ファビオラ・ロダス 

2年くらい前、ラテンアメリカン・アイドルというリアリティー番組で
カルロス・ペーニャというグアテマラ人が優勝したという話
を書いたことがあります。


そのカルロス君は2枚目のCDも出していて、
うーーん、ヒットには至らないかもしれないけれど、
地道に歌手というかシンガーソングライターとしての道を進んでおります。


今日はそのカルロスの話ではなくて、ファビオラ。
今度はラテンアメリカン・アイドルではなくてメキシコのテレビ・アステカ制作の
ラ・アカデミアという番組で昨年2位を獲得。
やっぱりタレント発掘系のリアリティー番組で、
歌はもちろん、踊りや性格さえ審査対象となる?結構スゴイ番組です。


そのラ・アカデミアは昨年で6回目になるんだそうですが、
出演者らが集められてエル・グラン・デサフィオ(偉大なる挑戦)という番組が
数年に1回行われています。
これもやっぱり内容的には同じリアリティーショウですが、
出演者が既にある程度のレベルに達している人ばかりなので
ラ・アカデミアよりは内容が濃くなっている、かも。
いや、実は見てません。
見てないので何とも言えない、てか見てないなら書くな、って言われそうですが。


そのエル・グラン・デサフィオの3回目が今年行われまして、
先週末、ファビオラが見事1位をゲット。
それだけなら、まあいいんですが、この優勝した時の歌が素晴らしかったので
貼り付けちゃいます。


歌っているのはPor tí volaré(ポル・ティ・ボラレー)、
原題はCon te partiro(コン・テ・パルティーロ)、
アンドレア・ボチェッリの歌として有名ですよね。
スペイン語とイタリア語のミックスで歌っています。
何はともあれ、まずはお聞きくださいな。



会場はメキシコはグアナフアトのフアレス劇場ですか?
とても奇麗な場所ですよね。


ファビオラ、実はまだ16歳の学生なんですが
10歳の頃からグアテマラを訪れる歌手の前座なんかもやっていたとか。
舞台度胸もあるわけですが、天与の声を持っている人ですよねぇ。
こういうバラード系の、たっぷりと聴かせる歌は素晴らしい。
この歌、難しい歌だと思うのですが、
♪Por ti volaréと歌い上げるところなど、本当に見事です。


優勝賞金は300万ペソなんだとかで、
メキシコに家(アパート?)も買わなきゃいけないし、
両親が行きたいって言ってる日本旅行(!)にも行かせてあげたいし、
とか言う話ですが、まあお金の使い道はゆっくり考えてちょ・・・。
日本にはその内「仕事」で行けるようになるかもよ?


そんなわけで、またしてもグアテマラ期待の★のお話でした。



[ 2009/07/28 23:52 ] | TB(0) | CM(2)

読書 

今日は1日小僧の宿題に付き合っていたので何だかクタクタ。
宿題って言っても、読書感想文をやり残していたので、
尻を叩いて読ませただけでしたが。


読んだ本は「モモ」。好きなんですよね、この本。
休校だったこの一週間で数十ページは読んであったのですが
まだまだほんのさわりを読んだだけ。


そんなわけで、朝からとにかく読書です。
普段は本を読まない小僧にはなかなか大変なようで
午前中数時間読んだだけでギブアップしそうだったので、
午後は二人で交代しながら音読。
最後は夕食の支度をしている間に小僧が一人で読みきって
何とか今日一日で240ページほどを読みきったのでありました。


お陰でノドが疲れた。


本を読まない彼は文章を書くのも苦手で
私から見るとかなりもどかしい感想文だったのですが
まあ、良いとしましょう。


この国って日本みたいに作文とかありませんから、
子供の頃から文章を書くって習慣がなく、
一般的にどうも文章がヘタクソだよな、って気がします。
小僧も例外ではなくて、一体何が言いたいの?って文章になることが多々。
も少し本読んで、作文もして、
文章能力を上げてほしいんですけれど、
学校でやらないことを家でやらせる、なーんてのはまた難しい話で。


それでも二人で音読するのが結構楽しかったようなので
これからも時折こうして本を読んでいけば良いのかも。
ハリポタでも読んでみようかしら。
それとも分厚すぎて挫折するかな、途中で・・・・・・?



[ 2009/07/25 23:43 ] 小学校 | TB(0) | CM(0)

コロンビアの話 

先日、友人に誘われて小僧連れで講演会に行ってきました。
話をするのはコロンビアで10年間FARC(ファルク、コロンビアのゲリラ)に拉致されていて、
昨年7月の軍事オペレーションで解放されたというライムンド・マラゴンさん。


マラゴンさんは98年8月3日にFARCに拉致されていたわけですから、
小僧が生まれ、おむつをしてミルクを飲んでた頃から
ハイハイして歩き始め、やがて学校にも行き始めて
サッカーなんかもしてみたり、ほのかな恋心なんかも抱いてみたり、
そういう小僧の人生ほとんどの間を人質として生活していたことになります。
気の遠くなるような話。


2008年7月2日にコロンビア国軍が実施した
オペラシォン・ハケ(Operación Jaque)は
まずゲリラを装った兵士を送り込み、囚人の移送を命令し、
ヘリに乗ったところで同行していた本物のゲリラを逮捕し、
15人の囚人を解放するという、ものすごく手の込んだものでありました。
元大統領候補であったイングリッド・ベタンクールがこの人質の中にいたこともあって
何やら彼女ばかりが注目されていたりしますが・・・、
ベタンクールが拉致されたのは2002年のことでした。


ちょうどそのオペの報道ビデオがあります。
1分40秒くらいに出てくるのがマラゴンさん。




10年の人質生活というものがどういうものなのか、想像も及びません。
マラゴンさんは小柄ながら、明るい活力に満ちた魅力的な人で、
今もまだ人質である多くの人や家族の希望を体現してもいるのでしょう。


時間の限られた講演の中では、あまり突っ込んだ話はなかったのですが
それでもおもしろい体験ではありました。
小僧もコロンビア内戦にいささか興味を覚えたようでしたし。


