大統領の離婚と原爆 

今、グアテマラ国内で大きな話題になっているのは大統領夫妻の離婚。


グアテマラの憲法は確か、現大統領の4親等以内の親族及び2親等以内の姻族が
次期大統領候補となることを禁じているため、
夫人が大統領選挙に出るためには離婚しかない、というのが別れる理由。


グアテマラは協議離婚でも裁判所による調停を経て行われるので
通常は数ヶ月という時間がかかります。
でも大統領夫妻の場合は、出馬宣言が3月8日、
裁判所に離婚を提訴したのが11日、
それなのに今週にはもう調停が行われていて
2週間後にはめでたく判決がでるらしいというグアテマラ的超スピード離婚。


やればできるじゃんね、裁判所!


それはともかく、キリスト教、特にカトリック的価値観が強く
保守的なグアテマラのことですから、
「大統領になるために離婚する」というこの話、
政治というよりは宗教とか倫理とか道徳とか価値観とか、
そっち系の話に転換したあげく、以前よりも過熱気味。
与党的には美談にしたいところだったのですが、
今のところはこの離婚に反対する人の方が多い状況。
そうは言っても選挙は9月ですからね。
そんなことも織り込み済みで、このタイミングで離婚するんでしょうし・・・。


話は変わって。


A Primera Hora(ア・プリメーラ・オーラ:朝一番に)というラジオ番組を時々聞いています。
毎朝、ゲストを迎えて政治や社会やいろんなテーマについて討論する番組ですが
私が聞くのは大体出勤途上の車の中の10分弱。
家で聞くこともあるのですが、バタバタと走り回っている時間なので
内容を把握するほどには至らないかな・・・。


今朝も車の中で聞いていたら、相変わらず大統領夫妻の離婚の話題をやっていました。
この離婚をインモラルだと非難する人に、別のコメンテーター(誰かは不明)がこんな感じで反論。
「確かに離婚は望ましいことではない。多分悪いことだろう。
 でも時には悪いことでも選ばなければならない時もある。
 第二次世界大戦の時、アメリカ大統領であったハリー・トゥルーマンも
 そういう決心をしなければならなかった。
 トゥルーマンは大衆の善のために、
 原爆を投下するという小さな悪を決意したわけだ」。


正確にどういう言葉を使っっていたかは覚えていませんが、
悪(mal)という言葉だったのは確か。
menor malとかmenos malとか、「より小さな悪」という表現で
トゥルーマンの原爆投下の決断を表現していたのは間違いありません。
善(!)をなすための必要悪、という意味で使われていたわけです。


あまりの言葉にびっくりして、その後の話がどうなったのかを覚えていないのですが
大統領の離婚と多数の死者を出した原爆とを比較するなんて、それこそインモラルだろ!
と怒りとともにずーーーんと落ち込んだのでありました。


歴史は、同じ出来事であっても、見る角度を変えればまったく異なって見えるものです。
様々な角度から検証がなされるべきだし、
いろんな意見があっていいと思うのです。


でも、この「小さな悪」という発言は、私には消化できなかった。
その言葉に留まってしまって、その先を考えることができなかったと言った方が正しいかも。
それが辛くて、ちょっとここで吐き出している状況なのですが・・・(笑)。


それは私が日本人ゆえなのか、そうじゃなくてもそう感じる人もいるのか、
その辺りはよくわかりません。
わかりませんが、大統領夫妻の離婚と原爆を同じ場で比較するのだけは止めてほしい!と
ラジオ局に抗議しようかと実は真剣に考えました。
と言ってもゲストがかなり何気ない風に言った言葉だったので
ラジオ局にも責任はないのですよね・・・・・・。


それにしても大統領夫妻の離婚が「小さな悪」なら「大きな悪」は離婚しないことじゃないのか、
とか、そこはやっぱり突っ込みたくなるところではあります(笑)
それだけの犠牲を払ってまでも大統領に出馬する、という図を描きたいのでしょうが、
元々の野心のために結婚して、予定通り離婚するという風にしか見えないところが何とも(笑)


今日は朝からあの言葉がずーっと胸につかえていたのですが、
ここに吐き出してちょっとすっきり。
お付き合い頂いた皆さんにはありがとう&ごめんなさい m(_ _)m



[ 2011/03/25 22:26 ] 雑談 | TB(0) | CM(1)

3.11 

3月11日に東北及び北関東一帯を襲った地震と津波そして今なお続く原発トラブルは、
テレビやネットを通してしか見ることのできない海外在住の私なんかをも
軽い鬱状態にしてしまうような、そんな大きな出来事でした。
特に刻一刻と悪化したり良くなったり小康状態になったりする福島第一原発については
こんなに一生懸命NHKを見たのは多分私の人生で初めて・・・!と思うくらい
一生懸命ニュースを追う毎日。
そしてニュースを見ることによって更に鬱々とするという悪循環。


普段とかわりのない日常が流れる海外にいてでさえこうなのだから、
日本で、特に被災地の方の肉体的・精神的疲労はいかばかりかと思います。
月並みではありますが、被災された皆様には心からお見舞い申し上げると共に
亡くなられた方々のご冥福をお祈り致します。


これについては思うことも書きたいことも多々あるのですが
どうもうまくまとめられない感じです。
でも私にとっての気持ちの整理をつけるためにも
簡単でも文章にまとめておきたいと思い・・・・・・、
でもたったこれだけの文章をまとめるのに大変な時間がかかってしまいました(笑)。


人生ははかない。
はかないが故に人生は尊い。
平凡な日常生活を送ることのできる幸せを噛み締めています。


[ 2011/03/22 22:26 ] 雑談 | TB(0) | CM(0)