クーデターの隣 

以前にも書いたことがあると思いますが、
私は民主主義というものをあまり信用していません。
特に、教育レベルがあまり高くない人たち、
字の読み書きができない人たち、
そういう人たちに自分達の為政者を決めさせるなんて、
そりゃあまるでデパートのレストランの前に並ぶサンプルを見せて
どれがいいかって選ばせるのと大して変わらないのではないかという気が。


そういう人だって一票なわけで、どんなに小国でも国は国だからと
政治的・経済的な影響力は持たなくても
援助や何かと引き換えに支持を約束し、
外交の舞台で一票とカウントされる小国に同じ。


それが民主主義だって言われても、どうしても納得いかないです。


ホンジュラスで起こったことは、決して他人事ではないこの国に住んでいる私にとって
とても残念な出来事でした。
まず書いておくべきなのは、私はセラヤがやった行為は違憲だと思っていることですか。
セラヤを支持する立場の方にとっては別の見方になるだろうということを
あらかじめお断りしておきます。


それにしても、普通に国会でセラヤの罷免決議をしていたら何の問題もなかったのに
どうして、よりによってまずセラヤを逮捕・国外追放してしまったのか。
それが故に国際世論の介入を招き、
その後に行われた国会での決議でさえ疑問を投げかけられるものになってしまいました。


今となってはミチェレッティ政権が国際社会と折り合いをつけるのは不可能でしょう。


米州機構でもホンジュラスに対する非難決議が採択され、
大使を召還する国もあり(これは現地の情報が得られなくなるのでマイナスだと思いますが)、
ついでに近隣諸国は48時間の国境封鎖を決定したのであります。
もっとも、空港は通常通りで、封鎖されているのは陸路だけのようですが。


一方ミチェレッティ政権は夜間外出禁止令を出したことは既報の通りですが、
インターネットをブロックして、国内と国外の情報を遮断しようとしている模様。
加えて、今日は戦車に向って突っ込んで行った人が殺されたという話もあって(事実かどうかは?ですが)
どうにもいや~な雰囲気が漂い始めています。
こんなやり方では、支持者さえ離れていきそう。


私が思いますに、新政権派は展開を読み誤っていたのでしょう。
セラヤを追い出したのは厄介払いをするためであって、
国際社会が「クーデターだ」と騒ぎだすとは思わなかったのではないかと。


一方で、国会で大統領を罷免、暫定大統領を決定する手続きそのものは
憲法に従って行ったわけです。
これで新政権が認知されるはずと思っていたのでしょう。読みが甘すぎ。
その後の対応も感心しないです。


私的な希望としては、セラヤが一旦ホンジュラスに帰り復職、
そこであらためて国会で罷免決議をしてほしい。できないことなんでしょうかねぇ~。


それにしても。
セラヤが明らかな憲法違反をしていても何も言わないのに
このクーデターには「憲法違反」と声を揃えて非難する国際社会にもがっかり。


世の中、それほど単純じゃないと思うけどな。
な~んて、単純な私が言っても仕方がないのだけれど、
とにかく、ホンジュラスにとって一番いい形で解決しますように。
それだけを願います。



[ 2009/06/29 22:10 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(3)

ホンジュラスのクーデター 

今朝からTwitterで時々書き流していたのですが、
ホンジュラスのクーデターは、どう収拾させることができるのか、
難しい事態になってきたように思います。


最初に書いておきたいのは、これは確かにクーデターではあるけれど
どうやら「軍事」クーデターではないようだ、ということ。
国軍は確かに命令を受けて大統領を拘束し、国外追放したものと思われます。
まあ実際、その後権力についているわけではないですからね。
(チャベスは当初、軍事クーデターだと思ったようで、
「ウチの大使が拉致されたりするようであれば、軍を派遣することも厭わない」
と言っていましたが、大使に対する暴力行為の有無は未確認ですが
とりあえずそういう事態にならないだろう・・・、と思います。)


話を元に戻します。
以前書きました通り、ホンジュラスではマヌエル・セラヤが
再選を目指して憲法改正を行おうとしており、
これに対して国会は反対する規定を作った上、
こちらは私は失念していましたが、最高裁は国民投票について違憲だとの判断を下していました。


しかしセラヤは「やると言ったらやる」と言って
保管されていた投票用紙を自分達の手で取り出し、
27日に投票となるはず、でした。


しかしその27日の未明、セラヤは寝ていたところを拘束され、
軍用機に乗せられて国外追放。
ホンジュラス国内では電気もなければテレビやラジオの放送もない、
という状況になったと伝わっていますが、
そんな中で臨時国会が開かれ、セラヤは「憲法違反を行った」として更迭され
暫定大統領として国会議長のロベルト・ミチェレッティが選出されたのであります。
11月には大統領選挙が行われるホンジュラス、任期は1月までの6ヶ月間。
また、同国内には48時間の夜間外出禁止令(21時から6時まで)が出されています。


さて、最大の謎は誰がセラヤの逮捕と国外追放を命令したのか、ということ。
ここがクリアーにならないわけですが、普通に考えるなら
暫定大統領となったミチェレッティかそれに近い人でしょう。
今日の朝には最高裁のステートメントが出たと伝わっていましたが、
何だかどうもそれも臭い。
午後にはセラヤが辞表を出したという話も伝わってきましたが
セラヤ自身はそれを否定していて、そりゃあニセモノだと。
うーむむむむむ、そんなヘタクソな芝居を仕組むのは一体誰なんだ。


大体、セラヤが法に反したというのなら尚更、
逮捕して国内に留め置いてシロクロつけるべきで
それをやらずに放り出したのは、別の思惑があるってことですよね。
軍を動かす力のある人って言えば、相当な権力を持っている人ですが
セラヤはこの前軍の人事でミソをつけているから、
その点では味方につけるのは簡単だったのかもしれないですけれど。


一方国際社会はホンジュラスのクーデターを非難、
セラヤの復職を要求しており、
確かにこんなやり方じゃあ、新政権を認めろと言われても無理だわな。
そんなわけで、ミチェレッティ政権の最初の課題は
国際社会に認知してもらうことができるかどうか・・・ですが、
かなり難しいものと思われ。


そうなった時のオプションはどれくらいあるんでしょうね?
私に考えついたのはこれくらい。
その1:セラヤ復帰
国際社会から縁を切られちゃ、やっぱりやって行けないよ。
てなわけで、セラヤに大統領職を戻す。


セラヤが独裁者街道まっしぐらになる危険性がかなり高いような気がする。
(明日は我が身・・・怖ろしや~)


その一方で国会はもうセラヤから離れているから
憲法に則った手順でセラヤを更迭することもできるかもしれないけれど
セラヤが戻ってきた時点でこの話はチャラになりそうな気がする。


そういうのは織り込み済みでこのクーデターを起こし、
ホンジュラスに世界の注目を集めたというのなら、そりゃそれですごいですけどね。
だって、セラヤのやってたこと、かなりメチャクチャだったもん。
その滅茶苦茶加減を訴えて、何とか国際社会の支援も得て
セラヤの更迭に漕ぎ着ける。うーむ、かなり厳しいように思われる。


その2:あくまでミチェレットが大統領だと言い張る
そうすると国際社会から総スカンになると思われ。
支持しそうな国ってありますか?ないですよね??