麻薬を元に豊かな資金を有するFARCは
当初の貧者のための革命というスローガンとは豪くまた異なったものになってしまったようですが
故にまた和平に至る道筋もまだまだ見えてこない状況ではあるようです。


それでも、コロンビアの治安はゲリラの活動地域を除けばかなり改善されたそうで
コロンビアから来た友人は「ボゴタの方がグアテマラシティーより全然安全」と言ってました。
内戦があるとは言っても都市部のゲリラ活動さえ収まっていれば実は結構安全で、
内戦後の方が治安が悪くなるのはどの国でも同じような事情ではないかと思います。
FARCのように豊かなゲリラが武器を捨てた後どうするんだ、って話も含めて
和平への道筋がつくといいですよね。


こちらの方がホンジュラスよりもまだ難しいような気はするのですが。



[ 2009/07/23 00:02 ] 雑談 | TB(0) | CM(0)

小僧の学校のプロモーションビデオ 

休校になってしまった小僧の学校ですが、
プロモーションビデオ?がYouTubeにアップされているのを
小僧が見つけたので紹介いたします。


最近アップされたばかりのようで、
「幼稚園編」「小学校編」「中学・高校編」「校歌編」
の4編があります。


とりあえずは、小僧も後ろ頭だけが出演しているという「小学校編」をば。
ちと重たいです。我が家の環境では結構見るのが大変だったりしましたが・・・。




教室内での授業よりも他の活動が多く映されていて、
おお、なかなか楽しそうではないか(笑)。
実際は結構大変らしいですけどね、勉強が。


プロモーションビデオでしょうから、
いいとこ取りしてるのはまあそうなんでしょうが、
実際、校舎は良く手入れが行き届いていて
(築後5年という新しい校舎であることもあるでしょうが)
清潔で明るい、気持ちのよい学校です。
働かれている方にも、親切な方が多いですし。


もちろん、問題がないわけではない・・・ようです。
「ようです」と言うのは、
我が家みたいな、あまり細かいことを気にしない家庭には
基本的に問題がないから。
時々コミュニケーション不足が気になることはありますが、
それもその気になればいつでも会って話をすることはできますからね。
どの先生も毎週1時間くらい、面談用の時間を確保していまして、
親御さんからリクエストがあれば、その時間に対応しています。
そ言えば、私、呼び出されたことがあったよな・・・、ははは。


親御さんによっては、教室内のトラブルが気になって
先生に相談をしたりする方もいらっしゃるようですが
そういう話はそう簡単には解決するものでもないので
親子でストレスを貯めちゃう結果になることもあるみたいです。


私立学校は生徒数が少なめですし、
トラブルを起こす子、成績に問題がある子は
早いうちに他の学校へ転校していく・・・、
ということで自然淘汰される傾向があるので
余り気にしなくても良いと思うのですけれどもね、私は。


我が家の場合は、小僧もおっとり系で
細かいことを気にしないから助かるわ・・・・・・。


何だか話が逸れましたが、
できることなら楽しくもあり、苦しくもある学校生活、
成長した後に「あの時は楽しかったな~」と思えるようになってほしいですよね。
だからこそ、今日も明日も小僧の尻をペシペシ叩いて勉強やら宿題やらをやらせる、
私にとっても面倒くさい日々がまだまだ続くのであります。



[ 2009/07/19 22:16 ] 小学校 | TB(0) | CM(2)

新型インフルエンザ 続き 

先日、どうやらインフルエンザが流行っているらしい、
という話を書きましたが
金曜日にはこんなレターを学校からもらって来やがりました。
「A型インフルエンザの感染が校内でも増えてきたため、
 7月20日から24日までの一週間を休校とする」。


に、にゃにい~~~!!!
先日のレターでは「休校措置取らない」って言ってたじゃん!


まあでも校内でもA型インフルエンザの感染者が確認されていることに加え、
他校でも同様に休校措置を取るところが出てきており、
一方で保健当局が知らんぷりしているのを見ると、
学校としては慎重にならざるを得ないのかも。


そんなわけで、休校になってしまいました。
ただし、「休暇じゃないのよ」ってことで
毎日するべき課題が出るのだそうです。
ネットにアップしておくから、やって持ってきなさいねぇ~、
ということなんだそうで、現在課題がアップされ続けている最中です。


ただし、6年生以上は学校で既に使っているMoodle
オンラインで勉強する模様。
いいなぁ~、私もやってみたいよう。


さて、その肝心の新型インフルエンザの話ですが、
木曜日の朝刊に保健省のセルソ・セレソ長官のインタビュー記事が載ったのですが、
これを読んでびっくり、というかああやっぱりというか。


セレソ曰く、新型インフルエンザってのは
グアテマラに多々ある病気の一つに過ぎないものなんだそうな。
早い話が、デング熱やマラリアやロタヴィールスと一緒だと。
だから全然怖い病気じゃないそうです。


で、ここのところ感染者数は増えていない、と。
何たって検査をしてないわけだから、感染者数も増えないよな。


これはセレソが言ってる話には出てこないのですが、
実のところ、外来患者については簡易検査しか行っておらず
新型インフルエンザかどうかの検査は入院患者にしかやらないんだとか。
そら、感染者数だって増えないし、
人数だけ見れば、決して悪くないよな、
でもその一方で予防措置がおろそかになるから、逆に患者増えるんじゃ・・・。


大体ですね、この長官、感染患者が増えていた頃には
「金持ちが忠告も聞かずにメキシコなんかに旅行に行くから、
 病気が広まるんだ!!!」とトンデモ発言していたことがありまして、
おいおい、そんなこと言うなら、メキシコ人の入国も差し止めてくれよ!


