泥棒 

最近14歳になった小僧ですが
去年辺りからサッカーの練習とかスイミングとか、
家から徒歩20分くらいの距離ならば一人で歩いて出かけることも増えてきました。


日本だと、小学校へ通う頃には一人で外歩きって普通ですが、
グアテマラの首都圏だと自宅付近はともかく、
外に出る時は大人が同伴するのが基本の「き」。
しかもその大人もちょっとの距離でももれなく車を使っていたりします。
理由は「危ないから」なんだけれど、過剰すぎね?と思うこともまた多々。


小僧の同級生の中だと、一人で外出するような子は超少ないそうです。
一方、サッカーチームのチームメイトだと一人でバスに乗って試合にやって来たりする子も。
つまりサッカーチームの方が、庶民的な家庭の子が多いということなのかな。
ま、親が車を持っているかいないか次第という気もするけれど・・・。


子供を一人で外に出さない最大の理由はやっぱり治安。
私も気にならないわけじゃないですが、
かと言って全く出さないというのもどうなんだろう・・・とも思うわけで。
なので少しずつ一人で行けるところを増やして
最近ではかなり自信をつけて来たところだったのですが。


そういうタイミングで泥棒の被害にあってしまったでありました。


小僧は7月から「スクールバスのバス停まで一人で行く」と言って
朝5時50分くらいに一人で外へ出て行くようになっていたのでした。
バス停は家から1ブロック、歩いて2,3分のところで
家の前よりも車や通行人の多い、とある店の前。
その道路にはフリーペーパーを配っている人もいて
それなりに人目もあるし、この時期だと外も明るいし。


いつもの通り、バス停について重たいリュックを下に降ろしバス待ちをしていたところ、
歩いてきた男が小僧のリュックを掴んで持っていこうとしたとか。
びっくりした小僧はもちろんリュックを引っ張るわけですが
男が腰に手をやって、銃を持っているような振りをしたので
そのままお持ち頂いたそうです。


その男はその先に止まっていたBMWに乗り込むと逃走。
ポケットに突っ込んでいた携帯電話が無事だったのは不幸中の幸いでした。


そんなわけで私に電話をかけてきたのですが、
小僧「男がリュック持っていった」
私 「は?」
小僧「マジやって。バス待ってたら男が来てリュック持って行ったー」


まだ寝ぼけ頭なのにそんなこと言われてもリアクションに困るんだよ。


とりあえず状況は把握したので、一旦家に帰らせると
車でとりあえずその辺りを走ってみたのですが、
まあ見つかるわけないですよね。


その後は警察に寄って被害届を出し小僧の学校へ。
あれこれ道草したにも係らず、始業時間に滑り込んで
小僧のいる中・高等部の担当の方とお話できたのでした。


リュックの中に入っていたのは教科書とノートと宿題、
それから学生証と現金。


学校は10月で1年が終わりますが、本を使った授業は10月初めまでで
ほぼ終わっていたのが不幸中の幸い。
宿題はやり直しですけどね・・・


本人が無事だったのが何よりで
私もちょっと油断していたかなーと反省しきりなのですが
今後はバス停を可能なら家の前に変更してもらうなどして
あまり一人で立ちんぼしなくて済むようにしようと思っています。


それにしても、大人が子供を狙うなんて、あまりに卑劣すぎませんかねぇ。
多分リュックの中にPCや携帯やMP3プレイヤーなんかがあることを期待したのだと思われるのだけれど
金目になりそうなのはせいぜいリュックそのものと現金くらい。


学校では、担任の先生が昔バスの中で泥棒にリュック盗まれた話をしてくれたそうで
ナイスフォローです、先生。


その日のうちにおニューのリュックや筆記用具等を再度買いまして
それなりの出費ではあったのですが、ま、授業料だと思うことにして
今後はもっと気をつけようと思っています。


いや、気をつけるって言っても道を歩くときはガン飛ばしながら歩いて
「コイツ、危ないんじゃね?」って周囲から思って頂けるようにするだけなんですけれど。


そんなわけで、やたらと目付きが悪くてガン飛ばしまくっているチノをグアテマラシティで見かけたら、
ひょっとしたら小僧かもしれないので、気軽に声をかけてやって下さいませ。