一番大きいには各国からの援助を受けられないこと、
アメリカとの経済関係がアテにできなくなること、ですかね。
アメリカがホンジュラス向けの送金を禁止するようになれば
ホンジュラスは干上がってしまう。


アメリカがどれだけ本気になるかによるわけですが
アメリカを翻意させることはできなくとも
制裁を緩和させることができるような切り札を
ミチェレッティが持っているかどうか。
今日のホンジュラスを見ている限りでは、そんな風には見えないけれど。


ジリ貧になることを覚悟でこの6ヶ月を耐え忍ぶ覚悟があるのか。
それだけの犠牲を国民に要求し、しかも支持を得られるのか。
大統領選挙があるだけに、どちらにしても下手なことはできないわけです。


この先どうなっていくのか、
これからしばらく追いかけてみようかと思います。



[ 2009/06/28 23:19 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(2)

wordpress.comへのアクセス制限 

昨日26日から「wordpress.comにアクセスできない」、
「ISPがwordpress.comへのアクセスをブロックしているみたいだ」
という話がありまして、さてでは私もブロックされてるのかな?
と思ったら、やっぱりそうでした(笑)。
いや、笑ってる場合じゃないかもしれないけれど。


これはグアテマラ国内限定の現象だと思われ、
国内でもISP(インターネット接続業者)によってはアクセスできるところもあるとか。
私が使っているISPは最大手ではないのですが、
そういうところでもしっかりアクセス制限されているようです。


で、問題のwordpress.comとは何ぞや、と言いますとブログです。
私が使っているのはfc2のブログサービスなわけですが、
ワードプレスも同じようなサービスをしておりまして、
日本での利用者は少数かもしれませんが、日本語も使用可。
海外のブログだとblogspotかワードプレスを使ったものが多いですよね。
そのワードプレスのブログが
何の断りもないままいきなりシャットアウトされてしまったのだから
これは結構怖い話・・・・・・。
キャッシュですら拾えないです。


最近、Twitterがイランの政情に影響を及ぼしたことが指摘されていますが
グアテマラでもローセンベルグ事件の後、TwitterやFacebookと言ったSNSが
市民運動を広める上で大きな役割を担っています。
その流れの中で、グアテマラの政治の裏をさぐろうとするブログがいくつか誕生したのですが
それらがワードプレスを使っていたことが原因じゃないのか、
なんて憶測が流れています。


私が知っている限りでは
La Prensa Negra (ラ・プレンサ・ネグラ)
Chapintocables(チャピントカーブレス)
くらいですが、プレンサネグラ(ブラックペーパー)の方は
少し前にブログを閉めていたと聞いています。


いずれもどちらかと言えば反オットー・ペレス。
ペレスと言えば現在最大野党愛国党の党首を務める元将軍。
そういう事情なので、オリガルキーが後ろにいるのでは?
という噂が流れていますが、う~ん・・・。
それが本当なら政府にとっては願ってもないチャンスなわけで、
にもかかわらず何のアクションも起こしていないのはどうかいな、という気が。


私はどちらのブログもちらりと見たことがありますが、
ちょっと説得力に欠けるよなぁ~、と思った記憶があります。
今となっては見ることができないので、曖昧な記憶でしかありませんが。


まあでも、何だか不気味に怖い現象、だと思うのです。
Twitterなんかも制限されちゃうんじゃないかという噂もありますが
その前に、既に監視されているという話もあり、
住所をグアテマラに設定しているユーザーは全て追跡されているかも!?
それって、私も含まれるんですけれど。


ベネズエラではチャベスが民放を閉鎖しようとしているという話もあり
そうなってしまえばチャベスも正真正銘の独裁者だよなぁ~、
ホンジュラスのセラヤもかなり独裁者っぽくなってきてるしなぁ~、
と他人事のように思っていたのですが、どうやらこちらもか。


問題は誰が背後にいるのかが良くわからないってことで
その分余計に不気味ではあるのですが。



[ 2009/06/27 23:19 ] ニュース | TB(0) | CM(2)

ホンジュラスの国民投票騒動 

マイケル・ジャクソンが亡くなったというニュースにも相当びっくりしましたが、
それに劣らないくらいびっくりしたのがこの話。
何しろ最初に聞いた時は「ホンジュラスでクーデター!?」という話でしたからねぇ。


来年1月で任期切れとなるマヌエル・セラヤ大統領が、
再選を目指して憲法改正をしようとしている、という話は
おぼろげながら私も知ってはおりました。
そのための国民投票は6月28日、
すなわち今週の日曜日に予定されております。


しかし今月の23日ですか、国会で
「この種の国民投票は総選挙の前後180日以内は行わないものとする」
という法律?が通ったんだそうです。
選挙がいつかははっきり知りませんが、ここ数ヶ月の話なのは間違いなく、
そんなわけで、セラヤのチャベス化も頓挫するかと思われたのですが、とんでもない。


セラヤはこんな決定は無視して国民投票をやるのだと言って
国軍に日曜日の投票所の警備など、全面的な協力を要請。
しかし、軍がこれを断ったため、怒ったセラヤは国軍の参謀総長ロメオ・バスケス将軍を更迭、
バスケスを支持する国防相のアンヘル・オレヤナら軍高官らが辞任。
これが24日の夜の出来事です。


そして25日、緊張した空気の中で、なぜか国軍兵士らが
大統領官邸やら空港やらの警備に配置され、
「クーデター」という話は多分ここから来たのではないかと思うわけですが
実際テグシガルパでは一時緊張が高まったようで、
「ベネズエラからセラヤを亡命させるための飛行機が飛んできた」という話まで飛び出す始末。
兵士の出動は「暴動を避けるため」だったようですが(誰が命令したのか知りたいところですが)、
わざわざそんな紛らわしいことせんでもええがな・・・・・・。