まあこの政府はとにかく何でも金持ちのせいにするし
言うことはコロコロ変わるし、気にしてても仕方ないんですが、
とにかく自分の健康は自分で守るしかないんだな、
ってあらためて思ったのでありました。


[ 2009/07/18 23:57 ] 小学校 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザ、その後 

グアテマラでは、新型インフルエンザの感染者ってのは
公式には7月10日の時点で339人、死者は1人なんだそうです。


ところが。7月から再開された学校では、
あちらでもこちらでも、インフルエンザで欠席する生徒が相次いでいるとか。
小僧の学校でも先週から欠席する生徒が目立ち始め、
小僧のクラスでは昨日は6人、今日は4人が欠席、
小僧の隣の席の子は昨日盛大に咳をして早退したそうです。
おいおい・・・・・・。


小僧の学校に限った話ではなく、他の学校でも同じような、
あるいはそれよりも悪い状況だとか。
それなのに最近はこのH1N1インフルエンザがニュースになることはあまりありません。


アメリカの援助により、
国内にもウィルスのDNAを調べることのできるラボラトリー(LNS)ができた、
という話は7月6日付で保健省のサイトにアップされているのですが
その後、12日に58人の感染がこのラボで確認され、
総数が339人になった、という話の後は、まったく感染者が増えていません。


ところがところがこれにはカラクリがあるという噂が。
保健省は感染の可能性がある患者については簡易検査をした後、
A型陽性の検体をLNSに送るよう通達を出しているわけですが、
このLNSでの検査が行われていない、というのです。


実際、今日、小僧の学校から送られてきたレターにはこう書かれておりました。


ここ数日、子供がA型インフルエンザに感染したという連絡を何件も受けています。
心配されている親御さんもたくさんいらっしゃることと思います。


残念ながら、保健当局は検査をもう行っておらず
A型インフルエンザがH1N1であるか否かを突き止めることは不可能です。
また感染を防ぐための全国的な対策も取られておりません。
現在すでにウィルスが国内全域に広がっていると見られるところ、
全国的な規模での商店、工場、教育施設等の活動中止が行われない以上、
学級閉鎖も検討してきませんでした。


我が校では保健衛生については対策を講じています。
バス、トイレ、教室、廊下、ドアの取っ手などは毎日消毒しています。
各教室や廊下にはジェル(注:ジェル状のアルコール)を備え付けており、
生徒にも衛生には気を配るよう伝えています。
また、熱、頭痛、下痢の症状を訴える生徒は帰宅させています。


現時点では、各人が保健に関する対策を講じ、連絡体制を取ることは
非常に重要です。
情報を共有し、ご家庭に不安をもたらさないようにしなければなりません。
我が校としての公式な情報は唯一レターの形でお送りします。


お子さんに症状が現れた場合、
あるいはA型インフルエンザ陽性と診断された場合は、
登校させないで下さい。
兄弟姉妹がいる場合は、同じウィルスに感染し、潜伏期間である可能性があるので
同様に、登校させないでください。
感染症を専門とする医師によれば、このウィルスの潜伏期間は4日だそうです。


我々自らの手で健康を守りましょう。




公には「インフルエンザの薬は十分量を蓄えている」というのですが、
実はこの薬も全然不足しているという噂もあり、
いやもう全く何を信じていいのやら・・・・・・。


幸い、小僧は元気でピンピンしているのですが、
職場の同僚の息子さんは先週発熱、
インフルエンザではないという話なのですが
医者から処方された薬を飲んでも熱が下がらず、なかなか大変なようです。
その学校は7月に入ってから試験があったのですが
(教育省の休校措置のため、試験時期がずれ込んでしまった)
その試験にすら出席できなかった生徒さんがかなりいるようです。
小僧の学校はタイミング良く前期を終えていて幸いでしたが・・・・・・。


ここのところやたらと暑いかと思うと、
いきなり雨が降って気温がぐーーーっと下がって冷え込んでみたりと
なかなか寒暖の激しい日々が続いていて、体調も崩しやすい時期ではあります。
H1N1なのか、季節性なのか、それとも普通に風邪なのか、ひょっとしてデング熱なのか、
なかなかシロウトでは判断のつきかねる病気が多々ある中、
政府にはやる気がないのか、それともやりたいけどできないだけなのか。
悩ましげな日々であります。


とりあえずは良く食べて良く眠る。
まずはここからかな。



[ 2009/07/15 23:11 ] ニュース | TB(0) | CM(0)

ロドリゴ・レイローサ「人間の材料」 

小僧のブログを覘いて下さった皆さん、ありがとうございます。
小僧は気になって仕方がなかったようで、
何度も何度も自分のブログを覘いてみてはカウンターを上げていましたが、
それでも早3桁に到達したようで、これには私もびっくり。
てか、負けてるんですけれど、私・・・・・・。どーするんだ。


親と子で一対一対応している我が家の場合、
つい張り合ってしまったりするわけですが、
子供相手に張り合ってどーする。って気もちょっとするかも・・・。





書店でロドリゴ・レイローサの
El material humano(エル・マテリアル・ウマーノ/人間の材料)を見つけ、
思わず買ったのが確か2週間ちょっと前。


ロドリゴ・レイローサ(Rodrigo Rey Rosa)はグアテマラ人の作家で、
現代の作家の中では多分一番世界的に名を知られた人ではないかしら?
代表作にはLa Orilla Africana(ラ・オリーヤ・アフリカーナ/アフリカの海岸)がありますが、
私は未読。かなり前から探してるんですが、どこにもないのですよ・・・。


日本語訳された作品もいくつかあるので、
興味関心のある方はAmazonなどで検索して頂けたら、と思うわけですが、
今日ここで書きたいのは先ほどの新刊の方。


私はレイローサを読むのはこれが4作目なのですが、
この作品には
「そんな風には見えないかもしれないが、
 そんな風にはとても見えないかもしれないが、
 これはフィクションである」
と言う前置きがある通り、誰もが知っている事実が登場しており、
事実とフィクションがどの辺りで溶け合っているのか、
私には想像もつきません。


主人公は作家自身と思われるわけですが、
この主人公が「アルチーボ(アーカイブ)」と呼ばれるところで
過去の資料について調査するところから物語は始まります。


このアルチーボ、内戦時代に旧警察(PN)が貯めた書類のことでして
保管、分類、整理、保存することを目的に
2005年から警察の歴史的資料整理プロジェクトってのが行われておりまして、
実際にこの資料から過去の失踪事件に係わる書類が見つかったりしているわけですが・・・。


さて、主人公は作家でして、資料を調べるのは本を書くため。
そうしていろんな資料に突き当たり、関係者に連絡を取ったりする内に
ある日突然、プロジェクトへの出入りを差し止められてしまいます。