多分、大丈夫です(笑)


[ 2012/09/23 23:34 ] できごととか | TB(0) | CM(0)

独立記念日 

9月15日は独立記念日。
1821年のスペインからの独立を祝うわけですが、今年で191周年。
200周年まで秒読み開始となったわけですが、
まあまだ9年もあるから別にどうってわけでもないか。


さて独立記念日前夜の9月14日には
トーチを掲げて走り回る集団が全国津々浦々に登場するわけですが
これには独立当時の出来事がかかわっている・・・というお話など。


登場するのはマリア・ドローレス・ベドヤと
ペドロ・モリーナ・マサリエゴスの夫妻。
ドローレスは1783年9月エスクイントラ生まれ、
ペドロは1777年4月グアテマラシティ生まれ、
いずれもクリオーヨ(ヨーロッパ系移民)の裕福な家庭で育っています。


ペドロは医師であり、新聞記者であり、政治家であったという多才な人ですが
夫妻は共にスペインからの独立を志向しており、
一家が有する農場は独立派のたまり場ともなっていたといいます。


ドローレスにはカエタノ、マリアーノという兄弟がいましたが、
二人は1813年、独立運動に加担したものの失敗、捕らえられています。
そんなこともあって、独立運動は慎重に進められていたのでした。


1821年9月15日、スペイン総督府と独立派の間で話し合いがもたれることになっていました。
その前夜、ドローレスはバシリオ・ポーラスと市内を駆け回って有志らに
翌日は話し合いが行われる国家宮殿前に集まるよう呼びかけたのであります。


この時、松明を持っていたと伝えられているわけではないのですが
とにかくこの伝説なのか史実なのかが元になって
9月14日の夜にはトーチを掲げ、
嬉々としてあちらこちらを駆け巡るという伝統が誕生した・・・らしいです。


いやまあそういう由来なら走らなきゃね!!!
てなわけでいくつもの集団が独立の英雄の記念碑のあるオベリスコ広場にやってきて
そこからトーチ掲げて走り去っていくわけなのですが、
その数、今年は300とか。


皆で協力して一つのトーチにすれば市内の渋滞も緩和されるのに・・・
と思うんだけれど、そんな面倒くさいことをせずに
やりたい人がやりたい時にやりたいようにやるのがグアテマラ流。


お陰で14日の渋滞は年々ひどくなっていく気がするんですけどね・・・。


さて、ドローレスとペドロ夫妻の話にはまだ続きがあったりします。
15日に国家宮殿で話し合いが行われていた時に
外に集まった群衆の中からわーーーっという歓声と共に
音楽が鳴らされ花火が打ちあがり、
「独立」が既成事実化されてしまったと言われていますが、
それを仕組んだのがドローレスだったとか。


話し合いに参加していたスペイン総督府側は、
これを聞いて暴動が起こったと信じ込み、さっさと独立を認めたというから
何とも拍子抜けな独立の顛末ではあるんですが、流血騒ぎよりはいいのかも。


グアテマラ総督府がスペインから独立し、
一時メキシコ帝国に併合されたりしながらも中米連邦が誕生した後は、
ペドロは中米連邦の憲法の起案に加わったり
中米連邦のグアテマラ代表(1829~1830)となったり、
独立派の中心として独立した当初のグアテマラや中米を支えていったのでありました。


めでたしめでたし。


ま、こうして二人は独立の立役者として名を残したわけですが、
独立の英雄碑というのはその舞台となった国家宮殿付近ではなく
現在オベリスコ広場と呼ばれているところに立っています。


オベリスコ広場は1935年、ホルヘ・ウビコが大統領だった時に建設されていますが、
そこに「祖国の祭壇」が設けられ、独立記念碑が掲げられたのは1950年のことでした。
なんでも「自由の灯火」ってのが永遠に灯されているらしいですが、見たことない・・・。