で、25日には最高裁が「参謀総長の更迭は不当」という判断を下しておりまして、
バスケス将軍は復職しているんだそうです。
一方セラヤは「最高裁は金持ちや銀行家のために判決を下す。
最高裁は何をも代表することなく、今度は大統領ではなく、軍がこの国を統治していると言う。
こうしてホンジュラスは時代の流れに逆らい、軍の権力は国民を脅かすこととなる」
とのたまわれたそうな。ウチの大統領も心配だが、
この人もかなりワケがわかっていないのと違うだろうか。やばいぞ、ホンジュラス。


セラヤは元々保守派だったのだけれど左に転向して大統領になり
(どこかの国の大統領もこんな感じだったよな)
支持者は先住民とか貧困層(ホント、どこかの国の大統領と一緒だよな・・・)。
いやしかし、国会で国民投票を妨げる規定が通ったのは
与党政党の中からも国民投票に反対する人が出たから、という話なんだそうで
それを棚に上げて「軍の横暴だ、クーデターだ」と騒いだところで
そういうのを世間では「オオカミ少年」ならぬ「オオカミおじさん」と言うわけで・・・。


ま、そんなわけで支持者を引き連れたセラヤさん、
バスで空港の空軍基地に向ったんだそうです。
なぜかと言いますと、
実は国民投票に使う用紙とかが、そこに保管されていたのですね。
こうして用紙はそこから持ち出されて行ったのだとか。
ここで既に、この国民投票がどう出たところで
信憑性に疑問符がつくことは免れないですけれどもね・・・。


「参謀総長の更迭は憲法違反、大統領が参謀総長を復職させないならば
刑事訴追を受けることになる」という最高裁を前に、さすがにマズイと思ったのか、
最初は「更迭と言ったら更迭だ」と強気だったセラヤも
復職を認めざるを得なくなってしまったのでありました。


「憲法違反」な国民投票は、結局行われるのでしょうね。
行われる、ってことはセラヤは勝ち目があると思っているということで
つまりまた死人が生き返って投票しに来たり、
外国人がなぜかホンジュラス国籍を持って投票しに来たり、
同姓同名のクローン人間があちらにもこちらにも出没するという
ラテンアメリカらしい光景が繰り広げられるのでありましょう。


いやでも、これ他人事じゃなくて、明日は我が身。おそろしや・・・。



[ 2009/06/25 22:30 ] ホンジュラス | TB(0) | CM(0)

ハイブリッドカー 

昨日、トヨタのプリウスがグアテマラでも発売となったとか。
国内では初のハイブリッドカーのお目見えで、ちとばかしニュースネタにはなっています。
もっとも、お値段の方も税抜きで$34,500って、
一体全体どれくらいの税金がかかるのかすら想像がつかない私ですが。


それでもディーラーはこの1年で40台を売ってみせると強気?な発言。
まあこの国、レクサス、ベンツやBMWは元より、ポルシェやフェラーリだって
時々お目にかかりますからねぇ。
最初に入荷した2台は既に売り切れって、実物見ないで買っちゃう人がいるんですか?
金のあるところには金がある、ってワケです。


まあもちろんハイブリッドカーが注目を浴びるのはエコノミーな話というよりは
エコロジーだという点。
そこを見込んで買うのか、話題好きなのか、新しい物好きなのか。


ただし、こういう車はトラブルがあった時には頭痛の種ともなるわけで、
もちろんトヨタで研修を積んできて技術者はいるでしょうから
手作業の部分はそれほど問題はないかもしれないけれど、
部品になると全て輸入、それも取り寄せとかになってしまって
べらぼうな日数と金額がかかったりするわけです。


実は以前、職場の某日系のメーカーのキーのコピーを頼んだことがあるのですが
発注から納品まで一ヶ月以上、
そしてまたたかがスペアキーにかなりのお金がかかったのを記憶しています。
$700くらいでしたかねぇ?少なく見積もっても$500程度はしていました。


話は少し違うんですが、友人が中古で購入したオートマ車は
ある日突然停車してしまって発進できず、レッカー移動するハメに。
あちこちの整備工場で見てもらったけれど、
あーだこーだといじくりまくる割には原因が究明できず
何軒か回った後に「トランスミッションシステムが原因」というのはわかったけれど
一部を変えればよいのか全部取り替えるのかでまたすったもんだ、
最終的には全部取り替えることになったのですが
そこまでに日数もかかればお金もかかり、
最終的に交換になってしまった部品はこれがまた高いパーツだったんですよね。
なので、ここではまだオートマよりもマニュアル車の方が好まれるわけでして、
私の愛車も例によってマニュアルです。最初は良くエンストしました・・・。


それでもその友人はまだ運が良い方で、別の友人はやっぱりAT車だったのですが
見てもらったら「ここを変えれば直る」と言われて修理したけれど直らなくて
「じゃあここだ」とまたパーツを変えたけれど直らなくて
そんなことが何度かあったので、さすがに「もう別の工場に持っていく!」
と言ったのだけれど、車は動かないからレッカーで移動。
そしてレッカーに乗っていった先でやっぱり
トランスミッションシステムを丸ごと交換するハメになったそうです。


そんな話を聞いていると、この最新式の車も一度トラブル起こしたら
大変なことになりそうだよなぁ~、という気がして、
そんな車でも買っちゃおうって言える人は
車にも生活にも余裕のある人なんだろうなぁ~、と思うわけです。
もっとも、日本車は故障があまりないので評判がいいわけですが。


さてそんなわけでプリウス。
私が買うことはまずないでしょうが、どこかで走ってるところに
お目にかかれるかもしれないなぁ~、とそちらの方を楽しみにしております。はい。



[ 2009/06/24 23:22 ] できごととか | TB(0) | CM(2)

Cicig vs MP 

ここのところ雨が良く降って、何だか気が滅入る。
雨季の後半のような、どこもかしこも水だらけ・・・という感じではないけれど
やっぱり雨が続くと鬱陶しいものですね。洗濯物も乾かないし。
まあでも6月は毎年こんなもので、逆に降らなきゃそれはそれで心配になるわけなのですが。


この一週間の出来事でちとばかしおもしろかったのはCICIG VS MP。
Cicigは度々出てきます国連の「グアテマラの無処罰問題対策委員会」で
MPというのは検察庁のこと。
Cicigにはもちろん独自の職員もいますが(元検事とか多々いたりするんですが)、
基本的にそれほど多くの職員を抱えているわけじゃないですから、
各事件の捜査については、MPと協力関係にあるはず。