これ以降、少しずつ暗い影が忍び込み始め、
いつの間にか通奏低音でもあるかのようにずっしりと響いていくようになりのですが・・・。


彼の母親は内戦時代に誘拐され、
6ヶ月後に身代金を支払って解放されたことがあったのでした。
当時は官憲によるものではないかと思われたこの事件が、
後にゲリラが実行したものであったことが明らかとなり、
彼はアルチーボそのものへの興味もさることながら、
母の誘拐事件を解明できる資料も探していたのでした。


プロジェクトの職員の中には誘拐事件に係わったと見られる人物もおり、
不審な電話もあり、少しずつ緊張が張りつまって行くのですが
姪っ子(?)のピアの無邪気な洞察力に救われる形で終わる・・・、
いや、救われていないのかもしれないけれど。


レイローサの小説って、中盤の読ませる力は凄いのですが
最後の最後で破綻することが時々あって、
これもどうなるのかなぁ・・・、と思ったら、うーむ、そう来たか、みたいな。


それにしても、本名で登場する人が多々、
また仮名で登場する人たちも。
本名での登場人物の中にはウーリ・ステルスネル(Uli Stelzner)というドイツ人がいるのですが、
この人は作中にある通り、La Isla(ラ・イスラ/島)というタイトルで
このアルチーボのあるオフィスを扱ったドキュメンタリーを制作中とか。
2009年末には完成するそうですが、さてさてここでも見られるのかな・・・・・・。


ちなみにアルチーボの資料プロジェクトについてはこんなサイトがあったりします。
多分やがてデータベース化してくれるらしい。


さてレイローサのこの作品、何と評して良いのやら。
ここに住む私としては、余りにも生々しく、空恐ろしく、
見たくなかった深淵をふと垣間見てしまったような、そんな気がするのですが
そうじゃない方にとっては退屈な話に思えるかもしれません。


それにしても、この諸行無常な無力感は何。
レイローサに付き物の暗さではあるのですが、
実際に起きたエピソードが散りばめられているだけに
他の作品よりも陰影の濃い作品に仕上がっていると思いました。
てなわけで星は4つ。★★★★☆


邦訳がでたら、グアテマラに関心のある方には是非読んで頂きたい作品ではあります。


[ 2009/07/13 23:51 ] | TB(0) | CM(0)

小僧のブログ紹介 

ホンジュラスの方は、アリアスさんが間に入った調停が不調に終わり、
長期戦の様相を呈しています。
長期戦ってことは、国を追い出されたセラヤの方が日毎に不利になり、
実際に国内の権力を握っているミチェレッティの方が日毎に安定して行き、
それに気づいているチャベスは再び大声を出し始め、
アメリカは不気味に沈黙を守っていますが、
アメリカ方面からは「あれはクーデターじゃない、合法な行為だ」
という声もそろそろ上がり始めていますね・・・、政権内部からではないですが。
これで少し様子見するのかしらん。


チャベスと言えば
「グアテマラにクーデターの計画がある」
とついでにぶち上げてくれましたが、
隣の国の様子を見れば、クーデターする馬鹿なんかいるわけないっしょ。
大体グアテマラ流ならクーデターじゃなくて暗殺でしょ、
チャベスさんもちょっと自棄になってるんじゃあ・・・・・・。





話は変わりまして。
私がこうしてブログを書いているのを横目で見ている小僧が
「ボクも書く」と言い出して、先月から始めました。


飛行機マニアの小僧が始めたのが、
飛行機、というか空港にまつわるデータをずらずらと並べた
Loco por aviones (飛行機に夢中)というブログ。


今日は以前からのリクエストにお答えしてカウンターをつけてやったところでして、
そうなるともちろん、小僧としてはどれくらいの訪問者がいるのか気になる、と。
というわけで皆さん!
飛行機に興味のある方もない方も、小僧のブログを見てやってください~。
というのが今日のエントリーの主旨だったりいたします。


スペイン語なので、ちと内容までは踏み込めないかもしれませんが、
感想なんかも書き込んで頂ければ有難き幸せ。
日本語でも構いません。


サイドバーに貼り付けているFlightStatsは
世界中の空港のデータ、離着陸の状況などが調べられるサイトで
小僧が毎日お世話になっているサイト。


その下にあるEnlaces(リンク)のところには、
そのFlightStatsのサイトが提供している、
実際に飛んでる飛行機が図示されるマップサービス
(ここではロサンゼルス空港の飛行状況をリンクしています)と
グアテマラのアウロラ空港の管制通信が生で聞けるサイトの2つが
リンクされています。
なかなかおもしろいんですよ、どちらも。


マップサービスは5分遅れではあるらしいのですが、
それでも渡り鳥の群れのような飛行機が少しずつ動いていったりするのが
何だかかわいい。
残念ながらこれはまだ北米とヨーロッパの一部だけでのサービスのようで
小僧は日本やグアテマラの飛行機が見えるようにならないかなぁ~と
大いに期待していたりするのですが。


管制はこれは本当に生ですから、すごいです。
アウロラの管制空域に入ったところから滑走路へのアプローチ、
空港管制、地上管制、離陸管制まで全部聞けちゃいます。
スペイン語時々英語の会話ですが、
離着陸の多い時間帯は聞いてる方は頭がごちゃごちゃ、
管制官がうまいこと飛行機を捌いていくのに感心してしまいます。


将来はパイロットになるぞ!てな野心を持つ小僧は
最近はブログを書くのはそっちのけで
こちらの方を聞きまくり、会話を自分のノートに書き写すという熱の入れよう。
勉強もちゃんとしてさえくれるのならば、熱心なのは良いことです。


というわけで、このブログにもリンクアドレスを入れておきますので、
時折訪問してやって頂ければ、有難き幸せです。
やっぱり親馬鹿なmonjablancaでありました。



[ 2009/07/12 23:27 ] 雑談 | TB(0) | CM(3)

幸福? 

