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「列車のハエ」 

ラテンアメリカ、特に中米やメキシコからアメリカンドリームを目指す人は
今も後を絶たないわけですが、その方法は様々。


正攻法でビザを取得して行く人も稀にいますが、
アメリカでの保証人が必要だったりするので現実には難しい。
もっとも、グアテマラ人的には「頼めばもらえるんじゃないの?」という感じで
要件を満たさないまま高い手数料を払って申請はするけれど、
ビザを取得できないケースは後を絶たず。


アメリカって楽な商売してるよな・・・・・・。


ってな話ではなくて。


コヨーテと呼ばれる仲介業者を頼んでアメリカ行きを計画する人も多々いるのですが
これもかなりリスキーな方法。
多額の借金をしてアメリカに行くのに
途中では食うや食わずの旅路となり、
アメリカに入ったところで広がる砂漠で行き倒れたり、
たとえ目的地についたとしても借金の返済を迫られ、
思ったような収入が得られなかったり・・・。


テレビのドラマ(アメリカ製の刑事物とか)に時々出てくる、
うら若い女性たちが騙されてアメリカに連れてこられ
監禁された状態で風俗関係の仕事に無理矢理つかされる・・・、
というのもコヨーテ経由。
人間の弱みをついた甘言に上手くのせられてしまうようで
貧富の差がある限りなくならないのでしょうけれど。


また時には目的地に辿り着けず、かと言って戻るに戻れず、
途中の町で生きていかざるを得なくなったりとか・・・。
もちろん途中で亡くなる人たちも。
この映画の中ではここ数年で5000人という数字が出ていますが、
多分これはメキシコ国内で確認されている数字なのではないかと思います。


悲惨なケースは多々ありますが、
その一方で成功して当初の目的を果たすケースもあるのですから
アメリカンドリームをもくろむ人はやはり後を絶たないわけです。


無事メキシコに辿り着いた移民たちは、
多くの場合、貨物列車に隠れて乗り込み、アメリカを目指します。
その距離約8000Km。
一体全体何日かかるのか見当もつきませんが(一週間弱ですかね?)、
その間は着のみ着のままの移民たち。


そんな彼らを支える女性達を扱ったのが「列車のハエ」というドキュメンタリーの短編映画。
この映画に登場するベラクルス州の14人の女性は
列車で旅する移民たちに15年もの間、食糧を提供しています。


毎日毎日、200食もの食事(ご飯とフリホール豆がメイン)と水を用意し、
列車の来る時間に線路脇に立ち、
走り抜ける列車の中の人たちに食糧を渡すのが彼女達の使命。
「列車のハエ」の守護者である彼女達は
「彼らは犯罪者ではない、国を追われたのではない。
 国が彼らに必要なものを与えられなかっただけだ」
と言って、日々食糧を渡し続けます。


一体どこからそんなにたくさんのお金を得ているのだろう・・・
なんて勘ぐらずにはいられない私ですが、
こういう行為を何の気負いもてらいもなく、
何年も続けているという事実には素直に感動しちゃいます。


その女性達の姿、是非ご覧頂きたく。






[ 2011/02/07 23:03 ] 雑談 | TB(0) | CM(2)