さて、2008年4月に元内務省顧問であったビクトル・リベラが殺された事件がありました。
この事件の犯人は不明、事実関係も不明ながら、
当時の殺人局の責任者であったアルバロ・マトゥスが今年の3月に逮捕されたことは既報の通り。
マトゥスは現在保釈中の身で、その内公判に至るのだろうと思われるわけですが
この辺りの事実関係については以前の記事をご参照ください。


そして今度は今月の17日でしたか、相変わらず犯人は不明のままながら
当時の殺人局の検事補であったデニス・エレーラと
証人保護室の検事補ガブリエル・ロドリゲスが
捜査妨害と共謀容疑で逮捕され、Q15,000の保釈金を払って釈放されたのでした。


この二人を告発したのはCicigの特別検察局でして
エレーラについては事件後リベラの事務所を捜査した時に
解明に繋がるような証拠も見出せなければコンピュータの押収もしなかったこと、
ロドリゲスについては、リベラが殺された時に一緒に車に乗っていて負傷した
マリア・デル・ロサリオ・メルガルが、判事の前で証言する前に
国外に出国することを手助けした、というのが容疑。


そして18日には証人保護室の副室長レイラ・レムスと
同室の分析班の責任者ペドロ・パブロ・ヒロンも
同じ容疑で逮捕され、Q25,000の保釈金で釈放されています。
この4人はいずれもアルバロ・マトゥスと共謀したとされているわけですが、
どうでしょうねぇ、そういうのって、証拠を提示するのは難しいですよね、
命令した書類でも残っていない限り。


そして翌19日。
今度は検察局の職員らが、同僚らの逮捕をCicigに抗議してストライキ。
彼らの主張は「Cicigのせいで自分達の仕事が貶められ、辱められた」というもの。
事実関係はともかく、とりあえず気持ちはわかりますよね。
特に今回逮捕された4人については、マトゥスに命じられてやったのであれば
少なくとも「共謀」は厳しいでしょう。マトゥスは検事局の責任者だったわけだし。
こういうところで検事さんたちの反感を買うやり方をするCicigって一体・・・・・・。


もちろんMPが素晴らしい!なんてことを言うつもりは全くなくて
MPの内部には犯罪組織と繋がっている人物もいると言われているし、
その捜査能力については常に疑問符がつけられているわけですが、
一方、これだけたくさんの事件をあの人数じゃ無理だよねぇ、てのもありまして
MPに大幅に予算がついて、人員が増員され(なりたい人いないかも、だけれど)、
設備やラボラトリーも充実して(海外からの援助が頼りだったりするけれど)、
加えて検事さんたちの能力養成もしなければ(これはアメリカが頼りかも)、
どんなにCicigが頑張ったところで、にっちもさっちもいかないのは火を見るよりも明らか。


せめて、CicigとMPが協力して、こういう末端系の人じゃなくて
本当に犯罪組織に係わっているような、そういう人をまず
証拠を添えて摘発して頂きたい。
懸案中の事件を解決するとか、MP内で本当に汚職に係わっている人物を摘発するとか、
そういうことがない限りはCicigも評価しにくいんですよねぇ。
何たって、仕事をしている人たちというのは
同じようにMPで結果を出せなかった人たちが多々いるわけで。
ひょっとしたら、汚職分子だって混じっているかもしれないし。


頑張ってほしいんですけれどね、CicigもMPも。



[ 2009/06/21 23:59 ] CICIG | TB(0) | CM(0)

Athentikos 

グアテマラを対象とした国際的な援助団体は多種多様にあります。
もちろん国内にも財団とか各種ありまして、
そういうNGOや財団などが使う金額は毎年かなりのものになると思うのですが
そういう人たちが頑張っていても、なかなか社会が良くならない、ってのはいささか切ない。


という能書きは実はあまり関係なくて、そういう援助団体の一つに
とてもきれいなビデオや写真をサイトに載せているところがあったので紹介しちゃいます。


Athentikos、アテンティコス、と読むのかな?ギリシア語の名前だそうです。
英語で言うならオーセンティック(Authentic)になるんでしょうか。
アメリカの援助団体で、グアテマラのNGO等への支援活動を行っているようです。
個人的には、民族問題に特化してないところに好感を持っちゃったり。


サイトは英語オンリー、ビデオも英語時々スペイン語、という感じですが、
普通のグアテマラ、というか普通に貧しいグアテマラが描かれていて
ある意味確かに外国人受けしそうな作りにはなっているんですが、
私があれこれ書くよりも、ご覧になって頂ければと思います。



アテンティコスのサイトの方には同じ動画ながらこれよりもう少し長いのがありまして、
登場する人の声なんかも入っているので、興味のある方はこちらもご覧になってください。
サイトに飛ぶと、やがて勝手に動画が始まります。


アテンティコスがタイアップしているグアテマラの団体についてはこちら
各団体のサイトへのリンクもありまして、
あれもこれも見ていると大変なことになりますが・・・、
眺めているとおわかりになるかもしれませんが、
支援団体はキリスト教に係わる団体が多いようですね。


いやそれにしても、しばらくぶりにこんなにたくさん英語を眺めていたら頭痛が・・・。
寝よ。



[ 2009/06/17 23:12 ] 雑談 | TB(0) | CM(2)

バッハ「マタイ受難曲」 

ここしばらく、私の好きな音楽を適当にピックアップしてみましたが
それもひとまず今日で終わりにしようかと思います。
その最終回はバッハの「マタイ受難曲」。


聖書の「マタイによる福音書」からキリストの受難の部分を取り出し、
それに音楽をつけていった、全曲で3時間くらいの長大な作品です。
私が生で聴いた演奏会の中でも思い出に残るものの一つが
大阪のザ・シンフォニー・ホールで聴いたこの作品。
確か、聖トーマス教会合唱団とゲヴァントハウス管弦楽団の来日公演だったと記憶しています。


美しい音楽と美しい響きの中で、自分すらもその響きの一部となってしまう。
そういう至福のひとときを過ごすことができたのでありました。
やっぱり、生っていいですよねぇ~。


というわけで、そのマタイ受難曲の中から
一番最初の導入合唱「来たれ、娘たちよ、我とともに嘆け(Kommt, ihr Töchter, helft mir klagen)」」を。
オーケストラは二重編成、合唱も二重編成+ボーイソプラノ、
それにソリスト、オルガン、という編成だったかな・・・。
とにかく、たくさんの人と楽器が出てきます。
合唱はオリジナルは混声だったと思いますが、
ボーイソプラノを使っている編成も多く、
こちらの方が声が自然に溶け合って聞こえると思います。


ロイ・グッドマン指揮のブランデンブルグ・コンソートの演奏のもの、
演奏は可もなく不可もなくという感じだと思うのですが、
登場する男の子たちが可愛い(って何見てるんですか、私・・・)!
合唱はケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊、
撮影場所はイギリスのケンブリッジ・キングス・カレッジの礼拝堂です。




Kommt, ihr Töchter, helft mir klagen,
Sehet - Wen? - den Bräutigam,
Seht ihn - Wie? - als wie ein Lamm!
O Lamm Gottes, unschuldig
Am Stamm des Kreuzes geschlachtet,

Sehet, - Was? - seht die Geduld,
Allzeit erfunden geduldig,
Wiewohl du warest verachtet.