最近ホンジュラスの話ばっかりになってしまってますが
逆に言えばグアテマラは平穏だということなのであります。
まあでもグアテマラの平穏ってのは
毎月400~500人が殺されるという恐ろしい事実が
日常になってしまっているという悲しい現実でもあるわけです。


国内の治安を担当する内務省、
ここのトップにサルバドル・ガンダラさんが就任したのは
わずか6ヶ月くらい前のこと。
悪化する一方の国内の治安情勢を何とかするのが仕事でしたが
何にもすることができないどころか、
殺人発生件数は過去最大に到達するのではないかという勢いで
更に悪化させて次の人にバトンタッチ。


後任にはラウル・アウグスト・ベラスケスが就任しましたが
この方は本職が弁護士なんだそうで、
治安分野とは縁のない世界にいたような。
ひょっとしてこれも暫定内相なんだろうか・・・。やれやれ。


国内ニュースは気の滅入るものばかりなのですが、
それなのにグアテマラ人は幸せ!
以前ご紹介したことのある地球幸福度指数
前回2006年の統計ではグアテマラは堂々の8位にランクインし、
グアテマラ人を呆気にとらせてくれたのですが、
最近発表された今年の統計では何と4位と順位が上昇!

ありえねーーーーーーーーーー!!!!!!


とりあえず今年の幸福度指数上位10カ国は
  1. コスタリカ 76.1
  2. ドミニカ共和国 71.8
  3. ジャマイカ 70.1
  4. グアテマラ 68.4
  5. ベトナム 66.5
  6. コロンビア 66.1
  7. キューバ 65.7
  8. エルサルバドル 61.5
  9. ブラジル 61.0
  10. ホンジュラス 61.0

ってこれ、ラテンアメリカ諸国ばっかりじゃん。
ちなみに日本は75位。なぜ?


相変わらず謎のこの指数はこちらから見られますが・・・、ぷぷぷっ。
さっき見たら、このサイト、誰かがハッキングしたんですかねぇ?
タイトルのTHE HAPPY PLANET INDEXってところにUNが書き加えられて
THE UNHAPPY PLANET INDEXに書き直されている!!
わはは~、地球不幸度指数で4位ってのは悲しいけれど
も少ししっくりする感じはするよなぁ~。


その内訂正されるでしょうから、キャプチャ画像を張っておきます。
ハッキングされる側にとってはとんでもない迷惑でしょうけれど、
こういうのって、見る人をくすりとさせるユーモアがあっていいなぁ~。

unhappy planet



[ 2009/07/10 00:11 ] 雑談 | TB(0) | CM(0)

民主化時代のクーデター 

まだ首が回らないmonjablancaです。
頭と体が同じ方向を向く、ロボットのような動作で凌いでいますが、
車を運転していて左右を確認するのが辛っ・・・。


さて、今日書くのはほとんどすべて私の妄想であります。
ホンジュラス情勢を見ながら思ったことなので、
事実ではないところもあるでしょうが、その点はご容赦。


このホンジュラス危機、セラヤがコスタリカに追放されて
「クーデターだっ!」と世間が騒ぎ始めた時、
先陣を切るようにセラヤ支持と新政権への攻撃的な姿勢を示したのは
ベネズエラのウーゴ・チャベスでした。


チャベスとしては、包囲網を固め、
石油もストップして脅してやれば相手は腰砕けになる・・・と読んでいたのか。
米州機構も国連も、こぞってホンジュラスの暫定政権を非難、
米州機構の臨時総会ではホンジュラスの加盟資格停止が採択され、
ここまでは思惑通り。


セラヤはベネズエラが出した政府専用機でワシントン入りしたものらしく、
南米からはクリスティーナ・フェルナンデス大統領(アルゼンチン)、
フェルナンド・ルーゴ大統領(パラグアイ)、
ラファエル・コレア大統領(エクアドル)といった
チャベスの子分たちが同じ飛行機で出席しています。
ちなみに元首で出席したのはこの人たちだけのような気が。
チャベスはもちろん影で糸を引く役割なので
こんな総会になんぞ出席してられるかぁ!という次第です。


ここでセラヤは国際社会の支持を得られ、意気揚々と帰国することを宣言。
もちろんベネズエラの飛行機で行くわけですが、
同乗のフェルナンデス&ルーゴ&コレアに加えて
米州機構のインスルサまでサンサルバドルで途中下車。いや、途中降機。
テグシガルパに向ったのはセラヤと
国連の第63回総会議長を務めるニカラグア人のミゲル・デスコトだったとか。
デスコトは前回のオルテガ政権で閣僚入りしており
やはりチャベスのシンパと見なされる人。


こうして意気軒昂とテグシに向ったものの、
滑走路を塞がれて着陸できなかったわけですが、
この後飛行機はニカラグアに向かい、
オルテガ大統領夫妻とセラヤが会った後、
再度サンサルバドルへ向かったのでありました。
まあサンサルバドルでピックアップしないといけない人もいましたからね。


ホンジュラスの政変が起こるまでがこの物語のプロローグとすれば
事件発生後ここまでが第一幕。
第一幕には常にベネズエラの影が見え隠れしており、
一番の存在感と力を見せているのがチャベスです。





さて第二幕。ここからは妄想の世界になりますのでご注意。
サンサルバドルでしょんぼりしているセラヤの元に1本の電話がかかってくるのであります。

「メル?ちょっといいかしら」

「ちょっとって、失礼だな。誰だね君は」

「あたし、ヒラリーだけれど」

「ヒラリーって、初恋の人はマリリンだったけれど、どのヒラリーかな」

「クリントンのヒラリーだってば」

などというつまらない会話から始まるこの電話で、
ヒラリーはセラヤにワシントンに来るよう言うのであります。
「ワシだって捨てた者じゃないわい♪」
と嬉しくなったセラヤはヒゲを磨いて大喜びで翌日ワシントン入り。


でも実はここにあったのがアメリカの深謀遠慮。
表面的にはセラヤを支持するとしていたアメリカですが、
セラヤと言えば「親ベネズエラ=反米」、という公式に当てはまるわけで
アメリカ的には本当は嬉しくない。