碑文にはこう書かれているそうです。

「グアテマラ人よ:
 この火は我々の自由と正義への飽くなき希求の象徴である。
 大切に灯し続けよ。
 火が消えることのないように」


そんなわけで、このオベリスコ広場から出発するトーチマラソン、
ひょっとして今も自由と正義を求め続けて走り回ってるってことなのかもしれないな・・・。


実現する日はまだまだ通そうだけれどもね。


<参考>
María Dolores Bedoya (Bio)
María Dolores Bedoya (Wikipedia)
Pedro Molina Mazariegos (Wikipedia)
Monumento a los Próceres de la Independencia



[ 2012/09/14 22:29 ] 風物詩 | TB(0) | CM(0)

オオカバマダラ 

以前我が家のテラスのビボラーナという花木のことを書いたことがありますが、
和名はトウワタ(唐綿)というのだそうです。


このトウワタの木に今年も蝶の幼虫が来ているのを見つけたのが8月17日。
黄色と黒のシマシマ模様が綺麗なイモムシ君。
体長は7~8センチってところでしたかねぇ。


20120817 oruga

ちょっとボケてますが、右上にも1匹写っていて、
今年は2匹のイモムシ君がいることを確認。
日ごとに葉を食い荒らしては大きくなっていくのを
楽しみに眺めていたのでありました。


8月25日土曜日。
朝方、日課となったイモムシ君訪問に行ってみたら
ヨガでもやってるんですか的なこのポーズ。


20120825 oruga

頭に血が上りませんかっ!!!
その日はちょいと用事がありまして、
外出して帰ってきたらこんなんなってました。


20120825 crisálida


早っ!!!
もうサナギになってました。
しかも、イモムシ時代よりもコンパクトにまとまっている。
サナギの体長はせいぜい4 cmくらい。
半分くらいに折り曲がって、頭下にしてあの中にいるんだろうか。
頭に血が上るよ。。。


小僧の調査によるとこのMariposa Monarca(マリポーサ・モナルカ)、
日本語ではオオカバマダラとかモナルカ蝶とかモナーク蝶とか呼ぶそうですが、
羽化するまでには13日程必要なのだとか。


そんなわけで、二人して指折り数えながら羽化を待つ日々が始まったのでした。


それにしても、イモムシ時代は2匹いたのに
サナギの数は何度数えても1つで、
もう1匹はどこへ行ってしまったんだろう・・・と不思議に思っていたのですが
数日前、この木から少なくとも3mは離れたところに置いてある鳥かごの中に
サナギがぶら下がっているのを見つけました。


この鳥かご、鉢植えの植物の害虫避け用として網戸の網を張ってありまして
網の重なった部分の隙間から中に入り込んだ模様。
多分、元々の木よりも安全なのは間違いないと思うけれど、
羽化してもかごの中から出られないよ・・・。
私はその方がゆっくり見られるからいいけどね。


それに木の葉だと、こうやって葉っぱがどんどん枯れていくことだってあるし・・・。


20120906 crisálida

ネットで写真を見ていると、枝にぶら下がっているサナギの写真があったりするのですが
この子はなんで葉っぱにぶら下がっているんだろう?
葉っぱ落ちちゃったらどうなるんだろう??
とちょっと心配になりまして、葉っぱごと摘み取って鳥かごの中に入れておくことにしました。
それが昨日、9月7日の話。


20120907 crisálida

そして今日9月8日朝。
サナギの色が黒く変色しているじゃありませんか!


20120908 01 crisálda

葉っぱもしおしおになっているし。
ひょっとして摘み取っちゃダメだった?と一瞬あせったのですが
良く見たらオレンジ色が透けていて、どうやら羽化らしいと判明。


時々見に行くと少しずつオレンジ色が濃くなってきて遂に殻からの脱出始まる。


ところが困ったことに、枝から葉っぱを取っちゃったので、
蝶になって出てきたのに、つかまって羽を乾かして広げることができないという。
そこで元の木のところに戻してやることにしました。


20120908 04 mariposa

よっこいしょっと。
まったくもう、誰だよ、葉っぱむしり取っちゃうヤツは!
ってきっと怒っているに違いありません。
殻から出てきて、きっと焦ったんだろうな。ごめんよ~。


