クーデター三十周年 

明日3月23日はクーデターから30年なんだそうです。


30年前といえば1982年。
1982年のクーデターと言えばリオス・モント。


そう、グアテマラの歴史で最も有名な政治家であり軍人である
エフライン・リオス・モントが政権を取った日なのであります。


30年という節目の年でもあり、
少しばかりリオス・モント関係の話が出ています。
今までのところ、一番力を入れていたのはエル・ペリオディコ紙かな。
15日の日曜版で大きな特集を組んでいるのですが、これがなかなかおもしろい。


てか、このクーデター、リオス・モントが図ったわけではなくて、
本人にはなる気全然なかったのに、担ぎ出されてしまったとは!!!
全然知りませんでしたよ・・・。


日本で報道されているリオス・モント像は
虐殺の首謀者で権力に恋々とする狂気じみた独裁者ってところじゃないかと思うのですが、
グアテマラではひところのカリスマ性は落ちたものの(ポルティーヨのせいかも)
まだ支持している人もいるし、一方的な独裁者って感じでもなくて
このギャップはどこから来るのだろうと不思議に思っていました。


そういう疑問が少し解ける内容でもあり、おもしろかったので紹介したいのですが、
かなり長い記事な上に、今日はかなり眠くて根性がないので、
また日をあらためて。





[ 2012/03/22 21:52 ] 内戦 | TB(0) | CM(0)

インヘニオ・パンタレオンの組合潰し(80年代頃) 

しばらく書いていたサトウキビ農場の話に関連して
内戦当時の農場で組合潰しが行われていた話が出ていましたが、
今日はこっちの話を少し。


アルベンスが大統領であった頃は
労働組合も活発、農地改革により農民にも土地が手に入るかも!
と一般庶民にとっては希望の時代だったのではないかと思うのですが、
そういう夢や希望はアルベンス政権の終焉と共に終わったのみならず、
反動による抑圧と迫害の時代が続いたようです。


冷戦が少し緩んだ70年代に組合活動が息を吹き返すものの、
1979年のソ連のアフガン侵攻で冷戦が緊張化、
グアテマラの内戦が時を同じようにして激化していったことは
決して偶然ではないのだと思います。


歴史究明委員会は、和平合意にあたって設置されたもので
2万人の人にインタビューし、その内7338件が証言として採択されています。
紛争の歴史と原因を探り、和解するため、というのが目的ですが
そんな簡単に和解できるわけもなく、
内戦時に末端の兵士や警備員として虐殺に関与してしまったことが明らかになっている数人に
6000年とか7000年とかいう懲役刑が下されているのに対し、
大元の指揮官であったリオス・モントについては裁判もようやく始まったところ。


数千年の懲役刑が出たところで、実際に課される懲役は50年が最高刑ですから
何ともむなしい気分になるというか。
今後もまだ他の虐殺事件の裁判も行われていくのですが、
どの事件でも末端の兵士らが数千年の懲役刑を受けて話はオシマイになってしまい、
リオス・モントについてもおそらく同様の判決が下されるのだろうなと思うと、
軽い眩暈を覚えます。


私個人が期待するのは、そういう茶番な裁判よりはむしろ
本当の事実関係を明らかにされること。
何故リオス・モントの時代になって内戦が激化し、
一般市民を多数被害者にする虐殺事件が発生するようになったのか。
リオス・モントが実際に果たした役割は何なのか。
その当時、虐殺以外に選択肢はなかったのか。
冷戦の時代に、アメリカにとって、ソ連にとって、グアテマラは一体何だったのか。


すべてが白日の下に晒されるような日は永遠に来ないのでしょうが(笑)、
まだまだ解明されていないことは多いのだと思います。
もちろん、被害者やその家族の立場にすれば、
そんなことよりは懲役5000年にしてしまえ、と思われるのかもしれませんが。


先のリポートにあった、インヘニオ・パンタレオンの組合潰しの話。
CEHの報告書を読みながら、そんなことを考えていました。


[ 2012/03/21 22:46 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

サトウキビ畑の子供達 (今度こそ最後) 

「サトウキビ畑の子供達」で結構エネルギーを使い果たしてしまいました(笑)。


実はブログにアップした後、もう一度全文をリライトしていたのですが、
それもようやくなんとかできたのでこちらにリンクしておきます。
タイトルは原題の通り「グアテマラ砂糖業界における児童労働と労働搾取」
PDFファイルになっています。


さて、内容に関して私のコメントを少し書いておきます。


リポートに出てくるフラメンコ農場の状況が劣悪なのは事実ですが、
例えば子供が働いている理由が一方的にオーナーにあるかと言えば
それはやっぱり違うかも、と思います。


基本的に子供は親に言われて仕事をするから。
もちろん親は子供を育てるためにお金が必要だから、なわけで、
突き詰めて言えば、一日に2トンの収穫では必要なお金を賄えない低賃金が悪い!ということなのでしょう。


参考までに宮古島でサトウキビの収穫を体験されたやのすけさんのブログを元に
少し比較してみます。
やのすけさんによれば、サトウキビ収穫に必要なのは「力 と スタミナ と コンディション」。
でも一番ポイントになるのは力なんだとか。


一方、オーナーの方は2人で6トンの収穫、というのを前提にしておられ、
1日3トンの収穫をして8000円が相場。
熟練者なら1日4トンで10,000円の収入というのも可能だとか。
やのすけさんによれば、「1日2.5トン以下の人はこの仕事に向いてないかも」とか。


リポートに出てくる人たちは頑張って3トンと言っているわけですが、
日本とグアテマラの労働者達の栄養状態の違いはかなり大きそうだし、
グアテマラの農園の労働者は収穫して運ぶという作業があるので、
仕事量としては同じ程度のものなのかもしれません。


しかし、日本で3トン収穫すれば8000円ですが、
グアテマラでは3トン収穫しても60ケツァル。
文中に出てくる通り7.5ドルで計算すると600円程という計算になります。
農園の人たちを日本へ出稼ぎに送ってあげたい(涙)。


搾取と言われればその通り、前近代的と言われればごもっとも、ですが
グアテマラの産業は労働者の低賃金を前提に成り立っているものも多く、
これを改善しようと思うならば産業が発達する必要があるのでしょうが、
未だに農業に依存するところの多いグアテマラでは
まだまだ先行きは厳しいのではないかと思います。


一昨年でしたか、国内の砂糖が安価なのでメキシコに大量に密輸出され、
国内の砂糖が品薄になったことがありました。
砂糖は近年値上がりしていますが、それでもまだ海外と比べれば安価なようで、
でもしかしその価格もこういう社会のひずみを一身に負ったような人たちの
低賃金が支えているという事実は、なんともやるせないものです。


こういう告発記事が出ることで待遇が改善されるのなら良いのですが、
最後の方に書かれている通り、フラメンコ農場は経営を放棄、
当時働いていた人たちは皆クビになったと、アルセはTwitterで報告しています。
「こんなつもりではなかったのに、畜生」とか何とか書かれていた記憶。


まだ書きたいことはあったのですが、
そろそろ時間も遅いので、まとまりがないですけれどこの辺で。


コスタスールに行くと幹線道路脇に一面にサトウキビ畑が広がり、
サトウキビ刈りをする人たちを遠目に見かけたことはありますが
炎天下のコスタスールで
この作業を何年もの間ひたすら続けている人たちがいるのか・・・と思うとちょっと目眩を感じます。


そういう人たちのお陰で成り立っている国なんですよね、グアテマラって。


[ 2012/03/18 23:58 ] ニュース | TB(0) | CM(0)