表面的にはセラヤを立てながらセラヤの毒を抜く。
この役割を担ったのがヒラリーさん、てなわけで。


「会いたかったわ、メルぅ~」
「俺もだ。ほら、俺のトレードマークのカウボーイハットを土産に持ってきた」
「やっと二人っきりで話ができるわね」
「そこの通訳を追い出すわけにはいかんのかな」
「そんなことしたら話が出来なくなっちゃうわ」
というシュールな会話の中でいきなりヒラリーが切り出すのです。


「この前、オスカル(アリアス大統領)がアナタのことをほめていたわ。
 こんな理不尽な目にあっても、ユーモアを忘れない、って」

「あ、あはは、それが俺のトリエやさかい。
 (ワシ、いつもマジメやったんにジョークと思っとったんかいな、あの狸親父!)」

「彼、アナタがこのクーデターをうまく収めて
 ホンジュラスに平和をもたらすことができたら
 アナタをノーベル平和賞に推薦しようと思っている、って言っていたわ」

「え、それって、マジ・・・?(何ワケのわからんことを言うとるんやあの狸ぃ~!!)」

「そう、だから私も思い切ってオスカルにお願いしてみたの。
 メルとあのミチェレッティの間を取り持ってもらえないかしら、って。」

「そ、そんな馬鹿な(あのミチェレッティのクソったれと誰が話なんかするもんかい)」

「そしたら、心良く引き受けてもらえちゃって。
 だから、アタシ、思い切ってミチェレッティにも電話してみたのよね」

「え、ええええ゛~(そんな余計なことを)」

「まさかとは思ったんだけれど、ミチェレッティ、
 アタシからの電話がよっぽど嬉しかったらしくって
 『ヒラリーさんのためなら喜んで出席させて頂きます』だって」

「むあああ゛~~(ミチェレッティ、覚えとれっ!!)」

「だからアナタもきっと良い返事を聞かせて下さるわよね。ねっ(はあと)」


というわけでセラヤも怪談のような会談に応じざるを得なくなったのでした。


アメリカが手を出す目的はもちろん、
ベネズエラに傾いた流れを引き寄せるためであり、
ベネズエラ寄りだったセラヤをチャベスから引き離すためなのであります。


だとすればセラヤとミチェレッティの会談での落としどころは
  • セラヤはホンジュラスに帰国し、大統領に復職する
  • セラヤは憲法改正を断念する。すなわちセラヤの再選はありえない。
  • セラヤの憲法違反、ミチェレッティ側のクーデターについては不問にする。
    てか、最高裁がさっさと恩赦を出す。
というところに設定されているはず。


ミチェレッティ側への根回しはもう済んでいるでしょう。


問題はセラヤをどう説得するか。
アリアスと言えば、今のラテンアメリカの元首の中ではリベラルな人。
ノーベル平和賞受賞者であり、
第42代コスタリカ大統領であり、現在は第47代コスタリカ大統領。
えーーーっと、早い話が再選された大統領であったりします。


実はコスタリカも大統領の再選は憲法で禁じられていたのですが、
アリアスは早い時期から再選を目論んで工作を進め、
これを強引に押し通して再選されています。
メルにとっては尊敬すべき先輩というわけですかね・・・。


それはともかく、アリアスは左寄りではないし、
「ホンジュラス国民のために」ということであれば
アメリカが仕組んだシナリオ通りに動いてくれるでしょう。
中米のことは中米域内で解決させる、南米はちょっと引っ込んでろ。
何しろアリアスと来たら
ノーベル平和賞に加えてシュバイツァー人権賞も持っていて実績は抜群、
調停をうまくまとめたら国連の人権賞だよ、とニンジンをチラつかせておけば準備は万端。
おまけに調停が不調に終わったとしてもアメリカは傷つかない。


アリアス宅で皆缶詰になって会談が行われるという話ですから
いざとなればヒラリーでもビル(オバマじゃなくて)でも、
電話で説得することだって辞さないでしょう。


こうしてアメリカの影がつきまとう第2幕は
セラヤの復職で終わるのであります。





復職した後がエピローグ。
セラヤはなんとか任期を満了し、余生(え?)を過ごすのであります。
一方ワシントンではこんな会話が。

「ヒラリー、ホンジュラスのオペレーションは大成功だったね」

「ええ、まさかこんなにうまくいくとは思ってませんでしたわ」

「軍にセラヤを追放するよう命令した人物の追求はどうなっているのかね」

「もちろん、そこのところはぬかりなく」

「じゃあ刑事告発される心配はないということだな」

「ええ、彼は本当にいい仕事をしてくれましたわ」

「現地政府に潜り込むことに成功した腕利きの工作員だって話だからな」

「お陰で中米の左旋回が防げたわけですからCIAには感謝しないと」


というわけで、これはアメリカの陰謀による民主化時代のクーデターだったのでした。


捻りすぎか、いくらなんでも・・・・・・。
夜更かししてまで書くような内容じゃなかったかもな。寝よ・・・。


[ 2009/07/09 01:39 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(0)

調停 

先週、目の疲労から来ると思われる頭痛が続いていたのですが、
昨日になってひどい肩こりに加えノドまで痛い。
やだなぁ、風邪気味かしらん?と思っていたら、
今朝は今朝とて目が覚めてみたら文字通り首が回らない。
金銭的のみならず肉体的にまで首が回らなくなるなんて、と
人生の無常をしみじみと感じていた・・・わけではなくて、
そんな程度のことでぶーぶー言ってられるのは案外幸せかも。と思ってみたりしています。


グアテマラのコロン大統領はホンジュラス情勢にはあまり手を突っ込みたくないようで、
ホンジュラス情勢については最近は表立った発言すらしていないように思います。
一方で亡命希望者は受け入れる、なんて気前のいいことを言っていて、
そんな安請け合いしない方がいいと思うけれどなぁ、
それこそ政治難民よりも経済難民が押し寄せるから。
グアテマラは、ホンジュラスよりはまだいくらか経済マシではありますが、
ひょっとして、こういう人たちにも例の毎月Q300を渡して、
ついでに参政権までおまけにつけて差し上げようというんじゃないだろうか。
疑心暗鬼疑心暗鬼・・・・・・。