20120908 05 mariposa

ふぅ~、一休み。
余計なことをするヤツがいるから、もうすごく疲れた!!!
ってむくれているんだろうな・・・。


20120908 07 mariposa

なんか、長いドレスを引きずっているみたい。


この辺りで外出する用事があり、名残を惜しみつつ出かけ、
4時間後に帰ってみたら・・・


20120908 11 mariposa

木の上の方までたどり着いていました!
お疲れさん。


20120908 15 mariposa

4時間経ってもお引きずり状態はあまり変わっていないような・・・。


時折羽をバタバタやって、羽を開こう、乾かせようとしているのですが
どうやらオオカバマダラって羽が完全に開くまで何時間もかかる蝶で、
翌日持ち越しってことも少なくないのだとか。


と言うわけで、我が家のオオカバマダラも夜となったので羽を開くのは中断?し
飛び立つのは明日の朝に持ち越しとなったっぽいです。


そうそう、鳥かごでサナギになった子の方は今日はまだ緑色。
ひょっとしたら明日いきなり黒くなっていたりするのかもしれません。
それはそれで楽しみ。


20120908 17 mariposa


このオオカバマダラ、カナダやアメリカに生息している個体は
冬場をメキシコで過ごすために大群で移動する渡り蝶として有名です。


グアテマラに住む個体は渡りをすることなんかないのでしょうが、
まさか自宅のテラスの鉢植えの木で、この蝶の変態を観察することができるなんて
全然考えたこともなかったなー。


しかしあのイモムシがこんな蝶になるなんて、とっても不思議です。



[ 2012/09/08 23:28 ] グアテマラの住人たち | TB(0) | CM(0)

家を買う 

私事で恐縮ですが。。。


実は、家(正確にはアパート)を買うことになりました。


グアテマラに来てもうすぐ18年。
間借りから始まって現在のアパート生活まで、
住んでみた物件は現在のところも含めて8軒になります。
ここはロケーションも良いし広さもいい感じで気に入っているのですが
そろそろリタイア後が気になる年齢の私としては、
いつまでも間借りじゃあまずいかもしれない・・・と思い始めたのが理由。


そして「頭金ならなんとかしてやる」と言ってくれる両親の後押しもあって
思い立って物件を物色し始めたのが7月後半。


もう少し早い時期に思い立っていれば、
不動産フェアとかもあって、探すのに良かったと思うですが、後の祭り・・・。
【教訓】ボーナス時期の前には不動産フェアがあるので探すならその時にしよう!


我が家は母子家庭ですし、脛かじりの息子もいるので贅沢はできません。
(あ、私もこの年になっても未だに脛かじりの身ですが、ちょっと棚の上です)
今住んでる辺りは軒並み私には払えるわけないだろーな物件ばかり。
もう少し遠くに行ってみてもやっぱりまだ高かった。
私にも手が出せそうで素敵だな~と思う物件は通勤1時間とかそんな感じ。


日本の首都で「通勤1時間」は普通どころか近い方かもしれないですが、
何しろ私は現在車で5分、歩いて25分のところに住んでいますからね。
通勤1時間なんて、想像しただけで気絶しそうです!


いや、これでも昔はチマルテナンゴから
バスに乗って1時間半かけて通勤してたこともあったのですが。
グアテマラシティの渋滞のすさまじさを考えると
朝は通勤1時間でも帰りは1時間半とかになりそうだし、というわけで却下。


遠くなくて手頃な物件なんてあるのかしらと
半ば投げやりになったりもしたのですが、でもやっぱりあるんですよねぇ。


アパートの前売り物件で、完成は来年の12月の予定。
前売りなので値段も少し安めに設定されているのですが、
私が話を聞いた時点で既に半分が売却済みで、ちょっと焦ってしまいました。
【教訓】家を買うつもりなんかなくても不動産フェアには行った方がいいよ!!!


