内戦の影 序 

1960年に始まった内戦がなんとか終わりを迎えたのが199612月のことでした。そう、今年で10年(いや、まだ半年近くあるんで、今のところ9年半)。

 

あの年の12月29日、メキシコで和平の調印が行われた時、私はグアテマラ市の中央広場にいました。グアテマラではここで公式なセレモニーが行われていたのですね。「内戦がやっと終わった!これからは平和の時代だ!グアテマラは良くなるんだ!」と皆がはしゃいでいた、あの日の熱狂的な騒ぎが懐かしい。少なくともあの日は、この国が希望に燃えて一つになっていたのではなかったか・・・。

 

まあ現実というものはもっとシビアーで、経済も回復しなければ、治安はむしろ悪化の一方。ワールドカップは最終予選で負けちゃうし、明るい話題が本当にないこの国で、久しぶりに「おっ」と思わせるニュース。

 

それが「スペインの法廷がリオス・モントらに対し、内戦時の人道に対する犯罪で国際指名手配を行った」というもの。

 

リオス・モントが誰なのか、どうしてグアテマラではなくスペインの法廷なのか、人道に対する犯罪とは何を指すのか・・・。

 

グアテマラの近・現代史を語る上でどうしても避けて通れないこのエフライン・リオス・モントのこと、これからしばらく書いてみたいと思います。一度では語りきれないと思うので、数度に分けて。

 

今日はまず、簡単な経歴をご紹介しておきましょう。

General José Efraín Ríos Montt(ホセ・エフライン・リオス・モント将軍)

通称:El General(エル・ヘネラル)。ヘネラルは将軍のこと。もちろん軍隊には腐るほど将軍がいますし、退役しても階級で呼ばれるのはアタリマエなのですが、El Generalといえばこの人、リオス・モントとなるのであります。

 

1926616日、ウエウエテナンゴで出生。この年でも権力欲は衰えず、来年の大統領選挙に出馬を予定。80歳でも枯れずにギラギラし続けているのはスゴイと思うんだけれど、「いい加減やめたらどう?」って、お願いだから誰か言ってやってくれ~。

 

1982年~83年まで大統領を務める。クーデターで政権を取り、クーデターで奪われた。内戦の一番激しかった頃のお話。

 

●天敵:ノーベル平和賞受賞者のRigoberta Menchú(リゴベルタ・メンチュ)。マヤ系キチェー族のリゴベルタのお父さんは、インディヘナの活動家として政府と敵対し、殺害されています。今回リオス・モントをはじめとした、内戦時の政治指導者・軍幹部が訴追を受けることになったのは、リゴベルタが告訴したから。生まれも育ちもまったく異なるこの2人、犬猿の仲でございます。

 

●キャラ:周りの言うことを聞かないというか、周りの言うことが自分の都合のいいように聞こえてしまう、典型的な独裁者。強烈なカリスマで、今でも支持者からは絶大な人気を得ている。大統領じゃなくて、教祖様を目指した方が良かったんじゃないかと個人的には思いますが・・・。実際のところ、この人牧師でもあったりします。

 

というところで続きは後日。




[ 2006/07/12 20:03 ] できごととか | TB(0) | CM(0)

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