日曜日にホンジュラスに戻れなくて、
「ベネズエラなんかに頼っていたのが間違いだ!
 アメリカだったらきっとうまく行くぞっ!」
とヒラリー詣でのためにまたワシントンに戻ったセラヤさん。
7日午後に予定されていたこの会談、
当初の意向ではテグシガルパ入りするために
アメリカ空軍の支援を依頼するつもりであったと伝えられています。


また、アメリカはオバマ大統領がクーデターを非難する声明を出しながら、
一方で今回の件には積極的に係わろうとせず、
ベネズエラを中心とするALBA(米州ボリーバル代替構想)諸国と米州機構に
イニシアティブを譲っていた(握られていた?)ような印象もあり、
アメリカの態度をはっきりさせるという目的もあったものと思われます。


ところが、今日の朝、ミチェレッティ側から
ノーベル平和賞受賞者でコスタリカ大統領のオスカル・アリアスに
セラヤとの対話の調停を申し入れたという話が伝わってきました。
アリアスは「セラヤがこれを受け入れるなら」と応じ、
午後にセラヤと会談した後、ヒラリーさんが
「アリアス大統領の調停により両者が話し合いを行うこととなった」
と正式に発表。
きっとアメリカが裏から手を回したんだろうな、と思うわけですが
先手を越されたセラヤは応じないわけにはいかないですよね。
アメリカはミチェレッティを支持するわけではないが、
セラヤの方も支持しかねる、っていう意味かしらんと私は解釈しました。


それにしても、ノーベル平和賞受賞者に目をつけた人はさすが。
受章の理由が中米地域の内戦停止への合意の道筋をつけたというのなら、
そりゃあ尚更もってこい。
ってワケで引っ張り出されました、アリアスさん。
米州機構の某事務総長みたいに両者の言い分だけ聞いて
「はい、ダメでした。じゃ!」ってことにはならんでしょう、この人なら。
うまく行けば、もう一つ賞がもらえるかも。


ミチェレッティは「セラヤは帰国するなら裁判所に出廷しなければならない」
とあくまでも憲法侵害により大統領を更迭されたという姿勢を崩していませんが
一方で最高裁は「この危機を乗り越えるためには政治的恩赦が必要ではないか」と発言しており、
どうも誰かの書いたシナリオ臭がプンプンします。


まあでも、これだとセラヤは大統領の任期を満了できなくなっちゃいますよね、
それじゃあセラヤにとっては帰国できることだけしか得られるものがないわけで・・・。
ダメじゃん。
私の頭じゃ、この程度が限度だ・・・。





やはりホンジュラス関係の話なのですが、
ホンジュラス在住のコスタリカ人(妻がホンジュラス人)という方のメールが
転送に転送を経て私のところまでやってきました。
6月30日付のこのメールの語るところをかいつまんで紹介してみる・・・前に
メル・セラヤは自由党から立候補して当選した人で、
自由党と言うからにはリベラルを標榜する大統領になるはずだったけれど
チャベスやコレア(エクアドル大統領)の影響を受けて社会主義に転向、
転向したんだけれどまだ籍は自由党だよ、って言う人だということを書いておきます。
現在の暫定大統領ミチェレティも同じく自由党。
言ってみればコップの中のクーデター???
ちなみにホンジュラスは大統領の再任を憲法で禁じております。


さて、そのメールによりますと、
大統領就任後からセラヤは左寄りであり「市民の力」と言うプロジェクト
(グアテマラの「社会連帯」プログラムと同様かな?)を進め、
社会の格差や貧者への福祉の改善の必要性を地方で説いていたとか。


2008年12月、セラヤは閣議決定で最低賃金を60%引き上げることを決定。
しかしそれだけの人件費を賄う政府予算がなかったために公務員への賃金が支払えず、
大学の教授らはスト入り、これは4ヶ月続いたとか。
民間でも失業者が増加、こうして社会が不安定になっていった。
(ここで失業するのは中産階級を中心とした層ですよね。セラヤ支持じゃない人たちとも言える)


さて、セラヤは今度は制憲議会を招集することを思いつきます。
憲法を改正するならば、憲法改正のための手続きがあるけれど、
セラヤ的には「そんなもん、役に立つか!」なんだそうで。
これが今回の危機の火種となっていくわけなのですが・・・。


で、今年の11月に行われる大統領選挙で
「制憲議会を招集するか否か」を問う「第4の投票箱(Cuarta Urna)」を設置することを決めたんだとか。
ただし、セラヤは憲法をどう改正するのかについては明言しなかったため
大統領再選を狙っているのではないか、という憶測が飛び交うことになります。


最高選挙裁判所は「第4の投票箱」についてはどんな法にも規定されておらず
違法であると通告。


するとセラヤ側は「第4の投票箱の設置に関する国民投票を実施する」と閣議決定。
これについては裁判所及び国会が「その国民投票も違法」と判断するものの、
セラヤは「第4の投票箱は誰にも止められない」と強行するわけです。
この国民投票については、行政が実施し行政が開票するシステムだったこと、
投票用紙がベネズエラで印刷されたこと、
投票所がいつまでたっても明らかにされないこと、など
不審な点が多々あり、人権擁護局までもが政府に実施を思いとどまるよう要請したのでした。


ところがセラヤは国軍に投票用紙の運送を命令、
参謀総長は「違法行為はできない」と返答してセラヤに更迭され、
海軍と空軍の参謀総長も「同様に違法な命令には従えない」と辞意を表明。
しかし、「軍のトップはそんなに簡単に更迭できないんだ」と指摘されて
セラヤは更迭を取り消さざるを得なくなるのですが、セラヤは
「いや、実のところ、更迭なんかしてないよ、だってサインしなかったんだもん」
と言ったそうですが、テレビで更迭をアナウンスしていたのは周知のところ。


そうして今度は空港にある基地の倉庫から投票用紙を取り出し、
自らの手で国民投票の準備を始めたのでありました。


元大統領ら、元閣僚ら、憲法学者、カトリックにプロテスタントの教会、その他多くの人が
それは憲法違反だから思いとどまるべきと忠告したにも係わらず
自分は国民によって選ばれた大統領だからやっていいんだ、と主張。
国会は大統領の適格性を審査するための委員会を立ち上げるに至ります。