他にも物件はあることはあったのですが、
ここが気に入ったこと、
それに何となくいろんな条件が私向きになっていて
何となくここになるんだろうな~という流れを感じてしまいました。


と言うわけで売買誓約書にサインをして手付金を払って
今日売買誓約書が先方のサインと共に帰ってきて、
正式に契約成立と相成りました。


ちょっと余談なんですが、
この物件、グアテマラシティから東方向、
エルサルバドル街道沿いにあるので
てっきりグアテマラシティの隣町になるのかと思っていたら
誓約書によるとグアテマラシティに登記されている土地とのことでびっくり!!!


実際問題としては、元の登記がどうであってもここが隣町になるのは間違いなく。
もっともグアテマラシティと隣町って、
某国と隣国の間で某島を巡る争いを彷彿とさせる土地問題がありまして、
2006年に国土地理局が「こことこことここは隣町」って決定を下しており
後は国会でそれを承認するだけ、ということになってるみたいです。
境界が決まってないところではこの数年間固定資産税が支払えない状態で
決まった途端に何年か分まとめて払え、ってことになるらしい。
それもちょっとどうかとは思うのですが。。。


まあ国土地理局が決めたとしても、住民が嫌だと言えばそれも通るらしくって。
グアテマラシティの西隣のミスコ市の真ん中にグアテマラシティの飛び地(19区)があるのですが
これは「俺たちミスコなんか嫌だ、グアテマラシティがいい」という住民の主張が通ったんだとか。


もし日本のどこかで「ウチもグアテマラシティにしてほしい」とか言ったら
ひょっとして通ったりするかもしれないです。
グアテマラシティ26区とか。


ま、どうせやるなら、やっぱり某島ですかね・・・・・・


[ 2012/09/06 23:59 ] できごととか | TB(0) | CM(0)

「警官か犯罪者か」 

警察の汚職の話のついでと言ってはなんですが、
8月29日のエル・ペリオディコ紙に掲載された
ディナ・フェルナンデスのコラムを引用してみたいと思います。
タイトルは「警官か犯罪者か?」。



グアテマラの薄暗い袋小路にいる時に、
犯罪者グループに会うよりも恐ろしいものと言ったら何だろう?


答えは簡単。警官のグループに出くわすこと。
特に13番署の警官だったら最低。
この警察署には既に殺人などの凶悪犯罪で告訴されている警官がいる。



あの~、13番署ってウチの付近の所轄署なんですが。。。


グアテマラではパトロールをしているパトカーや
徒歩でパトロールをしている銃を担いだ軍人と警官のグループなどが
あちらこちらでウロウロしているわけなのですが、
あれは実はパトロールじゃなくて目ぼしい家や人を物色しているのか!!!


ディナはここで8月27日に同紙が取り上げた
「被害者が告訴を断念したにも関わらず、警察官が強姦容疑で裁判へ」
という記事
に触れます。


2011年10月の日曜の夜、ソナ・ビバをパトロールしていた警官3人は
路上で若い男女が争っているところに出くわします。
2人とも泥酔状態でまともに話ができなかったようですが
警官の1人が「彼女は自分の友人だし、このまま放置しておくと危ないから」と
親切にパトカーに乗せてホテルまで送っていくことに。
そしてそこで泥酔状態の女性をレイプしたわけです。


その後女性は警官らを告発し、3人は逮捕されるのですが、
警官らは「レイプなんかしていない」と否定、
女性の方も告訴を取り下げるのですが、
レイプは親告罪ではなく刑事犯になるため現在も3人は係争中。



彼女は制服警官が彼女自身や家族に対して何らかの報復をするのではないかと
死ぬほど恐れているだろうとは誰にだって考えつくことだ。



普通に考えて、レイプは相手が警官ではなくても訴え出るのは難しい。
それが警察官ともなれば、この先何が起こるかわかったものではないわけで。
だとすると、こういう被害にあっている人が一体どれくらいいるんだろう・・・
とかなり暗い気持ちになったりもするのですが。