Seht - Wohin? - auf unsre Schuld;
All Sünd hast du getragen,
Sonst müßten wir verzagen.

Sehet ihn aus Lieb und Huld
Holz zum Kreuze selber tragen!
Erbarm dich unser, o Jesu !



太字はボーイソプラノ(赤い服の子たち)のパートですが、
他の合唱と重なって歌われるので、聞き取りにくいかもしれません。


この最初の合唱以外にも、途中挟まれるコラール(合唱)、
ソリストによるアリア、終結の合唱など、
美しい曲がたくさんあるのもまたこのマタイ受難曲。
なかなか全部聴くのも大変ですけれど、
時間があれば是非聴いて頂きたい作品でもあります。



[ 2009/06/14 01:35 ] monjablancaのお気に入り | TB(0) | CM(0)

ラシーヌ賛歌 

好きな演奏家に続くのは好きな作曲家。
一人と言われれば、多分モーツァルトなんですが、
あまりにメジャーなんでもう一人選んでみるとガブリエル・フォーレ(1845-1942)。
フランスの作曲家で良き教育者でもあった人で、
門弟にはやはり作曲家のモーリス・ラヴェル、
ヴァイオリン奏者のジョルジュ・エネスコなどがいます。
このジョルジュ・エネスコは前回のリパッティとも交流があり
(エネスコはリパッティの代父―ゴッドファーザーーでもあった)
リパッティはエネスコの曲の録音も残していたりします。


なぜフォーレが好きか?と言われても説明は難しいのですが。
時代的には古典期が過ぎ、
ベルリオーズやワーグナーと言った重厚壮大な作品の時代の後、
次の印象派へ移るまでの間に活躍したのがフォーレでした。
時代に流されるのではなく、時代に楔を打ち込むのでもなく、
でもその時代の風の中に屹立と佇むのがフォーレではないかと。
晩年は作品が渋くなっていくのですが、
初期から中期の作品のオーケストレーションや和声の素朴かつ華麗なこと。
相反する2つの要素を保ちながら昇華させることのできる稀有な作曲家だと思うのです。


日本でもフォーレの好きな方は結構いると思うのですが、
一番有名な作品と言えばレクイエムでしょうか。
あるいはCMでも使われることの多いシシリエンヌ
声楽をやる方なら夢のあとに月の光
合唱をやる方ならラシーヌの雅歌


このラシーヌの雅歌、
ひと昔前ならラシーヌ賛歌というタイトルの方が一般的だったと思いますが、
原題はCantique de Jean Racine(カンティーク・ドゥ・ジャン・ラシーヌ)、
ジャン・ラシーヌという詩人の詩に曲をつけたもので、19歳の時の作品。


私が最初に聞いたのはガブリエル・フォーレ少年合唱団という合唱団の演奏で、
午後の礼拝堂にあたる陽射しのような、その素朴な優しさから入ってしまうと
もう他の演奏が聴けなくなってしまうのが困ったものなのですが、
オリジナルは混声四部合唱です。


ガブリエル・フォーレ少年合唱団の演奏は既に廃盤になっていまして、
(復刻した版を売っているところも存在はしているのですが)
じゃあ、どの演奏がいいかしらん?とYouTubeを当たっていて、
実は大変困ってしまったのであります。


というのは、そのガブリエル・フォーレ少年合唱団の演奏が耳に残っているものですから
どうしても他の演奏に馴染めない。
それに、この素朴な歌を劇的に歌い上げるのも止してほしいよなぁ、
という個人的な思いもあり、そんな中でこれならいいかも、と思ったのがこのビデオ。


何故か雪景色から始まるのですが、この辺りはビデオを作成した人の創作。
ベルギーの漫画家エルジェさんの有名な「タンタン」のシリーズの内
「タンタン、チベットを行く」に出てくるシーンのカード(クリスマスカード)とかが登場しますが、
歌とは関係ありません・・・。
てか、YouTubeの解説のところ、
タンタンの話の部分だけフランス語で書かれていて、読めないんですけれど!!
何だかよくわかりませんが、そういう次第です。





Verbe égal au Très-Haut, notre unique espérance,
Jour éternel de la terre et des cieux,
De la paisible nuit nous rompons le silence :
Divin sauveur, jette sur nous les yeux.

Répands sur nous le feu de ta grâce puissante ;
Que tout l'enfer fuie au son de ta voix ;
Dissipe ce sommeil d'une âme languissante
Qui la conduit à l'oubli de tes lois!

Ô Christ ! sois favorable à ce peuple fidèle,
Pour te bénir maintenant assemblé ;
Reçois les chants qu'il offre à ta gloire immortelle,
Et de tes dons qu'il retourne comblé.





[ 2009/06/13 00:46 ] monjablancaのお気に入り | TB(0) | CM(2)

ディヌ・リパッティ 

何気に声楽が続いてしまいましたが、
そう言えば私って、オペラよりは器楽が好きなのでありました。


そしてこの演奏家は私のお気に入り中のお気に入り。
音楽家を一人、と言われなたら躊躇なくこの人を選ぶ、というのがディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti)。
ルーマニア人のピアニストです。


残念ながら、この人は私が生まれる以前に亡くなってしまったので、
生で聴く機会もなければ、残された演奏は少なく、
しかも音質の悪いことはこの上ない・・・・・・のではありますが。


私がリパッティの演奏に初めて触れたのは、
確かまだ十代の頃だったように記憶しています。
まだレコードだった時代の話で、
最初に買ったのがシューマンのピアノ協奏曲。
カップリングにはクララ・ハスキルのベートーベンのピアノ協奏曲が入っているという
なかなかお得なLPでした。


偏執狂的なシューマンのこの曲を憑かれたように弾き上げるリパッティに魅了され、
リパッティと名のつくものはすべて買いあさり、
夜な夜な電気を消した部屋の中で彼の音楽に浸りました。
やがてCDの時代になって、CDでも全集が出た時には再び購入。
残された演奏が少なかったのがこの場合は幸運だったと言えるかも?