こうして迎えた6月28日。国民投票が予定されていた日であり、
クーデターが起きた日だったのでありました。


そういうわけで、この方によれば国軍はヒーローだと。
(国軍の取った行動は憲法の条文に則ったものだとする意見もあり、
 この辺りをどう評価するかでクーデターかそうじゃないか、の意見の分かれ目になってるようです)


セラヤの言葉だけを聞いて判断しないでくれ。
地元のラジオを聴いてほしい。反対する立場の声も聞いてくれ。
そう国際社会に訴えてこのメールは終わります。


気持ちの上では多いに同意できるのですが、
やっぱり100%それでいいとは言い切れないのが辛いところ。


セラヤの行動は私の理解の範疇を超えていて、
解任されるのは仕方がないと思うのですが、
こんな形の解任劇では不幸になるのはホンジュラス国民ばかりなわけで。


どんな政権であっても、すべての国民を満足させることは不可能なわけで
その中でどうバランスを取って舵取りをしていくのか、
それを判断するのが大統領に必要な資質なのだと思います。


アリアスが持ち前のバランス感覚を生かして調停を成立させることができるのか。
と言うか、不調になちゃったら一体どうなっちゃうんだろう。
それが余りにも心配なので、調停の成立をひたすら願う私なのであったりします。



[ 2009/07/07 23:46 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(2)

セラヤ、明日帰国? 

明日7月5日、メル・セラヤが一週間ぶりにホンジュラスに帰国する予定と言われています。
ラテン諸国の大統領を数人従えて、トンコンティン空港に到着だとか。
昨日からセラヤの行方がわからないのでいろんな憶測が流れていますが、
今日はセラヤ自身がホンジュラスのラジオ局と話をしたとか。
さて、どこからだったんでしょう。


セラヤの身の安全が確保できない可能性があるので
明日の帰国がキャンセルされる可能性もあることはあるんですが、
現在のところはそういう話です。


今日はセラヤ支持派が集まって最大のデモ行進を行ったそうですが、
一方カトリック教会のロドリゲス枢機卿は
「今、セラヤが帰国すれば流血の事態となる可能性がある」
と帰国しないように要請しています。


米州機構は米州機構だし。
インスルサ事務総長の訪問は「話し合いをした」という
事実だけを残すためのものだったのかしらん。
新政府は米州機構の先手をうって「米州機構から脱退する」と宣言していますが、
インスルサによるとこの政府は認められていないので脱退はできないんだそうですが、
一方、セラヤが帰国するまでホンジュラスの権利を停止することはできるんだそうで、
ふーーーん、早い話がセラヤが帰らない限りは一緒ってことじゃん。


どっちにしても、米州機構なんて何の役にも立たないんだから、
別にどうってことはないような。
キューバだって今年追放が解除されたけれど、フィデルおじさんが
「あんなゴミためになんか復帰するもんかい」ってタンカ切ってたじゃあありませんか。


状況は一週間前よりももっと複雑になっているようで
首都以外の町はそれほど緊張感もないようですが、
兵糧攻めにあっているホンジュラス、
じわじわとその影響も出てくるのかもしれません。


ちと心配ではあります。


[ 2009/07/04 22:33 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(0)

経済危機と経済封鎖 

昨日から小僧の学校も後期が始まり、
またしても早起きの日々となってしまいましたが
まだ体がリズムに慣れていないので辛い・・・・・・。


ホンジュラス情勢は硬直したままですが
セラヤは帰ると言って帰らなかったり、
チャベスは攻撃すると言って仲間を募ってみたり、
ミチェレッティは選挙を前倒しにしようかな~、なんて発言してみたり。
情勢はいろいろと捻じれているように見えます。


今のところ新政府が譲歩しそうにないですし
国際社会も新政府に耳を貸そうともしない。
国際社会は国際社会で、孤立させてしまえば後はもうすんなり行く、
とでも思っていたのにアテがはずれてしまったのかも。


オバマさんの出方もどうも後手後手のようで
チャベスにいいようにしてやられる感がありあり。
まあ、アメリカとしてはベネズエラと張り合う気はないでしょうが。


どちらにしても、アメリカに「クーデターは許されない」なんて言われたくないよな。
過去中米で起こったクーデターのほとんどに
アメリカが係わっているんじゃありませんでしたっけかね?
ここら辺の政情が不安定になったのは誰のせいだったと思っているんだ、まったく・・・。


とか書いてたら、TwitterがCNNのアップデートを拾ってきました。
それによると、米州機構のホセ・ミゲル・インスルサが明日ホンジュラス入りして
解決の道を探る模様です。


この人、今までずっと「新政府と話し合うつもりはない」って言ってましたよね。
実際、この訪問も「新政府とネゴするのではなく、解決の道を求める」ものなんだそうです。
そうは言っても、早い話がどこに落としどころを持ってくるかを話し合うわけでしょう。
相手国に乗り込んで「セラヤを復職させろ」と言って解決するような話だったら
とっくの昔に解決してるってば。


私は知らなかったのですが、
米州機構は以前セラヤの憲法侵害を非難する決議を出していたんだそうです。
そういう流れからすれば、ある程度はセラヤ反対派の意も汲んでくれるのではないか、
少なくともセラヤの再選の道は閉ざされるのではないか、
そんな気がしています。
まあでもインスルサって、何か食えない人だからなぁ~。
どっちに転ぶのか良くわからないですけれど。


グアテマラはホンジュラスとの国境をまだ封鎖してるようですが、
グアテマラ側の方にも既に経済的損失が発生しているんだそうで、
この世界的な経済危機の折に経済封鎖って、
誰のためにもらないんじゃないの?ってそんな気がします。


あ、そ言えば、野党の某議員(マリアーノ・ラヨかな?)が
「コロン大統領はキューバへの経済制裁を非難していたのに
 ホンジュラスに対しては自分が実行する側になるのか」
となかなかうまく上げ足を取っていました。


他人を非難するのは簡単なんですけどね。



[ 2009/07/02 23:06 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(0)