえ、アストゥリアスの文章って、何だか読みにくいのですよねぇ。古風、と言っていいのでしょうか。

 

「百年の孤独(原題はCien Años de Soledad:シエン・アーニョス・デ・ソレダー)」でおなじみのコロンビアの作家Gabriel García Márquez(ガブリエル・ガルシア・マルケス)は、文章は平易で読みやすいのに、書かれている世界が余りにも突飛すぎて、理解するのが大変だったりしますが(とはいえ短編・中編は読みやすいです)。

 

ガルシア・マルケスのことも、そのうち書きたかったりするのですが、今回はグアテマラ代表としてティト・モンテロッソことAugusto Monterroso(アウグスト・モンテロッソ)(1921-2003)をご紹介したいと思います(ホンジュラス生まれですが、父親がグアテマラ人。グアテマラでもホンジュラスでも親しまれている作家)。短編を専門とした作家で、寓話も多数あり。スペイン語初心者にも、とっつき安いと思います。

 

モノは試しに、彼の最短の短編(多分、世界で一番短い短編?)を原語でご紹介してみましょう。

 

El Dinosaurio

Cuando despertó, el dinosaurio todavía estaba allí.

 

たったこれだけ。ホント、これだけなんですよ。試しに邦訳してみると:

 

ディノサウルス

男が目を覚ますと、ディノサウルスがまだそこにいた。

 

これで、話になっているの?という気もするのですが(子どもの作文の方がうまいんじゃないかしらん)、彼の作品で一番有名なのは多分、これ。

(訳文には「男が」という主語をいれてありますが、「女」かもしれません。主語の記述がないのですが、動詞が三人称単数なので、一人称じゃない-つまり「私が目覚めたとき」ではない-ということを 明らかにする必要があったので。実際のところ、誰が目を覚ましたのかは不明です)

 

これ以外の作品、例えばLa Oveja Negra(黒い羊)El Eclipse(日食)など、シニカルかつシュールな(シュールというのはラ米文学に対する一般的な評価ですが)、ブラック・ユーモア的な短編が多いようです。

 

日食は、スペイン人がこの地を征服しようとしていた時代に、宣教に訪れていた修道士の物語。彼は道に迷い、先住民に捕らえられます。先住民が、彼を生贄に捧げようとしているのに気づくのですが、その日が皆既日食であることを思い出し、「私を殺すと、太陽を翳らせるぞ」と逆に彼らを脅します。

 

しかし数時間後、彼はマヤの神への生贄として、殺されてしまっていたのでした。なぜなら、マヤはすぐれた天文学を有しており、当日日食が起こるということを知っていたのですから。

 

というのがプロットですが、可能な方は是非、原文にチャレンジしてみてくださいね。Augusto Monterrosoで検索すると、いくつかサイトが現れますが、その中から、このサイトをご紹介します。短編もいくつか掲載されていますので。




[ 2005/05/26 03:43 ] できごととか | TB(0) | CM(0)

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