リパッティに関してはあまり多くを語るまい、と思います。
その気になればネットでは人となりについて簡単に調べられますしね。


残された録音の中から一曲選ぶとすると、
バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」、
ショパン「ピアノ協奏曲 第一番」、
モーツァルト「ピアノソナタ 第八番イ短調」、
シューベルト「即興曲」、
ショパン「ワルツ集」などなど、どれもどれも素敵なのですが。


ここでは私にとっていささか思い出のある曲でもある
リストの「巡礼の年第2年イタリア」の中の1曲である
「ペトラルカのソネット 第104番」を。



録音が残されているだけでも幸運だったとは思うのですが、
この演奏を生で聴いてみたかったなぁ、ホント。


[ 2009/06/10 23:14 ] monjablancaのお気に入り | TB(0) | CM(0)

アルフレッド・クラウス 

昨日のマリオ君の歌も素敵なのですが、
テノールの歌手って、素敵な人がたくさんいますよね。


いえ、容姿じゃなくて声が、というか歌が、ですよ。


最近のクラシック音楽の動静には詳しくないので
どうしても古い話が多くなってしまって申し訳ないのですが、
1990年頃は三大テノールの全盛期でして
パバロッティはさすがに往時のような煌くような輝かしさはなくとも
それでも十分超人的でしたよねぇ。


1990年にイタリアで行われたサッカーのW杯の開会式の前夜祭(長い!)に
ローマのカラカラ浴場で行われたこの三大テノールのコンサート、
私はCDで持っていたのですが、事情があって手放してしまってとても残念なのですが、
あれは本当に祭典にふさわしく、
かつ白血病を克服したホセ・カレーラスの復帰を祝うのにふさわしい
名演だったと思います。


特に3人で歌ったプッチーニのオペラ「トゥーランドット」のアリア
「誰も寝てはならぬ」はライブならではの演奏で、何度も何度も聴きました。


この3人、それぞれに素敵なのですが、
じゃあ好きなテノール歌手を一人、ということになると
へそ曲がりな私としては、この3人以外から選びたくなります。
そこで選んだのがアルフレッド・クラウス(Alfredo Kraus)
アルフレードと表記されることもあるこの方、オーストリア系のスペイン人で
1999年に71歳で亡くなっています。


こういう声が好きなんですよねぇ~。
硬質でまっすぐ天に伸びる高音と大地に溶け込むような低音。
難しいシーンでも楽々と歌ってしまうテクニックも素晴らしいです。


ここではビゼーのオペラ「真珠採り」から
ナディールがレイラを思って歌う「耳に残るは君の歌声(Je crois entendre encore)」。
クラウス版、いくつかあってどれもそれぞれにいいのですが、
1975年にカナリア諸島(クラウスの出生地)の
ランサロッテ島の海岸で撮ったという映像付のバージョンを。
なかなか歌が始まりませんが、クラウスが素で出てきたり、
ランサロッテ島の風景があったりで、結構貴重な映像かも。





Je crois entendre encore,
Caché sous les palmiers,
Sa voix tendre et sonore
Comme un chant de ramiers!
Ô nuit enchanteresse!
Divin ravissement!
Ô souvenir charmant!
Folle ivresse! Doux rêve!

Aux clartés des étoiles,
Je crois encor la voir,
Entr’ouvrir ses longs voiles
Aux vents tièdes du soir!
Ô nuit enchanteresse!
Divin ravissement!
Ô souvenir charmant!
Folle ivresse! Doux rêve!


最後がいきなりブチッって切れるのがちょっと残念。


このオペラ、元々フランス語で書かれていますので、
このアリアも当然普通にフランス語なんですが、
他の言語バージョンもありまして、
クラウスではイタリア語やスペイン語で歌ってるのがYouTubeにあったりします。


各フレーズの入りの美しいことに感心するのですが、
Ô nuit enchanteresse! Divin ravissement!(おお魅惑の夜よ、天の恍惚よ)
というところのdivinの入り方にノックアウトされてしまうのが私です。


いや~、やっぱり素敵だぁ。



[ 2009/06/09 23:25 ] monjablancaのお気に入り | TB(0) | CM(2)

グアテマラの新星☆マリオ・チャン 

小僧の不在を利用して大人向けの映画(成人映画って意味じゃありませんから、念のため)を見たり
いつもと違うテレビ番組を見たりなんかしていると
やっぱり少し独身だった頃の気分。
お陰様で少しリフレッシュできたような気がするような。


そんなわけで、突然ですが今週はカルチャー・ウィーク!!
私の気の向くままに好きなものを適当に紹介する、いい加減なコーナーです。


最初に登場するのはグアテマラのテノール歌手、マリオ・チャン(Mario Chang)氏
どしてこの人から始まるかというと、たまたま今日がお誕生日らしいので。
とりあえず、23歳のお誕生日おめでとーーー!!


チャン、という名字からすると中国系なのでしょうね。
母方の姓はダビラなのでお母さんはグアテマラの方だと思いますが、
どちらにしてもアジア系の風貌ではないような。


1986年生まれのマリオ君、本格的に声楽を始めたのは2006年なんだそうです。
いささか遅いスタートではありますが、それでも翌年の2007年には
ペルーのトゥルヒーヨで行われた国際リリコ声楽コンクールで入賞。
あ、リリコって声の質でして、明るく透明感のある美しい声、
イタリアオペラの主役に多い、キラキラ系の声のことです。


その後はグアテマラ国内で活動、
と言ってもグアテマラはオペラはおろか、
クラシック音楽だって一般的じゃありませんからね。
それでも近年、フランシスコ・マロキン大学なんかが
カルチャー・プログラムに力を入れていていたり、
オペラの上演なんかも年に数回は行われるようになってきていて、
できることなら私も行きたいのですが、チケットは高いし、夜公演しかなくて、
子連れじゃちょっと難しいよな・・・・・・てな状況なんですが、
とりあえずそのマロキン大学の「モーツァルト・ガラ」で歌手としてデビュー、
「マノン・レスコー」、「マダム・バタフライ」、「トゥーランドット」などのオペラの他
国立オーケストラとの共演もして、まずまずのスタート。
2008年にはエクアドル、ニカラグアでもガラコンサートに参加しております。


えーっと、余計なお世話かもしれませんが、ガラコンサートってのは
お客さんが全然入ってくれなくてガラガラのコンサート。
ではなくてですね、何かの記念などで行われることが多い、
オペラのアリアや小品、ソロパートなどを並べて行われるコンサートのことです。