この3人は犯罪予防課に勤務しているというのだから笑っちゃうというか絶望的というか。


まあこれ以外にも13番署の警官が
電話会社の技術者を装って家に押し入るという強盗事件もあったし、
先の新聞記事の囲みの中には14歳の少女を11ヶ月にわたって監禁し
レイプしたり暴力を振るっていたという警官の話も出ているし・・・、
そこまで酷くなくても、警官に職務質問で呼び止められて金をせびられ、
断ったら麻薬を車に仕掛けられて逮捕されたりとか(いや十分酷かった)。


そんなわけでグアテマラでは警官を見たら泥棒と思え、ではなくて
警官はやっぱり泥棒だったというのが現在のところ。
新しく入ってくる若手警官には志も高い人も多いと思うのですが
朱に交わると赤くなってしまいますからねぇ。


なんだかな。


[ 2012/09/04 23:26 ] ニュース | TB(0) | CM(1)

中米の苦悩とか 

國枝すみれさんの「中南米の乱:第3部・グアテマラ、エルサルバドル編」
両国の内戦以降を簡潔にまとめており、読みやすい内容になっています。


ですが残念ながら軍や麻薬組織についての取り上げ方は表面的で
國枝さんが書かれるところの「中米の苦悩」は私にはわからなかった。
米国の「支配」が続くから中米は今も苦悩する、と言いたいのかもしれないけれど
実際の苦悩はそんなところにあるわけじゃない。


カイビル(記事中には複数形のカイビレスと書かれていますが)については、
元々は対ゲリラ戦用の特殊部隊であり、
過酷な環境下でサバイバルしながらゲリラを掃討するのが任務であったため、
子犬どころか人肉食をしたという噂もありましたからねぇ(真偽のほどは・・・?)。


國枝さんの記事中、まず、ん?と思うのはカイビル=国軍みたいに書かれていること。
それにオットー・ペレス大統領は確かにSOAの出身ですが、
年齢からしてもSOA卒業の年からしても、
「自ら体験した複数の軍事学校の粋を集めてカイビレスを作った」
という表記には無理があります。
オットーさんは1950年生まれでSOAを卒業したのが1985年、カイビル誕生は1974年。


また悪評高いSOAですが、幹部候補生だけを指導していたわけではなく、
士官候補生や技術者といった軍人も在籍しており、
「卒業生の多くが母国で左派弾圧に関与した」という表現も
まあ間違っていないのかもしれないけれど、正確さにも欠けると思います。
そう、対ゲリラ戦略コースや心理戦コース、諜報コースの他、
武器修理とか車両メカニックとか調理なんてのもあったわけです。
いや、アメリカやSOAを庇うのは本意ではないんですが(笑)。


そして犯罪取締りは警察力が担当すべき、
軍が警察力を担当するのは人権侵害につながる、という主張。


グアテマラではもっとも信頼されていない公権力の一つが警察です。
国軍に対する信頼は警察よりも上なのですよね。
身近にいて小金を巻き上げたりして悪さする警官よりも
遠くにいて何となく規律正しそうな軍人の方がイメージ良いというのは
都会にいる人間として納得できてしまいます。


また、和平合意に調印したアルバロ・アルスー政権の後、
大統領に当選したのは「悪名高い」エフライン・リオス・モント率いるFRGの
アルフォンソ・ポルティーヨでした。
FRGは首都圏では票を失ったものの、
内戦の激戦地域であった地方で軒並み票を伸ばし、
国会議員選挙でも同様の傾向が見られたわけですが、
もちろんこれは国の政治を憂慮した国民がFRGに投票したなんてわけはなくて
目の前にぶら下がったニンジンを見比べて、
より大きなニンジンをぶら下げていたFRGに投票しただけにすぎないのだろうと思っています。


そして左であったアルバロ・コロン大統領の後を継いだ現大統領は
軍人であったオットー・ペレス・モリーナ将軍その人。
左とか右とか人権とかいう雲の上の主張じゃなくて
目の前のニンジンの大きさで動くのがグアテマラですもん。


そう、中米の苦悩というのは実は
「どちらのニンジンがより大きいのだろう」という
卑近な苦悩なのだと私は思うのです。


わかりやすくていいよ・・・ね?


[ 2012/09/03 23:44 ] ニュース | TB(0) | CM(0)