さて、でマリオ君。
今年は5月にイタリアのベルーノで行われた声楽コンクールに参加。
これ、コンクールというよりはオーディションと言っていいのかしらん、
入賞すれば7月にやるオペラに出演できる、というのか、
そのオペラの出演者を捜すためのコンクール、というのか、
まあそういうものだったようでして、
10人のファイナリストに残ったのみならず、見事入賞。


こうしてドニゼッティの「愛の妙薬」というオペラの主役
ネモリーノの役をゲットしたのであります。ぱちぱち。
ネモリーノには「人知れぬ涙」というこのオペラで一番有名なアリアがありまして
タイトルご存知なくても、聞いたら「あ、この歌!」と思われる方が多いのではないかと。
というわけでリンクを貼っておきます。
名曲アルバムのものなので解説付きですよ~。


こうしてとんとん拍子でやって来たマリオ君、
今後が大いに期待される、グアテマラのキラキラ星。
主な役どころは
  • ドゥカ(ベルディ「リゴレット」)
  • ネモリーノ(ドニゼッティ「愛の妙薬」)
  • ドン・オッタービオ(モーツァルト「ドン・ジョバンニ」)
  • ピンカートン(プッチーニ「マダム・バタフライ」)
など。
う~ん、リリコってやっぱりおいしい役どころが多いのよねぇ~。
でもやっぱりもう少しできる役柄を広げていかないと。


そんなマリオ君の歌はこちらで聞けます。
まだあまりYouTubeにはないのですが、
これはアンティグアで行われた野外コンサートの1シーン。
歌っている歌は「グラナダ」。


グラナダってスペインの町ですが、
この歌はなぜかメキシコ人のアグスティン・ララが作っているのに
とてもスペインっぽい歌だったりします。
個人的にはこの歌を聴くとホセ・カレーラスを思い出します。
まあそんな能書きはともかく、まずはお聞きあれ。録音良くありませんけれど。



いかにも声楽家らしい寸胴体型のマリオ君。
テノール・リリコにしては声が太めではありますが、この声の色艶。
オーケストラが何人束になっても出せないその艶を一人で補って余りある。
イタリアでの経験を経て、今後順調に成長してくれることを心から願っています。


こちらにマリオ君のサイト(マネジャー氏がやってる模様)がありますので、
スペイン語オンリーではありますが、ご覧になってあげてくださいね。



[ 2009/06/08 22:49 ] monjablancaのお気に入り | TB(0) | CM(2)

まったくどうでもいいけれど、気になるヨコシマの話 

昨日は友人と映画を見に行ってきたのですが
行った先はミラフローレスという国内でも最大クラスのショッピングモール。
小僧がサッカーの試合をする場所からも近く、
我が家的にも時々出かけるところではあります。


ミラフローレスにはシネコンがありまして、
えーーーーっと、15スクリーンくらいあるのかな?
午後の上映は15時過ぎくらいから始まるものが多いですから、
私たちは14時40分くらいに到着したのですが、
チケット売り場にはものすごい長い行列が・・・・・・。


一緒に行った友人はグアテマラに来て約半年。
10年くらい前にもグアテマラに仕事に来てたことはあったのですが、
その当時はまだこのミラフローレスってなかったんですよね。
で、その彼女が言うには
「グアテマラに来て、こんなにたくさん人がいるのを見たのは初めて」とか。
列についていたのは100人近く、ってところですかねぇ。
家族連れもいたけれど、カップルで来てる若者達も多くって
人混みの中でただでさえ暑いのに、更に暑苦しいことおびただしい、と
ロマンチックな関係じゃない私たちは思ったのでありました。


私たちが待っている間にも、どんどんどんどん列は後ろに伸びて・・・、
そりゃもちろん、15スクリーンもあれば100人くらいじゃ儲からないでしょうけれど。
もっとも、映画を見終わって戻ってきたら、
先ほどの3倍ほどの人混みになってましたけれどもね、ははは・・・。


さて、その暑苦しい地帯を何とか15分ほど切り抜けて
飲み物を買って座席につき、映画が始まるまでしばし話をしておりました。
そして入ってくる他のお客さんを見て気がついたことは・・・。


何故か体格が良い人に横じまのボーダーシャツを着ている人が多い!という意外な事実。


彼女とは最近「ちょっと最近中年太りでさぁ~」という話をする仲なのですが
その彼女にとっても私にとってもヨコシマは禁断のデザイン。
それなのにグアテマラの、体格が良いというか、
もっと端的に言うと、やや太り気味の人たちが
自信たっぷりに体にぴっちりのヨコシマボーダーを着ているのが
何とも不思議なのであります。


だって、一人や二人じゃありません。
その後、見かける人たちの洋服につい注目してしまった私たちだったのですが、
スリムな人でヨコシマを着ている人たちはいないのに
標準よりややふっくらめ以上の方にはヨコシマが多発するという法則を発見。
ふっくらしているとヨコシマを着たくなるのか、
それともヨコシマを着ているからふっくらして見えるだけなのか。
どうでもいいんですけれど、気になります。


そういうわけで、私たちの観察はまだまだ続くのであります。多分。



[ 2009/06/07 23:56 ] 雑談 | TB(0) | CM(0)

日本風芝 

政府に係わる怪しげな話とか、Cicigと司法当局の軋轢とか、
おもしろそうな政治ネタがあったりするのですが、
今日は午後まるまる遊び回っていたので、
そういうややこしい話を書く気力が・・・。


そんなわけでこんな話。
2ヶ月ほど前でしたか、セマコという国内では大手のホームセンターで
「日本風芝」という名前の植物の種を買ってきました。
袋の写真では、小さな花が何種類もあるようで、なかなかキレイだったんですよねぇ。
で、いそいそと種まきして、せっせと水遣りもして、
「日本風芝」は順調に育ってきたのでありました。


いやしかし。
何種類もあるんじゃなくて、どうやら3種類くらいしか育ってないような・・・。
それもその内の1種類がやたらと多くて、そいつだけ成長がやたらと速いような・・・。
で、そいつにつぼみがついたのが5月も中頃のこと。


「ん?これ・・・?」と思ったのもその頃のこと。
だって、この葉とこのつぼみ。見たことあるよぅ~。


そのセンセーションは花が咲いて確認されたのでした。
「こ、これって、百日草・・・・・・」


「芝」って言う割には背も高い、それは立派な百日草。
まさか、こんなネタならぬタネが仕込まれていたとは・・・。
個人的に期待していたのは、日本の野草だったんですけれどね、
そっかぁ、百日草って、日本の草だったんだ。


と思ったらおっとこどっこい。
これ、メキシコ辺りが原産らしいです。
どこで「日本風芝」ってタイトルになるんだろう・・・?


もっともこの種、輸入物です。
スペイン語、英語、フランス語とドイツ語だったかなぁ、
4ヶ国語で書かれていたので、ヨーロッパで流通しているものと思われる。
百日草のスペイン語名はZinnia(シンニア)なんだそうで、
決して珍しい花じゃないですよねぇ、それを他の種とセットにして
「日本風芝」ってタイトルつけるセンスが良くわからない。


もっとも、百日草は長持ちする花だし、
他の草が育ってくれば、も少し「芝」らしくなるんでしょうか。
騙されてるよな気もするけれど何気に楽しみな、そんな「日本風芝」なのでありました。



[ 2009/06/06 23:37 ] 雑談 | TB(0) | CM(2)

Twitterを追加 

むむ、時間がなくなってしまった。
とりあえず大急ぎでこれだけ書いておきます。
数日前から右側のサイドバーにTwitterという項目が出来ております。


私がなぜか持っているTwitterのアカウント、
折角なので、こうやって使ってみるのはどうかなぁと思いついたのですが、
グアテマラで起こっていることや、
私の身の回りで起こっていることなどを、
適当にさらさらと書いてアップしていこうと思っています。


右下の▼▲をクリックすると、過去ログが見られます。
サイドバーにあるリンクをクリックして頂ければ、Twitterのサイトで、
過去ログが一覧で見られるようになります。


Twitterのアカウントをお持ちの方はxiroroをフォローして下されば
もちっと楽かもしれません。
RSSを購読する、ってのもありですが。


そんなわけで、適当につぶやいてみますので、
御用とお急ぎでない方は見てみてくださいね。



[ 2009/06/04 23:55 ] カスタマイズ | TB(0) | CM(3)

暗殺計画と大統領報道官 

先日ちらりと触れたような気がするのですが、
野党第一党の党首オットー・ペレス・モリナと
同党の国会議員であるロクサナ・バルデッティの2人が
殺人予告を受けていることを明らかにしたのは先週、5月26日のことでした。


オットーさんは先の大統領選挙で決選投票でコロンに敗れており
次期大統領の有力候補。
ロクサナさんは女性ながらも(むしろ女性だから?)
歯に衣着せぬ物言いで同党のリーダーの一人。


彼らが所属する愛国党(以下PP)の発表したところによれば
2人を殺すようにと命令を受けたグループの1人が
ケツァルテナンゴの人権擁護局に出向き、
暗殺計画があることを明らかにしたのだとか。
これが5月12日の出来事です。


5月12日と言えば、例のローセンベルグのビデオが世に出た日。
それだけに、偶然にしては出来すぎている感がありありですが、
いくらなんでも野党の大物を2人まとめて消すというのも
そらまたいかにも出来すぎた話であって。


何かの容疑で逮捕されそうになった人物が
9回2アウト2ストライクからの逆転満塁ホームランを狙って
ぶち上げた「殺人計画」なのかも、と疑えばいくらでも疑えるわけですが
(実際この人物は重要証人として保護されているわけでして)
そうは言っても、殺人計画となってくれば事は深刻ですから、
もちろん検察も警察も動いているはず、ですよね・・・・・・?


と思ったら大間違いでして検察は人権擁護局から書類を受け取ったことは認めたものの
警察の方は「そんな事実は知らない」んだそうで、いやもうまったく、なんなんでしょ。


もっともこれはオットーさんが仕立てた茶番だという声ももちろんあり。
一番その声がでかかったのが、大統領のスポークスマン、フェルナンド・バリーヤス。
このバリーヤス、コロンの周囲にいる人の中でも
飛びぬけて滑舌と話の内容と話し方がなっていない人で、
こんなのが大統領のスポークスマンって恥ずかしすぎる、と私的には思うような人物ですが
コイツがまた「殺人計画なんてPPが仕立てた政治ショーだ」とマスコミに向って言い放ったのであります。
そっか、毎日何人もが殺されているのはPPの政治ショーだったのか。な~んだ。


・・・・・・いや、そんなわけないだろーーーー!!
てか、こんなに毎日何人もが殺されているこの国で、
この話を(少なくとも上辺だけでも)真剣に取り上げてみせる振りもできない
大統領側近って・・・・・・。
いやそら、いつまで経っても殺人事件はなくならないし、
犯人だって捕まらないわけだわ。


大統領選挙の時、コロンは「犯罪には知性で対処する」と言っていたわけですが
蓋を開けてみたら大統領を初めとして、知性のカケラもない人たちばかり。
こんなだからこの国は良くならないのだなぁ、と暗澹たる気持ちになるわけです。


さて、さすがに怒ったPPの皆さん、
フェルナンド君を国会に証人として喚問したのでありました。
それが下のビデオ。じっくり見るほどの価値はありませんが、
マイクを右手に握り締めて答えているのがフェルナンド君。なんだ、コイツのこの態度。
ちなみに、最初に質問をしている女性がロクサナさんです。





このフェルナンド坊やは以前から
「ペレスはクーデター計画に失敗したから、今度は殺されるなんて騒いでいるんだ」
と発言しておりましてですね、でこの喚問でもその線に沿って発言。
で、最後にはPPの皆さんに「明日証拠を提出しやがれ」と期限を切られたのでありました。


まあ大体、「クーデター」なんて騒いでいたのはコロンとその周辺だけだったわけで、
ペレスも確かに政治利用しようとする動きはあったけれど
クーデターって話じゃないでしょうが。


PPはこの大統領のスポークスマンだけれど公職にいるわけではないフェルナンド坊やに対して
(どうやら大統領の報道局との契約らしいですよ、この仕事)
デマゴーグ、偽証などの罪で告訴することを検討してるようです。
ついでに「クーデターが計画されてると知ってたんなら、なんで告発しないんだ!?」
ごもっとも。


坊やの方は「こんなのは嫌がらせだ、発言の自由に反する」って言ったとか。
スポークスマンなんだからさぁ、自分の発言にくらい責任もってくれや・・・。
虎の衣を借りる狐、てか、虎の衣を借りる狸とはコイツのことだよ。まったくもう。


こんなレベルの人がスポークスマンじゃあ、大統領のレベルも推して知るべし。
なんだか暗いぞ、グアテマラの明日。



[ 2009/06/02 23:55 ] ローセンベルグ事件 | TB(0) | CM(2)